akon2.00βのよっぱらいの戯言

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三体Ⅱ

三体Ⅱ 黒暗森林(上)

三体Ⅱ 黒暗森林(下)

「かかっているものは、たかだか国家の存亡だ。個人の自由と権利にくらべれば、たいした価値のあるものじゃない」

フェルミパラドックス

フェルミパラドックスとは、138億年という宇宙の年齢と膨大な恒星の数から考えて地球外生命体がいる可能性が高いのに、人類がまだそのような文明を発見できていないという矛盾のことです。 

 

宇宙社会学

「この宇宙には、膨大な数の文明が散らばっていると考えてみて。観測可能な星々の数と変わらないくらいのオーダーでね。それらの文明が集まって、宇宙社会を形成している。この超社会の性質を研究するのが宇宙社会学。」

 


地球文明以外の文明が宇宙に多数あると仮定し、宇宙全体を一つの社会として捉える

 

「宇宙社会の公理その一、生存は、文明の第一欲求である。その二、文明はたえず成長し拡張するが、宇宙における物質の総量はつねに一定である。」

 

「文明の拡張が止まらず、宇宙の物質の総量が一定である」ということは、物質の奪い合いが始まることを意味します。各文明は「生存が第一欲求」なので、他の文明を滅ぼしてでも、必要な物質を奪う



宇宙文明間では物質の争奪を目的とした戦争が頻発する

 

猜疑連鎖

宇宙の文明と文明は、文化的な違いと非常に遠い距離に隔てられているために、お互いに理解することも信頼することも不可能である。

技術爆発

「人類文明には5千年の歴史がある。そして、地球の生命の歴史は何十億年にもおよぶ。でも、現代の科学技術は、人類がこの三百年のあいだに発展させてきたものだ。宇宙の時間的なスケールから見れば、これは発展とかいうレベルじゃない。爆発だ!技術が飛躍的に発展する可能性は、それぞれの文明に埋め込まれた爆薬みたいなものだ。」

 

宇宙の時間的スケールから見れば、たとえ文明が発展段階にある惑星があったとしても、突然、技術革新が起こり、他文明の脅威になる可能性がある

 

「猜疑連鎖」と「技術爆発」という二つの条件により、もし宇宙の中に他の文明を見つけたら、たった一つの賢明なやり方はすぐに相手を消滅させることになります。見つけた相手の文明が善意を持っているのか、悪意を持っているのか分かりません。文明が発展段階であったとしても、急激な技術革新を起こし、脅威になる可能性があります。第一公理の生存のための最善策は、他の生命体を見つけたら、相手を消滅させることです。

黒暗森林

「宇宙は暗黒の森だ。あらゆる文明は、猟銃を携えた狩人で、幽霊のようにひっそりと森の中に隠れている。(中略)もしほかの生命を発見したら、それがべつの狩人であろうと、天使であろうと悪魔であろうと、(中略)、出来ることは一つしかない。すなわち、銃のひきがねを引いて、相手を消滅させること。この森では、地獄とは他者のことだ。みずらかの存在を曝す生命はたちまち一掃されるという、永遠につづく脅威。」