人類の拡散と絶滅〜
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観念機能の獲得
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生存課題の全てを本能⇒共認⇒観念(精霊信仰)へと先端収束させる事によって、観念機能(→二〇〇万年前の言語機能を含む)を発達させ、その事実認識の蓄積によって生存様式(生産様式)を進化させていった。
観念機能の進化
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確実に生き残るためには、地形・天候・植栽状況・食料状況・動物状況などあらゆる状況を正確に捉え、予測して行動していくことが必要不可欠である。その為には科学的事実認識力と予測思考=観念回路が不可欠となる。人類の大陸移動は、観念回路の獲得があって始めてなされたものと言える
ホモ・サピエンスの進化
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現在の我々に繋がる祖先は「最後までアフリカに残り続けてきた種」
新人段階での観念進化
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生存圧力⇒同類圧力の高まりを観念機能へと収束させ、その結果としての適応戦略が、人類の拡散を促進し、かつその都度観念機能の多様性と塗り重ねを実現し、高度な生産力の獲得へと繋がっていったのです。
さて、この観念機能の多様な組み換えの代表例といえば、言語能力です。
人類はどのようにして言語を作っていったのか
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http://www.seibutsushi.net/blog/2010/10/1022.html
①共認充足を高めることに可能性収束した人類
木から落ち、本能上の武器を失った人類は、極限的な飢えと怯えに晒されていました。その絶望感を和らげるために人類はスキンシップなどの解脱・共認充足に生きる希望を見出していきます。しかし、スキンシップだけでは厳しい現実は変わりません。また、スキンシップは、肌と肌を直接触れ合うことで得られる充足感のため、人数が限定されてしまいます。
②歩行訓練が言語機能の土台を作り出した
厳しい現実を突破するために、人類は移動のための歩行訓練を行っていきます。この歩行訓練には、安全に移動するためだけでなく、言語能力の発達を促したと考えられています。
足や手のリズミカル動きが、呼吸の連続的な反復運動を促し、声の発し方を発達させ、言語機能獲得の土台を築いたとされています。
また、歩行訓練は集団で行うため、より多人数の間で解脱充足を与え合う事を可能としました。そして、リズミカルな動作の上に音を組み込んだものが後の踊りへと発展し、狩に行くときの恐怖を払拭したり、人類の最大の解脱充足となりました。
初期の言語は、主として親和共認・解脱共認を図るために用いられていたと考えられます。この親和充足・解脱充足を高めていこうとする中で、人類は多用な発声方法を身に付け、共認していくこととなります。
「低くて安定した声」に魅力を感じる女性は多いと思いますが、おそらく様々な発声方法が共認されていく中では、「異性により喜んでもらいたい」という意識を土台にした、男女役割共認も強く働いていたのでしょう。その名残は、「声変わり」ばかりでなく、各国の言語に残る男性的表現と女性的表現の違いや、阿波踊りの掛け声などにも見ることが出来ます。
発声方法の多様性を獲得した人類は、その対象を更に広げていく
自分たちの仲間である人間、同じ群の仲間である個体同士に通用させてきた認知の仕組みを、動物に適用して、動物もまた同じ社会の一員だと思うようになると、動物に人間と同じ心を見いだすことになります。この能力は、狩猟においては非常に重要で、詳細に動物の行動を見てきた人間にとって、そこに心を見いだせば、動物の行動予測が非常に正確にできるようになります。たとえば「雨が降った。動物はこれまでの日照りで喉が乾いているから、水をのみに川の近くにくるだろう」というような予測が可能になります。つまり、動物の行動予測ができることで、狩猟の効率も上がる。同じように自然やモノにも心があると考えることで、社会を自然にまで広げることができるようになり、そこに「自然を動かす神がいる」という概念に結びつくだろうと。
自然を対象化することで精霊を見る
「初期の言語は共認充足のために用いられたものであって、石器作りなどの“実用的な”目的で発達したものではない。」
人類は、約7〜1万年前、これまでに経験したことが無いような過酷な外圧状況の中、それまでは専ら共認充足のために用いられてきた言語を用いて観念(構造認識)を共有し、それによって更に加速度的に言語機能・観念機能を発達させていきました。その結果、石器を始めとする様々な生産様式を高度化していくことが可能になり、現在へと種を存続させています。
人類における言語機能の獲得と直立歩行訓練について〜
http://www.seibutsushi.net/blog/2010/10/1025.html
その内容にあるように、人類は高い外圧状況(生存圧力)において「言語」を使い
周りとの「共認充足(活力源)」の1つとして生き抜き、言語機能を高めてきました。
今回はその言語機能(=発声)について、以下のような追及していきます☆
1.「人類における発声の仕組み」
2.「赤ちゃんの成長過程と言語機能の獲得〜足蹴りと笑い〜」
3.「言語機能と脳の仕組み」
つまり、言語を獲得する過程では、サル時代に形成された「他者の意図を理解する機能」が不可欠であろうという推測がなされています。
この様に「他者との共認形成⇒充足体験」を通じて言語の意味内容と発声パターンが結び付けられていく中で、徐々に言語機能を獲得していくのです。
共認充足を基礎とした「感覚機能の発達(笑いなどの親和行為)」や
「運動機能の発達(足蹴りや踊りなど直立歩行訓練による発声基盤の獲得)」により
「言語機能の発達(おしゃべり)」をおこなってきたからこそなんです。
その様な共認充足源もあったからこそ、人類は約500万年前の高い外圧状況から生き延びてきたんですね☆
赤ちゃんの母国語の獲得と、母国語の成立過程〜
http://www.seibutsushi.net/blog/2010/10/1026.html
毛が抜けたのなんで???
体毛による外傷保護の役割は無意味化して行きます。また、高温多湿の洞窟において、体毛による体温維持よりも発汗作用を促進する方に(体毛の不必要化 )
逃げ隠れする恐怖や飢え等、恒常的な不全に苛まれている人類 は常に仲間との親和やスキンシップ を行なう事での充足に可能性を見出します。
人類は体毛という本能上の武器を失う代わりに、観念によって衣服を発明し適応しました
実は寒冷適応した北方民族は体毛が薄いのです。これは体毛に付いた水分が凍結し、凍傷になる事を防ぐためです(北方モンゴロイドやアラスカのイヌイットなど)。一度薄くなった体毛は防寒用としては機能しなくなったのです
比較的温暖な地域に住んでいたコーカソイド(白人)系は、北方系ほど体毛をなくす必要がなく、また紫外線の少ない地域に住み着いたため、白い肌で体毛の多い身体となりました
灼熱の熱帯地域に適応したネグロイド系(黒色人種)は、発汗作用の促進と紫外線から皮膚を守るために、体毛をなくしつつメラニン色素を調整して浅黒の皮膚へと進化していきました
毛が部分的に生えるのはなんで
人類の体毛全体を見ると、他の類人猿よりも遥かに量が多いそうです。但し、毛穴は多いがその殆どがウブ毛状 になっており、見た目には殆ど毛が無いのと変わらない状態なのです。
人類の場合、体毛による外圧保護よりも、毛穴=汗腺の数を増やすことで体温調整を可能にして来た結果なのだろうと推測されます。体温調節機能の発達した動物は持久型、つまり長距離移動の得意な鳥類や馬等に見られる特徴でもあり、洞窟内での歩行訓練(踊り)や長距離移動(拡散)適応の結果であろうと想われます。
頭髪が生えているのはなんで?
男性ホルモンによって生えている髪の毛は年をとると薄くなって行きます。
アフリカ系の人に見られる縮毛は、強い紫外線から頭皮を守る為。密度も重要な要素。
他の体毛に比べ、毛周期が長く、個体差はあるが凡そ6年程(他の毛は2年程)、かつ女性で最長10年程度。
眉毛が生えているのはなんで?
①眉毛の機能
1)汗除け・・・発汗の多い額からの汗と、雨のしずくが目に入るのを防ぎます。
2)怪我防止・・・眼窩上部は出っ張っていてぶつかりやすい部分です。ぶつけた時は毛がクッションになります。
3)コミュニケーション・・・眉毛による豊かな表情を作り出し、感情を伝えあうという大切な役目があります。
わき毛・陰毛があるのは何のため?
人類には二種類の外分泌腺が存在し、水っぽい分泌物(汗)を出すエクリン腺と、油っぽい分泌物(フェロモンetc.)を出すアクポリン腺があり、わき毛・陰毛の生える部分はアクポリン腺が存在する部分と対応しています。
アクポリン腺は多くの哺乳類で全身に存在し、フェロモンの分泌腺として機能しています。同類認識と雌雄認識にフェロモンを用いる事は、暗闇の中でもお互いの位置などを知るための、一種の夜行性適応であったと考えられます。
一方のエクリン腺を獲得しているのは一部の哺乳類のみで、かつ全身にエクリン腺が存在する(汗 をかくことが出来る)のは、ウマや人類などに限られます。
これは、体温調節機能により長時間運動や高温環境への適応を実現する為だと考えられますが、特に人類の場合、その前段階における省エネ化、つまり洞窟内での飢餓適応の為の低体温下が先にあり、まずは少ない食糧で長期間の生命維持を行う為の機能を身に付けると同時に、他方では共認充足を高める為のスキンシップや踊り等による体温上昇と、それを発散させる仕組み=汗腺の発達へと繋がっていったのではないかと考えられます。
また、人類はフェロモンの受容器官である鋤鼻器が退化しており、同類間の情報伝達は視覚・聴覚を主としたもへとシフトしています。(鋤鼻器の替わりに嗅覚系が機能している可能性は否定できませんが、働きとしては、さほど大きくないでしょう。)
わき毛・陰毛の殆どは縮毛で、立体的な空間(空気の層)を作っています。これは、匂いを溜めて周りに漂わせる為 である、との解釈もありますが、アクポリン腺はあっても毛が生えていない場所(耳の裏や鼻・眉間)があることや、そもそも人類にはフェロモンの受容器官が退化している事から考えると、フェロモン説では説明が付きません。
面白いのは、類人猿等はむしろ生殖器の周りだけが無毛であったりするのに、人類はその逆の形に進化している 、という点です。
直立2足歩行に進化した人類にとって、脇や陰部の摩擦抵抗を和らげる効果や、頭髪同様に敏感な部分へのセンサーの役割を担っているのでは無いかと考えられます。
もちろん、スキンシップとの関連性 も大いにあり得るでしょう。 :wink:
肌色による外圧適応
http://www.seibutsushi.net/blog/2010/12/1063.html
赤道付近の環境では、メラニンを多く含む黒色の皮膚は、紫外線発癌から皮膚を防御するのにきわめて有利です。その後、人類は、石器の発明、火の利用、獣皮を衣類にして保温するなどにより、 アフリカから出て世界各地に進出しました。
この場合、高緯度のヨーロッパに進出した人類は、肌の色の黒いと致命的な欠点になります。というのも、人類は紫外線の助けを借り、骨の発育に不可欠なビタミンDを皮膚で合成します。しかし、高緯度地域の冬季には紫外線量が少なくなるからです。低緯度地域で生活する黒色肌の人類は、高緯度では紫外線でのビタミンDの合成が不十分で、骨の生育が不十分 になる“くる病”に悩まされたでしょう。このような環境で皮膚色がうすくなった人類は、少ない紫外線でビタミンDが合成でき、数万年の時間をかけ、彼らの子孫は繁栄し、中緯度地域では褐色、黄褐色の肌に、高緯度地域では白人の肌になっていったと考えられるのです。
白変種が生まれる理由については諸説存在したが、現在では、氷河期と間氷期を繰り返してきた地球環境を生き抜いた現存の生物にとって、氷河期には保護色となる白変種は、そもそも生物が生き抜くためには非常に有利な基本的資質であったことと、紫外線照射量によるビタミンDの生成の調整が考えられ、そのため現在も、生物が白化する遺伝情報は基本的な遺伝子として、生物に脈々と受け継がれている、と考えられている。
白変種は外見からしばしばアルビノと混同されるが、遺伝学的・生理学的にもこの両者は全く異質のものである。白変種のメラニン産生能力は正常であるため、アルビノの瞳孔が赤く透けるのに対し、白変種の瞳孔は黒い。
さて、白変種とアルビノとは全く異なる現象ではあるが、生物種全般に見られる白変適応は、人類の歴史と重ねても無関係では無いと考えられます。むしろ、洞窟生活が主体であった初期人類の肌の色は、脱毛症のチンパンジーのごとく白色基調であったが、生存地域と生産様式の変化に伴い、徐々に皮膚の中にメラニン色素の生成による日射量調整を行うようになっていったと考えられます。現在の地球への日射量差と、原生人類の肌色差とを重ね合わせると、ほぼ同一の色彩となるそうです。
つまり、アフリカのような日射量の多い地域で適応すれば肌は黒くなるし、一方で日射量の少ない地域に行けば、メラミン生成の必要性、あるいは代謝量が不活性となる為白色化して行く、という傾向が表れる。体毛淘汰した人類にとって、皮膚層での日射量調整は外圧適応上の必須条件である事は間違いなさそうです。