はじめにハードルを高く設定した提案を掲げる。この提案の中には「譲歩できるもの」と「譲歩できないもの」が含まれている。
ここから「譲歩できるもの」のカードを切っていく。
このカードの付与によって「仮装の利益」を分配していく。「実際には存在しないレトリックによる利益」のためダメージはない。「譲歩の演出」によって相手が利益を得たと錯覚させることが目的であり、この錯覚を駆使することによって「本当の利益」を獲得していく。
結果、相手はあたかも「利益を得たかのような感覚」を持ちながら、実際は重要なものを損なっているという結果が生じ。これが、橋下氏が繰り返し用いる政治手法です。
仮装の利益
交渉において相手を思い通りに動かし、説得していくには、はっきり言って三通りの方法しかない。
“合法的に脅す”“利益を与える”“ひたすらお願いする”の三つだ。そのなかで、最も有効なのは“利益を与える”ことである。
この場合の利益には二通りある。一つは文字通り相手方の利益。もう一つは、実際には存在しないレトリックによる利益だ。不利益の回避によって感じさせる“実在しない利益”とも言える。
「合法的に脅す」は「デメリットを強調し、錯覚させる」
「実際には存在しないレトリックによる利益」を作為的に創出することによって、相手に要求を飲ませる。そして、この「仮装の利益」をより有効に起動させるためには、「譲歩の演出法」が重要。
相手方に利益を与えるということはこちらの譲歩を示すということだ。譲歩とそれに伴う苦労は、徹底的に強調し、演出すべきだ。譲歩とはよべない些細なことであっても、さも大きな譲歩であるように仕立て上げるのである。そうすることで、相手方の得る利益が大きいものであると錯覚させることができるからだ。これも交渉の技術である。
譲歩に伴う苦労を徹底的に演出する。
交渉に際して「譲れるもの・譲れないものを明確に分別しておく」
あらゆる主張を「譲歩できるもの」と「譲歩できないもの」の二種類に徹底的に分別し、「二者択一の法則で自己の利益を絞り込む」必要がある。
聞く技術
・的確な言葉の置換で主張を理解する
・相手の主張も譲れるもの・譲れないものに分別する
・お互いの主張と情報を明確にする
お願いは相手の価値観に訴える。
信頼は交渉の足かせ
OKしたことを覆す方法
・OKしたのは、この条件が必要と条件を後から追加する
・OKした内容を後から狭める
理屈が通じない相手にはこちらも理不尽に
たとえ話で論理をすり替える
相手のメンツを利用する
ふっかれ戦術は悪影響
期限付き交渉は不利。
交渉は後攻めが有利
紛争原因は責めない
相手の窓口は一本化する
誠意を示すために動く必要はない。
相手のオフィスで交渉するのは不利
終了時間は決めない
相場観をもとにゴールを設定
交渉開始前
・分析
・裁判での決着点
・慣習的決着点
・相手の決着点
問題は先送りしない
結論は相手に言わせる
正直な謝罪よりも「知らない」「聞いていない」のほうが方便となる
感情的な相手の気持ちを整理する。
目の力で交渉を支配する
相手に考える時間を与えない。
追い込まれたら交渉を断ち切る。
不利な場面ではわざと感情的になる。
データによってデメリットを裏付ける
停滞してきたら新たに譲歩する。
貸しを作っておく。借りは作らない。
担当者の交代で白紙に
交渉は一人で
謝って済まないことであれば、ひたすら言い訳をして逃げを打つことが得策だ