ラーメンは麺+スープ×タレ+香味油だ。
本来は、スープ(豚骨、鶏ガラ、魚介で取ったダシ)は白湯か清湯かの二択で、タレは醤油、塩、味噌の三択の組み合わせのはずだが、なぜか、豚骨はスープなのにタレとして分類されている。
そして、店では、スープの火は落とさないので、これにタレが入っていると煮詰まってしまい、香りが飛んでしまう。ちなみに、そばのかえしと同様に、タレは煮冷ましても長期に寝かせておいて、直前に入れる。つまり、店ではスープとタレは分離しておくしかなかったが、インスタントラーメンではその必要がない。これはインスタントラーメンのアドバンテージかもしれない。つまり、塩ラーメンに、味噌をいれたり、焦がし醤油をいれたりできる。
この意味では、飛騨高山ラーメンは一線を画している。
■麺
カップラーメンとの違いは、麺を茹でるというプロセスがあるということで、ここに裁量が生まれてくると考えている。
①麺を茹でるお湯と、スープを作るお湯は別々にする。
麺を茹でると湯が濁ってしまうので、別に作ったほうがスープがクリアになる。
ただし、麺に昆布とかが練りこまれている場合は、兼用する。
さらにラーメンをスープで煮込むというアレンジも存在するが、麺を煮込むなら、鍋の残った汁がいいと思っている。
以下の②はやったことはない
②-1 重曹を入れてゆでると生めんのようなもちもち感になる。
茹であがった麺はお湯で洗う。
https://www.tv-osaka.co.jp/nankyoku/recipe/02/
②-2 緑茶(パック)を入れるとグルタミン酸で旨くなる。
③茹で始め(茹で時間の2/3)は触らない
→アルファ化(水と熱によりデンプンを糊状の消化しやすい状態にすること)
④茹で時間が2/3を過ぎたら1回だけひっくり返して軽くほぐし、時間まで放っておく。
■スープ×タレ
スープは90℃以下のお湯で作る。
→沸騰したお湯で作ると香りが飛びやすい。
さらに卵黄(一杯に一個)を入れるとスープが乳化して(水と油がよく混ざる)、まろやかになる。だが、玉子がもったいないので基本的にやらない。
→卵黄にふくまれるレシチンが、油の周りにくっついて、水の中で細かく分散させる。
勝手な線引きとしてアレンジは三田園薫までだと思う。トッピングはリアルラーメン屋でもあるので、許すとして、とか野菜とかを入れるのはレシピに書いてあってもインスタートラーメンを冒とくしている気がする。
それならば乾麺で、タモリ流にスープを一から作った方がいいと思っている。
ごはんと味噌汁を比較しているのに、(肉)野菜炒めで比較するのはアンフェアだけど、味噌汁に具は入れてもいい的なアレンジはカノンロックまで許せるというあいまいな感覚。
■香味油
塩バターコーンのバターはまんま油だし、背脂チャッチャが代表格だし、オリーブオイルがおいているところもあるのに、インスタントラーメンではないがしろにされていると思う。
鶏油、ネギ油(焦がしネギ油というのもあるらしい)、マー油(焦がしにんにく油)を加えるだけで別世界へ。
油ではないけど、ナンプラー(魚醤)や、胡椒のかわりに山椒がいいと思う。
胡椒を入れる場合は、フライパンで煎った焦がし胡椒を入れる。
→フライパンで軽く炒ると胡椒のアミノ酸と糖が
メイラード反応を起こして、香ばしい香りが足されて奥深い苦みになる。
ウェイパーは苦手なので入れない(いれるくらいなら味の素でいいんじゃないかと思っている)。
僕がカレーラーメンを作るなら、テンパリングしたスパイスを香味油にする。
お勧めアレンジはトリュフスプレー(しめじとオリーブオイルで代替できるらしい)。
トリュフは正義。
補足:
逆のベクトルで、規定の茹で時間が3分の麺に対して、レンジ(500W)で7分間という方向性もある。