「女の由来」を読んだ方がいいのか
溺死
・肺に水が入る
・冷水反射→仮死状態になって蘇生することがある
急に冷水につけると、迷走神経反射で心拍数が下がり徐脈になり、
時として不整脈を誘発し、心停止に至る。
水生哺乳類にある徐脈が人間にもある。
陸上にいるより水中にいる方が心拍数が減少する。
水中で泳いでいるうちに体毛を失い、代わりに水との断熱材として皮下脂肪を備えた。
触覚は感情と結びついている。
皮膚には有毛と無毛(手のひらや足の裏など)がある。
産毛(軟毛)は毛管作用で水分を運ぶ。汗を皮膚表面から引き上げ、効率的に蒸発させて皮膚の冷却を助ける。
皮膚の四つのセンサー
・質感を識別するメルケル盤
・握る力を調整するマイスナー小体
・振動に敏感なパチニ小体
・引っ張りを感知するルフィニ終末
なぜ指紋があるかわからない。
ペンフィールドの脳地図は変化する。
皮膚はミントを冷たいと感じ、トウガラシを熱いと感じる。ミントの主な有効成分はメントールで、トウガラシの主な辛み成分はカプサイシン。
皮膚の表皮には、細胞膜の表面にTRPV1というセンサーを持つ自由神経終末があり、
ワサビ受容体はTRPA1にある。
サンショウの成分であるヒドロキシ-α-サンショールは、K2Pカリウムチャネルというイオンチャネルをブロックするという別のメカニズムで感覚ニューロンを興奮させる。
ブロックされると細胞内に、陽イオンがたまり、その結果電気的スパイクが生じて脳に信号が送られる。
痛みの信号を脳へと伝える神経線維
・A線維
ミエリン鞘に覆われているゆえ、そこを電気信号が毎秒約30m(Aδ線維)ないし約70m(Aβ線維)の速さで伝わり、小指に異常が生じていることをいち早く知らせる。
・C線維
ミエリン鞘に覆われておらず、毎秒約90cmという低速で信号を伝える。
このため、第二波の痛みが生じる。
身体を撫でられると、C触覚線維が活性化し、その信号が島皮質後部に伝達される(島皮質後部は感覚処理の感情的側面に関わる脳部位)。
C触覚線維と島皮質後部が強く活性化するには、「毎秒3〜10cmの速度で軽く撫でる」。
脳は痛みのレベルを調整して通知する。
珍しくなければニュースとしての価値が低い。
メディアには珍しい事例ばかり登場する。
メディアから得られる情報は「珍しい事例」の集大成
統計データがなくても業界紙を使えばよい。
フェルミ推定
実際に調査することが難しいような捉えどころのない量を、いくつかの手掛かりを元に論理的に推論し、短時間で概算すること
流言=重要さ×曖昧さ
デマ→相手を貶める悪意をもって流されるもの
流言→多くの人が根拠が不確かにもかかわらず情報を拡散してしまうもの
うわさ→内輪でしか共有されない不確かな情報
都市伝説→異常体験をひとつの物語と消費するもののうち、現代になっても作られたもの
橋下徹大阪市長「性風俗業と従軍慰安婦問題」についての発言
https://synodos.jp/opinion/politics/4014/
統計的スティグマ(Stigma:差別、偏見)
→統計的なデータを見て、個別のすべてに当てはまると思ってしまうこと。
無礼は無礼を呼び、礼節は礼節を呼ぶ
10/5ウェイ
10フィート以内に近づいたら目を合わせ、微笑みかける
5フィート以内に近づいたら「こんにちは」と声をかける
無礼な人への対処例
隔離する
礼節をチェックするための七つの方法
印象の38%は声や話し方で決まる。
・他人からフィードバックをもらう
・できるコーチの指導を受ける。
・同僚や友人に協力してもらいチームで改善に取り組む
・ゴールドスミス式360度フィードバックを利用する。
・人の感情を読み取る訓練をする。
・毎日、日記をつけてみる。
・「食う、寝る、動く」で自分を大切にする。
礼節がある人が守る3つの原則
①笑顔を絶やさない
②相手を尊重する
③人の話に耳を傾ける
自然に笑顔になるための方法
インサイドアウト・アプローチ
意識して明るい感情を持つようにすることで、笑顔が生まれるようにする。
「自分が自然に笑顔になるのは、どういう時か」を知り、そのことを意識的に考えるようにすれば、自然と笑顔が生まれるようになる。
RASA
聞く力 RASA
R:receive 受け止める
A:appreciate 尊重する
S:summarize 要約する
A:ask questions 質問する
ワンランク上の礼節を身に着けるための五つの心得
・与える人になる。
・成果を共有する
・ほめ上手になる。
・フィードバック上手になる。
・意義を共有する。
未来に目を向けるための七つの方法
・目標を定め、進歩を実感する。
・自分を成長させてくれるものをみつける。
・メンター李助けを得る
・食事、睡眠、運動、マインドフルネスを活用する。
・仕事に意味を見出す
・社内外でよい人間関係を築く
・社外の活動で成功を目指す
目次
無礼な人がもたらすデメリット
①同僚の健康を害する
②会社に損害をもたらす
③まわりの思考能力を下げる
④まわりの認知能力を下げる
⑤まわりを攻撃的にする
無礼な態度とはどういうものか?
礼節ある人がもたらすメリット
礼節がある人が守る3つの原則
①笑顔を絶やさない
②相手を尊重する
③人の話に耳を傾ける
無礼な態度をとらないために
無意識の偏見を鎮める方法
まとめ
自分にどうゆう偏見があるのかを知れる。
原題は"This Will Make You Smarter"なので、頭がよくなるわけではない。
なぜアメリカ人の半分は幽霊を信じているのか ── 二重盲検対照実験のすすめ リチャード・ドーキンス
アメリカ人の半分は幽霊を信じている。そして、3/4は天使、1/3は占星術、3/4は地獄を信じている。
二重盲検対照実験
→実施している薬や治療法などの性質を、医師(観察者)からも患者からも不明にして行う方法
「その道の権威を疑うこと」が科学の基礎
リチャード・ファインマン
「因果関係」を理解できれば世界はより平和になる ── 複雑に絡み合う原因と結果 ジョン・トゥービーマン
無限小→ゼロよりは大きいが、かぎりなくゼロに近い
→ひとりひとりは小さくても力を合わせれば大きくなる。
→知の連鎖反応
鼻先にあるものを直視するための三つの概念
・連結因果律
・道徳戦争
・帰属錯誤に基づく判断
90%の人が自分を平均以上のドライバーだと考える
→自己奉仕バイアス
脳は場当たり的に情報を取り出す
→脳に情報を蓄積するのはとても得意だが、蓄えた情報を取り出すのは苦手である。
→人間は自分の信念に合う物事はよく覚えるが、信念に合わない者はあまり覚えない。
→確証バイアスの克服
iPadを使ってコンテンツを作る人が少ない理由
→タブレットを持っていると、他人が作ったコンテンツを消費することに熱心になり、自分で新たなコンテンツを作る方にあまりエネルギーが向かわなくなる。
過去の経験が思考を左右する
→思考にはバイアスがかかっている
自分の意志力はコントロールできる
→意志力とは、本当は、中位のスポットライトを適切なところに向けられる力
なぜ子供にワクチンを受けさせない親がいるのか
自分が何をしているかわかっているのだとしたら、それは研究とは言えない。
名前がつくと、わかった気になる
「理論」というと科学的に見える。
科学者は真実を探しているわけではない
科学者はモデルを作り、それを検証するだけ
ただほど高いものはない
→TANSTAAFL(There ain't no such things as a free lunch)
なぜ人は枯渇するまで資源を使うのか
シフティング・ベースライン症候群
最悪の事態に向かって進んでいるのにもかかわらず、目の前で起きている一つ一つの出来事を「ごく普通のこと」として扱ってしまうこと。
収入と人生の満足度はきれいに比例しない
幸福度を測る指標PERMA
P:前向きな感情(Positive Emotion)
E:社会への積極的な関与(Engagement)
R:良好な人間関係(Relationship)
M:生きる意味や目的(Meaning)
A:目的の達成(Achievement)
不況と幸福の相関関係はマイナス1ではなく、せいぜいマイナス0.35くらい。
ゼロサム・ゲームは人を不幸にする
口論はあえて負けたほうが得
ポジティブサム・ゲーム(利益と損失の合計がゼロより大きい状況を状況)は世界の人々を幸せにする。
個がすべての全体の一部となっている。個がそれぞれ専門化し、自分の活動することが双方の利益となり、お互いの防護になる。
他者と協調すると生存競争に有利になる
「分業」と「交換」は常に利益になる
創造性は意図的に高められる
→計画的なセレンディピティ
意図的に環境に多様性を持たせた方が創造性は高められる。
創造性を高める方法
・意識して様々な種類の物事を学ぶ
・学ぶ場所を意識して様々に変える。
・自分の仕事に関係ない文献を読む。
科学の偉大な発見の多くはセレンディピティから生じた。
人は自分の行動も予測できない
→この世の中で起こるほとんどの出来事は予測不可能である。
ランダムなことを予測する方法
ランダムの3法則
・この世界はランダムなものがある。
・絶対に予測できない出来事がある。
・ランダムな出来事は単独では予測不可能だが、多数をまとめると予測が可能になる。
イノベーションの発案者は必ず複数いる
科学では、名誉は最初に思い付いた人ではなく、その考えが正しいことを世界に認めさせた人に与えられる。
仮説が複数ある場合、どれを選ぶべきか
事実は、その事実よりも異常な仮説によっては説明できない。
仮説が多数ある場合は、平凡な仮説を採用すべき。
パース
ありのまま世界を見ることはできない
予測コーディング
→自分の周囲の世界を正しく認識するには、この先受け取るであろう感覚情報を的確に予想する。
人は未来の予測に合わせて現実を修正する。
木を見てから森を見るのではなく、森を見てから木を見る。
有用ではない感覚情報は隠される
ひとつの感覚体験だけを引き起こす刺激が、同時にもうひとつの感覚体験を引き起こす。
固有受容感覚
眼を閉じていても自分の手足がどこにあるかがわかる。
二種類の視覚
・周囲の世界を私たちに見せる
・行動を制御する
二種類の嗅覚
・鼻腔香気
・口腔香気
感覚デスクトップ
共感覚ではない一般の体験も、実はコンピュータのディスクトップのようなもの
「別世界」を想像できると謙虚になれる
環世界
同じ生態系のなかにいても、その環境から受ける感覚感情は生物ごとに違う。
無意識のうちに人は高度な思考をしている
チューリングの理性的な無意識
赤いシャツを着ると魅力的に見える
無意識下の情報処
・色
・天候と周囲の気温
・記号と画像
人間の一生は何秒?
10のべき乗
・人間の一生 10^9秒
・GDPは10^14ドル
・脳内のシナプスの数は10^15
ゼロから生物を作る試み
ライフ・コード(生命のコード)
人類は自分自身を含めた生物種を自らの手で意識的に設計し、作り変えてしまう「ホモ・エボルティス」
制約があると創造性が上がる
制約充足問題
人間にはあらゆる種の生物を絶滅させる力がある
キーストーン種(中枢種)
ヒトデのように、生息数はさほど多くないにもかかわらず、生態系に大きな影響を与える生物種
なぜ「赤ずきんちゃん」は正確に語り継がれるのか
文化的アトラクター
複雑な状況を単純化する理論
スケール解析
科学理論を使って妥当な判断をする方法
科学理論 リサ・ランドール
すでに検証され妥当性が証明されているのであれば、ある程度は正しい理論とみなしてよい
異民族間の結婚は子孫の認知能力を高める
内集団の拡大
人間の最も素晴らしい能力と最も恐ろしい能力
偶発的な超個体
相関関係は根拠ではない(CINAC:シナク)
シナカル思考
どの要素が何を招くのか、その両方を招く別の要素があるのかといった問いを自分で立てることであり、それが社会的行為と地球上の生命の未来に多大な影響を及ぼす。
「三つ子の魂百まで」は正しいか?
気質の次元
気質には、ドーパミン系、セロトニン系、テストステロン系、エストロゲン/オキシトシン系
「正常」と「異常」の間に明確な線引きはない
5つのパーソナリティ特性
開放性、誠実性、社交性、協調性、感情の安定性
精神疾患とは、パーソナリティ特性が高すぎたり低すぎたりする状態
創造論や反ワクチンが広まるのを防ぐには
科学者は専門外のことを話してはなら居ない
検証できない自説を展開する人たち
エーテル→筋の通らない申し立ての説明をつけるのに便利な架空の存在
ヱーテル→自説を有効にするもの
人間の本質を受け入れると賢い選択ができる
アンスロポフィリア→厳密で公正な自己愛や自己評価
「知性のゴミ」を捨てるには
アポフェニア(パターン検知に失敗すると、実存しないパターンを誤って見出そうとする)は日常的に起こるもの
フランシスコ・ベーコンの警告
・人は進化の犠牲になっている。
→遺伝子によって洞察力が制限される。
・刷り込みによる制約
→人の生活に根付いた文化は、エピジェネティックなプログラムが生まれた枠になり、最終的にはニューロンが処理する構造を制限する。
・言語による堕落
→思考は簡単に口頭表現に置き換えられない。
・理論
→明示的にも暗示的にも理論に誘導されやすく、支配される。
単一原因病
何事も単一の原因に基づいて説明したいという動機にかられる
→考えるときにはキーワードとなるSHA(手軽な抽象語)を使わない
目次
はじめに デイヴィッド・ブルックス
まえがき ── エッジな問い ジョン・ブロックマン
人類はこれから急激に進化する ── 宇宙物理学者が予測する未来 マーティン・リース
この広い宇宙のなかで人類だけが特別な理由 ── 地球外知的生命体がいる可能性 マルセロ・グライサー
人類も地球もすべては偶然の産物 ── 凡庸性の原理 P・Z・マイヤーズ
宇宙に意思はあるのか? ── 世界が今こうなっている理由 ショーン・キャロル
地球はどこにでも存在し得る ── コペルニクス原理 サミュエル・アーベスマン
地球に似た惑星は数十万もある ── 地球外生命の存在 J・クレイグ・ヴェンター
私たちは微生物に生かされている ── 世界を動かす微生物 スチュアート・ブランド
なぜアメリカ人の半分は幽霊を信じているのか ── 二重盲検対照実験のすすめ リチャード・ドーキンス
資金力が豊富な「反科学陣営」とどう戦うか ── 科学的思考の教育 マックス・テグマーク
正しい判断を下すための実験思考 ── 今の科学教育に足りないもの ロジャー・シャンク
客観的な意思決定に欠かせないもの ── 対照実験 ティモ・ハネー
ブラックホールのなかで情報収集はできない ── 思考実験 ジノ・セグレマン
現在の科学理論はすべて誤っているかもしれない ── 科学史からの悲観的メタ帰納法 キャサリン・シュルツ
人は皆ありふれていると同時に唯一無二 ── 二重の自己像 サミュエル・バロンズ
「因果関係」を理解できれば世界はより平和になる ── 複雑に絡み合う原因と結果 ジョン・トゥービーマン
90%の人が自分を平均以上のドライバーだと考える ── 自己奉仕バイアスの回避法 デイヴィッド・マイヤーズ
脳は場当たり的に情報を取り出す ── 確証バイアスの克服 ゲイリー・マーカス
iPadを使ってコンテンツを作る人が少ない理由 ── メディアとテクノロジーに潜むバイアス ダグラス・ラシュコフ
過去の経験が思考を左右する ── バイアスとの付き合い方 ジェラルド・スモールバーグ
自分の意志力はコントロールできる ── 戦略的注意配分 ジョナ・レーラー
裕福になっても幸せを感じられないのはなぜ? ── フォーカシング・イリュージョン ダニエル・カーネマン
「確信のない結論」のほうが信頼できる ── 哲学的実用主義 カルロ・ロヴェッリ
不確実性を無視した数値はすべて無意味 ── 科学の核をなす不確実性 ローレンス・クラウス
なぜ子供にワクチンを受けさせない親がいるのか ── 未知への恐れ オーブリー・デグレイ
大暴落が起きた理由は特定できない ── 因果のクモの巣 ナイジェル・ゴールデンフェルド
名前がつくと、わかった気になる ── 名づけの誤謬 スチュワート・ファイアスタイン
感情を動かされると確率を見誤る ── 確率の見積もり セス・ロイド
クモに嚙まれて死ぬ人は1億人にひとりもいない ── 確率計算能力の上げ方 ギャレット・リージ
科学者は真実を探しているわけではない ── 誤解されがちな科学者の役割 ニール・ガーシェンフェルド
クラウド上で一貫性を保つにはどうすればいいか ── 分散システム ジョン・クラインバーグ
どんなコミュニティも簡単に壊す性的な力 ── 都市の性的近接学 ステファノ・ボエリ
失敗が許される環境だと人は成功しやすい ── 失敗を成功に結び付ける力 ケヴィン・ケリー
小さな要素に分けてもわからないものがある ── ホーリズム ニコラス・A・クリスタキス
ただほど高いものはない ── TANSTAAFL ロバート・R・プロヴァイン
一度決めたことも常に検証せよ ── 懐疑的経験主義 ジェラルド・ホルトン
ウェブの独創性を支えるもの ── オープン・システム トーマス・A・ベース
発明した道具が自分の知能を高める ── 新しい遺伝と進化 ジョージ・チャーチ
なぜ人は枯渇するまで資源を使うのか ── シフティング・ベースライン症候群 ポール・ケドロスキー
収入と人生の満足度はきれいに比例しない ── 幸福度を測る指標PERMA マーティン・セリグマン
ゼロサム・ゲームは人を不幸にする ── ポジティブサム・ゲーム スティーブン・ピンカー
他者と協調すると生存競争に有利になる ── 進化の基本要素 ロジャー・ハイフィールド
「分業」と「交換」は常に利益になる ── 比較優位の原則 ディラン・エヴァンス
創造性は意図的に高められる ── 計画的なセレンディピティ ジェイソン・ツヴァイク
人は自分の行動も予測できない ── 予測不可能な世界 ルーディ・ラッカー
ランダムなことを予測する方法 ── ランダムの3法則 チャールズ・サイフェ
イノベーションの発案者は必ず複数いる ── 発明と発見 クリフォード・ピックオーバー
仮説が複数ある場合、どれを選ぶべきか ── 最高の説明の条件 レベッカ・ニューバーガー・ゴールドスタイン
人間を「無生物」として考える ── 擬物化 エマニュエル・ダーマン
情報が多過ぎると脳からあふれ出る ── 認知的負荷 ニコラス・カー
大量の情報に優先度をつけるには ── キュレーション ハンス・ウルリッヒ・オブリスト
オックスフォードの学生の90%が間違えた論理クイズ ── 優れた思考法の共通点 リチャード・ニスベット
人の行動は地球の反対側の他人にも影響を与え得る ── 外部性 ロバート・クルツバン
あらゆるものは必ず変化する ── 無常な世界 ジェームズ・オドネル
イタリアに行くと身振り手振りが大げさになる ── 脳のなかの無数の「自分」 ダグラス・T・ケンリック
ありのまま世界を見ることはできない ── 予測コーディング アンディ・クラーク
有用ではない感覚情報は隠される ── 感覚デスクトップ ドナルド・ホフマン
バニラの香りを嗅ぐと甘みを感じるのはなぜか ── 感覚の連携 バリー・C・スミス
「別世界」を想像できると謙虚になれる ── 環世界 デイヴィッド・イーグルマン
無意識のうちに人は高度な思考をしている ── チューリングの理性的な無意識 アリソン・ゴプニック
赤いシャツを着ると魅力的に見える ── 無意識下の情報処理 アダム・オルター
「氏と育ち」は対立せず、お互いを補完する ── 学習の本能 W・テカムセ・フィッチ
重要なことは「ボトムアップ」で起こる ── 不可避な流れ マイケル・シャーマー
単純な反射のように見えて実は違う行動 ── 固定的行動パターン アイリーン・ペパーバーグ
人間の一生は何秒? ── 10のべき乗 テレンス・セジュノスキー
ゼロから生物を作る試み ── ライフ・コード フアン・エンリケス
制約があると創造性が上がる ── 制約充足問題 スティーブン・M・コスリン
「進化」は試行錯誤の繰り返しによって起きる ── サイクル ダニエル・C・デネット
人間にはあらゆる種の生物を絶滅させる力がある ── キーストーン消費者 ジェニファー・ジャケ
情報はただ伝達するだけでは必ず歪む ── 誤りの蓄積 ジャロン・ラニアー
なぜ「赤ずきんちゃん」は正確に語り継がれるのか ── 文化的アトラクター ダン・スペルベル
複雑な状況を単純化する理論 ── スケール解析 ジュリオ・ボッカレッティ
混沌とした網膜画像が整理される仕組み ── ニューラルネットワークと隠れ層 フランク・ウィルチェック
科学理論を使って妥当な判断をする方法 ── 科学理論 リサ・ランドール
異民族間の結婚は子孫の認知能力を高める ── 内集団の拡大 マーセル・キンズボーン
人間の最も素晴らしい能力と最も恐ろしい能力 ── 偶発的な超個体 ジョナサン・ハイト
平均値を取っても意味がない ── パレート分布 クレイ・シャーキー
枠組みから除外されたものは何かと問いかける ── 問題に向き合う姿勢 ウィリアム・カルヴィン
「何が問題なのか説明できない問題」をどう解くか ── 「厄介な問題」 ジェイ・ローゼン
人が作ったシステムが自然のシステムを浸食する ── 人新世 ダニエル・ゴールマン
人間は危機が差し迫らないと行動を起こさない ── ホモ・ディラトゥス アラン・アンダーソン
人は60秒も集中できない ── 科学的思考の重要性 サム・ハリス
自己モデルは存在するか ── 現象的に透明な表象 トーマス・メッツィンガー
相関関係は根拠ではない ── シナカル思考 スーザン・ブラックモア
因果関係は「情報の流れ」として理解する ── 情報の流れ デイヴィッド・ダーリンプル
時間の中で考えるか、外で考えるか ── 時間と思考 リー・スモーリン
不確実なものに囲まれても、穏やかでいられる力 ── ネガティブ・ケイパビリティ リチャード・フォアマン
大切なものは常に「表面下」にある ── 「深さ」が持つ特別な意味 トール・ノーレットランダーシュ
「三つ子の魂百まで」は正しいか? ── 気質の次元 ヘレン・フィッシャー
「正常」と「異常」の間に明確な線引きはない ── 5つのパーソナリティ特性 ジェフリー・ミラー
進歩するには退行も必要になる ── 自我の適応的退行 ジョエル・ゴールド
人間社会はかつてないほど均一化されている ── 体系の均衡 マシュー・リッチー
何十年も孤独に自説を主張できる人の思考法 ── プロジェクティブ思考 リンダ・ストーン
「本物の例外」が科学に革命を起こす ── 例外とパラダイム V・S・ラマチャンドラン
科学技術者も美について学ぶべき ── 再帰構造 デイヴィッド・ガランター
なぜタクシー運転手の脳は成長を続けるのか ── 思考のデザイン ドン・タプスコット
認知能力を磨くのにうってつけの音楽 ── フリージャズ アンドリアーン・クライエ
人は鉛筆の作り方さえも知らない ── 集団的知性 マット・リドレー
ティーンエイジャーから役に立つ統計的思考 ── リスクリテラシー ゲルト・ギーゲレンツァー
安全対策は「安心を得る」ためにある ── セキュリティ劇場 ロス・アンダーソン
テロに遭遇して死亡する確率はかなり低い ── 基準率 キース・デブリン
探している答えが見つからないときは…… ── 情報検索 マルティ・ハースト
意見をいくら集めても事実にはならない ── 最も重要な科学の概念 スーザン・フィスク
創造論や反ワクチンが広まるのを防ぐには ── 科学者の姿勢 グレゴリー・ポール
あらゆるアートの世界で身近なもののつぎはぎが起きている ── ブリコラー ジェームズ・クローク
科学的手法は選挙での勝利さえ導ける ── 科学の力 マーク・ヘンダーソン
人間の思考力はまだまだ向上する ── ライフゲーム ニック・ボストロム
逸話は事実を歪めるが、強い吸引力がある ── 逸話話法 ロバート・サポルスキー
「危険」は証明できても「安全」は証明できない ── 科学者の苦悩 トム・スタンデージ
「不在」を認識することには意味がある——不在と証拠 クリスティーン・フィン
言葉の乱れは「今」だけ見ても説明がつかない ── 経路依存性 ジョン・マクウォーター
私たちの身体の9割は「ヒト」ではない ── インタービーイング スコット・D・サンプソン
私たちはいずれ「自分自身」を知ることになる ── 他者との遭遇 ディミタル・サセロフ
人類は地球にとって必要不可欠な存在ではない ── 生態という概念 ブライアン・イーノ
ひとつの物理現象を2つの視点から説明する方法 ── デュアリティ ステファン・H・アレクサンダー
世界は粒子でできていて、また弦でできてもいる ── デュアリティ アマンダ・ゲフター
パラドクスを追い求めると真理に近づく ── パラドクス アンソニー・アギーレ
人間が「データレコーダー」と化している ── 根本原因が解明できる時代 エリック・トポル
個人データを使って自己発見をする時代 ── パーソナル・データマイニング デイヴィッド・ローワン
金融システムの破綻と気候変動問題には類似性がある ── 並行現象 サティアジット・ダス
制約を取り払い、突破口を開く力 ── イノベーション ローレンス・C・スミス
生物学の世界に、ムダな現象はほとんどない ── ギブズ展望 ケヴィン・ハンド
電気代が今よりも80%安くなる? ── テクノロジーのブラック・スワン ビノッド・コースラ
「高品質」が嫌われ、「低品質」が求められる ── カコノミクス グロリア・オリッジ
プロセスの観客はリアリズムを求めていない ── ケーフェイ エリック・ワインスタイン
単純なものほど複雑なものはない ── オッカムの剃刀 カイ・クラウゼ
ニューヨークではスマホ歩きしている人が優先される? ── 熱探知ミサイル デイヴ・ワイナー
人間の思考力は限界を超えられるか? ── エンタングルメント マルコ・イアコボーニ
テクノロジーが人間らしく進化する道を切り開いた ── 人間ならではの特性 ティモシー・テイラー
人にはそれぞれ心地よいと感じる時間の幅がある ── 裁量のタイムスパン ポール・サフォー
無効となる可能性があるおかげで真実が明らかになる ── 無効化可能 タニア・ロンブローゾ
検証できない自説を展開する人たち ── ヱーテル リチャード・セイラー
完璧で正確な知識の取得などありえない ── 仮説としての知識 マーク・パーゲル
人は過去の成功体験に固執する ── アインシュテルング効果 エフゲニー・モロゾフ
ホモ・サピエンスは本当に賢いのか? ── ホモ・センスス・サピエンス エドゥアルド・サルセド=アルバラン
ダブルスタンダードには二重の悲劇が潜む ── 作話の危険性 フィエリー・クッシュマン
なぜ自爆テロリストは男性ばかりなのか ── 性選択 デヴィッド・M・バス
何かを証明することは極上の体験である ── QEDの瞬間 バート・コスコ
「呼びかけたら反応するツール」があれば…… ── 理解とコミュニケーション リチャード・ソール・ワーマン
生命は副産物である ── 何かを見出そうとする人間の衝動 カール・ジンマー
人食い文化は存在しない ── ベック効果 グレゴリー・コクラン
科学と人文学はどうすれば共存できるのか ── スーパーヴィーニエンス ジョシュア・グリーン
文化は改善できる ── 文化のサイクル ヘイゼル・ローズ・マルクス、アラナ・コナー
スケールが変わると直感が働かなくなる ── 相転移とスケール転移 ヴィクトリア・ストッデン
科学の分野でさえ再現性が軽視されている ── 再現性指数 ブライアン・ナットソン
事実が流動的になる時代 ── 記憶や記録の概念の進化 シェニー・ジャーダン
科学的なプロセスを理解するうえで欠かせない概念 ── 統計的な有意差 ダイアン・F・ハルパーン
専門用語を安易に使うと会話が台無しになる ── デジボ効果 ベアトリス・ゴーラム
人間の本質を受け入れると賢い選択ができる ── アンスロポフィリア アンドリュー・レヴキン
情報から「ノイズ」を排除する方法 ── 信号検出理論 マーザリン・R・バナージ
試合の勝利とはいていた靴下には関連がある ── アポフェニア デイヴィッド・ピザーロ
「知性のゴミ」を捨てるには ── 手軽な抽象語 エルンスト・ペッペル
訳者あとがき
パレオダイエットに科学的根拠はない。
活発な脳に必要なエネルギーを供給するために、デンプン質や炭水化物を消化して、グルコースを作るアミラーゼの遺伝子を進化させた。
遺伝子が文化を変え、文化が遺伝子を変える。
ケルト人は英国人のDNAに反映されていない。
ケルト人は、ウェールズ人、スコットランド人、ブルトン人、愛スラント人と考えているが、
彼らはブリテン半島の西海岸を上がっていき、コーンウォールから、ウェールズを抜けて、スコットランドに入り、北ではピクト人、東ではサクソンとなった。
しかし、英国人のゲノムによれば、スコットランドのケルト人はウェールズのケルト人と異なっている。
コーンウォール人はフランスのブルターニュのケルト人に似ている。
ウェスト・ライディング・オブ・ヨークシャのエルメット、
カンブリアのレッジド、デヴォンおよびコーンウェルのドゥムノニアなど、
ケルト色が目立つと言われているが、似ていない。
つまり、DNAは必ずしも共通の祖先に由来するものではない。
リチャード三世のDNAは現在生きている男系子孫のDNAとは一致しなかった。
すべてのヨーロッパ人の共通祖先は600年前の人物。
3500年前、現存するすべての人間の共通子孫がアジアにいた。
私たちはみなエジプト国王の子孫であり、孔子の子孫である。
あなたがヨーロッパ人なら、王族の血統であり、バイキングの子孫でもある。
ウィリアム王子はインド人のDNAをもつ。
東アジア人ならチンギスカンの子孫。
ハプスブルク家
六世代に62人の異なる祖先がいるべきだが、カルロス二世には32人しかいない
遺伝学的には人種は存在しない。
遺伝学的には人種間よりも人種内の方が違いは大きい。
耳垢(ABCC11)
湿性と乾性がある。
汗腺と関係があるかもしれない。
汗など(EDAR)
370Aは東アジア人、およびアメリカ先住民にはほとんど存在するが、
ヨーロッパ人およびアメリカ人にはほとんど欠如している。
この遺伝子は毛が太くなり、汗腺の密度が増大し、シャベル型切歯をもつ。
黒人は3区分。大陸系統
DNAが99.9%同じということは300万のDNA情報が違うということ。
ゲノムを基に根絶できた病気はまだない。
同じ遺伝子性疾患の患者でも病状にばらつきがある。
エピジェネティクスとは、DNAやヒストンへの後天的な化学修飾を通して、塩基配列の変化を伴わずに遺伝子発現が制御される仕組み
ヒトの眼はふつう三色色覚だが、女性の八人に一人は四色色覚を生じる変異遺伝子を持っている。
→モノトーンに見える場面でも色を見ることができる。
このような変異遺伝子は5000年以内に生じた新しいもの。
インドのカースト制は進化的実験である。
変わることのない種はすでに絶滅している。
遺伝子は設計図というよりレシピであり、最終的に出来上がるのは個人によって異なる。