イノベーションのガイドブック。
チキンカリー(のアイス)のレシピはみつけられなかった。
コーヒーはラバッツア社が良いらしい。
タマリンドは果肉をとり、皮はタマリンドの香りと色の抽出液を作るのに使う。
僕の好きなカイピリーニャのニトロ(液体窒素で形成)は気になる。
マルガリータに、マイクロプレイン・グレーターを使ってヒマラヤ岩塩を削り、泡の上に少量振りかける。
新しさ、創造性、ほかにないもの、これらは同じではない
次々と新ししい問題が起こる状況では、それはもはや問題ではない。
忍耐を伴わない野望は危険なことだ。
想像生徒は模倣しないこと。
創造性というものを考えるとき、大切なことはなにを探すかではなく、なにを見つけるかだ。
なにかから影響を受けるのと、それを模倣することは紙一重だが、まったく違う。
創作意欲が必ずしも創造的な結果につながるわけではない。
創作とは、毎日気持ちを入れ替えることだ。
ひとつのコンセプトは、いくつかの新しいドアを開けてくれるアイデアだ。
想像力のある人間は、どうすればいいのか知らないこともやってみようとする。
どんな味がするのかを言葉にするのは、最も難しいことだ。
新しいテクニックとは、新しい技を学び、スタートラインから踏み出して、新しい道筋を作ること。
飲む人がいなければ、いいワインがあっても意味がない。
ゲストが厨房に顔を出す。
新しい専門用語をつくるのは創造のしるしだ。
新しい料理ができるまで
探求すること、触れること、味わうこと、分析すること。どこから始めても、それぞれに異なる道筋を通っても、いずれは新しい料理にたどり着く。
・新しいテクニックやコンセプト、料理に関するアイデアが提案される。
・ひとつないし複数の創作メソッドを用いて、または直感的に、アイデアを発展させていく。
・実験を繰り返し、その結果を写真とともに創作ノートに記録する。
・シェフの「精神の味覚」を駆使して実験結果を分析する。
・プロトタイプができ上る。
・ゲストに試食してもらう。
・フィードバックをもとに改良がくわえられる。
創作メソッドⅠ
・伝統料理と郷土料理
伝統料理や郷土料理のスタイルと、それに特有の技術や素材を取り入れる。
・外国料理の影響
・テクニック(食材を調理または加工するプロセス、またはプロセスのコンビネーション)とコンセプト(その料理が前提とし、それをさまざまなレシピを展開することが可能な基本のアイデア)の探求
・テクニックとコンセプトの応用
創作メソッドⅡ
・アソシエーション
チャートとリストの活用
・インスピレーション
既存の古典的なフランス料理や伝統的なスペイン料理を代表する料理を自分自身の好みや料理方法、美的感覚に従って作り変える。
味は元の料理の要素を保持していて、外見では見分けがつかない。
アダプテーションは元の料理だと見分けがつく何かを残している。
リコンストラクション(使われている食材を変えることなく見直し、再構成する)と
インコンストラクション(材料の元の質感や形は何らかの方法で変形されるが元の料理だと見分けがつかない)
・ミニマニズム
最小限の材料によって最大の魔法あるいは感覚的な魅力の創造
・メニュー構成の変更
・新素材の探求
創作メソッドⅢ
・五感を駆使する。
・第六感
・スイートワールド(デザートとペーストリー)とセイバリーワールド(前菜とメインコース)の共生
・最高級料理の市販フード
市販の材料を高級料理の調理に利用する。
・料理の盛り付けの新しい方法
・料理の取り合わせの変化
数字で見るエル・ブリ
→ワインリストにあるDOCの種類数 325
→年間ゲスト数8000に対して年間に開けられるボトル数10000
※五つのイノベーション
・エスプーマ→ソーダサイフォンを使い、亜酸化窒素ガス(N₂O)を添加する「空気のように軽い泡」)
・テクスチャーを加えた野菜のパナシェ
・チキンカリーのアイス
・スモーク・エスプーマ→水に煙を注入
・メロンの球状キャビア
スフィリフィケーション(アルギン酸ナトリウム水溶液と炭酸カルシウムを使って液体を球状にする)
https://topics.smt.docomo.ne.jp/article/cuisine_kingdom/trend/cuisine_kingdom-33417
※エル・ブリの全記録(手書きのメモや、旧ヴァージョンのWordファイルも含む)が
オンラインで閲覧できるらしい。
https://elbullifoundation.com/