第一章 「内的な一日」と「外的な一日」
生物時計のフリーランリズムは、24時間に近いが、環境から得られるツァイトゲーバー(同調信号)により24時間に同調している。また温度補償機構をもつ。
第二章 時刻を知る
概日リズム(約24時間)、潮間リズム(約12.8時間周期)、概月リズム(約29.5日周期)、概年リズム(約365日周期)をもつ。
第三章 振り子、時計、砂時計
完全な規則性をもつ動きのサイクルは時計の概念をもつ。
サイクルを発生させるのは振動子であり、生体内の振動子は生化学反応であり、生物時計の針は生理学的リズムである。
砂時計やストップウォッチのように相対的な時間を計る機能は別にある。
第四章 日変化というハードル
生物時計は基本的な制御システムであり、ホメオスタシスは微調整機構である。これをうまく組み合わせて、生物は予測可能な変化に適応している。
第五章 時計を探して
タウ変異体の発見を通して、メインクロックが視交叉上核(SCN)にある。
第六章 時計に当たる光
光がSCNに対するツァイトゲーバーである。目から視覚野に投射している神経経路と概日システムに投射している経路は、解剖学的にも異なる。哺乳類では、網膜が唯一の光受容器であるが、他の脊椎動物は眼球外光受容器(松果体など)を持つ。魚類の網膜に見つかったVAオプシンに似たタンパク質は、哺乳類でもメラノプシン神経節細胞で発現していて、概日システムに関連がある。
第七章 分子時計—タンパク質が「カチッ」、RNAが「コチッ」
多種のタンパク質が関与する転写制御を含むネガティブフィードバックループによって概日リズムが生み出されている。
第八章 少しの動物種とたくさんの時計
24時間周期、同調、温度補償という概日システムの性質は多くの生物で似通っているが、プロセスは多様である。
第九章 季節の変動
生殖、渡り、冬眠という概年リズムは概日リズムを積み重ねて構成されるものでなく、光周期(昼夜の長さ)から直接読み取られる。
第十章 時計の進化
バクテリアから哺乳類にまでの概日システムのメカニズムは似通っているが、時計部品(遺伝子)そのものは似ていない。昆虫と脊椎動物には共通するものもある。
第十一章 睡眠と能率
人の睡眠もまた概日リズムであるが、ホメオスタシスも関連し、複雑な調節を受ける。第十二章 季節性感情障害と交代勤務
人の概日リズムのフリーラン周期は、25時間ではなく、24時間11分。
第十三章 薬の投与と体内時計
マラリアの周期的な熱発作は、原虫の赤血球からの一斉放出が原因だが、このタイミング信号は宿主側にあり、メラトニンが反応のカスケードのトリガーであり、最終的には原虫からのカルシウムイオン放出が一斉放出の同期信号になる。
クロノセラピー(時間治療)→抗がん剤の効力
アルツハイマーにおける時間サイクルの乱れ。
第十四章 未来の時間—ユークロニア(同調世界)か、ディスクロニア(脱調世界)か
