東京工業大学の「未来の人類研究センター」の先生方が書かれているのが興味深い。
利他において、相手をコントロールすることが最大の敵。
利他とは、「聞くこと」を通じて、相手の隠れた可能性を引き出すことであると同時に、自分を変えること。
そのためには、こちらから善意を押しつけるのではなく、むしろ「うつわ」のように「余白」を持つことが必要。
「利他」の反対語は「利己」ですが、このふたつは常に対立するものではなく、メビウスの輪のようにつながっています。利他的な行為には、時に「いい人間だと思われたい」とか「社会的な評価を得たい」といった利己心が含まれています。利他的になろうとすることが利己的であるという逆説が、利他/利己をめぐるメビウスの輪です。