「美味しいは主観、旨いは客観」 by フェルマーの料理より
うま味とは、基本5味と呼ばれる甘味、旨味、苦味、塩味、酸味のひとつ。
うま味を呈する物質は、大きくアミノ酸系、核酸系、有機酸系に分けられる。
アミノ酸はたんぱく質を構成する最小単位の物質。たんぱく質自体は無味だが、それを構成するアミノ酸には甘味、苦味、うま味などを中心としたさまざまな呈味がある。代表的なものがグルタミン酸。
核酸はヌクレオチドとも呼ばれるリン酸を含んだ物質。代表的なものがイノシン酸、干グアニル酸。
有機酸とは一般に窒素を含まない炭素化合物。代表的なものが酢酸、クエン酸、乳酸、コハク酸。この中でうま味を呈するものは貝類に多く含まれるコハク酸。
・うま味相乗効果
グルタミン酸などのアミノ酸系うま味成分を認識したうま味受容体がさらにイノシン酸など核酸系うま味成分のと接触することによって、グルタミン酸がより遊離しにくくなり、うま味を強く感じられる。
つまり、うま味相乗効果を得るためには、異なったうまみ物質、アミノ酸系うま味成分と核酸系うま味成分の組み合わせる。
味覚飽和
うまみ成分は一定量に達したらそれ以上追加しても、味を濃く感じない。
このため、グルタミン酸+グルタミン酸、もしくは、イノシン酸+イノシン酸のような同じうま味物質では相乗効果は得られない。
アロステリック効果
グルタミン酸(Glu)と結合したうま味受容体(Glu1)に更にグアニル酸(GMP)が結合すると、うま味受容体構造がGMPGlu1(要調査)に変化する。このことをアロステリック効果と呼ぶ。
これの効果はコハク酸でも発生するようだ。
つまり、アミノ酸系うま味成分×核酸系うま味成分の組み合わせの例外として、グルタミン酸を加えると、グルタミン酸がより長時間保たれ、脳へ伝えるうま味信号が強くなり、最終的により強いうま味を感じる。
あくまで、うま味成分の観点であって、食品には、単一のうま味成分だけが含まれているわけではないので、残りの成分が複雑に絡み合って、深みのあるうまさを出していることは忘れてはならない。
「美味しいは主観、旨いは客観」 by フェルマーの料理より
参考
https://washoku-no-umami.jp/umami-syenrgy
うま味を多く含む食品一覧
https://www.umamiinfo.jp/richfood/