自己複製子とは、自然選択や生物進化を遺伝子中心の視点で理解すること。遺伝子選択説もほぼ同じものを指す。
遺伝子の特性は自己複製子であり、生物個体は遺伝子の複製を助けるための生物機械である。
遺伝子とは別な自己複製子が人間の文化(ミーム)である。
つまり、生きる理由はあくまで遺伝子、ミームの乗り物であり、個体としては意味がない。
生物個体からみると親鳥は自分自身を犠牲にして雛を守ることが「利他的」に見えるが、遺伝子全体から見ると、その行為によって親鳥が犠牲になったとしても、雛を通じて親鳥の遺伝子が生き延びる確率が上がれば、それは利己的な行為。
つまり、遺伝子にとっては、自分が乗っている個体を犠牲にしても、自分自身の遺伝子の繁栄を優先する。