→常温で安定的に動作し、電子よりクロック周波数を桁違いに上げられる。
量子コンピュータは理論上、排熱をゼロにできる。
量子ビットを実現する方法
■静止量子ビット
・超伝導回路方式
・原子やイオントラップ方式
・スピン
■飛行量子ビット
・光方式→光の量子→光子(フォトン)
量子テレポーション
→量子力学を利用した情報の送信、つまり情報のコピー
→ノーロクローニング定理(量子複製不可能定理)
→量子の世界では情報をコピーできない
→不確定原理→ハイゼンベルクの原理
四つの重要な量子力学的性質
①重ね合わせ→複数の状態が同時に存在する
粒子性と波動性の二重性
フーリエ変換→複雑な波も複数の波の足し合わせでできている。
②波束の収縮→複数の存在確率によって分裂したかのような状態になっていた量子は、観測(測定)によって、
なぜか不思議なことに一点に収束し、粒子性を表す。
③外からの影響により、重ね合わせ状態が壊れ(デコヒーレンス)、複数の状態の混合になってしまう
量子ビットによる計算処理を実現するうえで、重ね合わせが壊れるまでの時間、
すなわち、コヒーレンス時間をできる限り長く保つことが重要
重ね合わせ状態にある量子が二個以上ある特殊な状態で、そのうちの一個の量子を観測(測定)すると、他の量子も、瞬時に影響が及ぶ
④波動関数には、測定できるすべての物理量の情報が含まれており、それはシュレーディンガー方程式で計算できること。
量子コンピュータの高速計算の方法
・計算処理のステップ数、つまり、使われる論理ゲートの数を減らす
→ショアのアルゴリズム
・コア、つまり、計算処理を行う回路のクロック周波数を上げる
・マルチコア、つまり、コアを複数並べて並列計算する。
量子コンピュータは理論上、排熱をゼロにできる。
古典コンピュータは大量のトランジスタのNANDゲートによって構成されているため、論理演算のたびに電気エネルギーが消費され、熱エネルギーも排出される。
量子論理ゲートでは、情報の流れとエネルギーの流れが一致しているため、発熱しない。→可逆変換→ユニタリー変換
光を使うことの優位性
・常温で制御できるため、極低温にする必要がない
・単一光子を効率良く検出する技術がすでに開発されている。
・単一光子の状態を容易に制御できる。
・量子状態を乱さずに、長距離の伝送が可能。
量子コンピュータを実現するうえで不可欠な「量子誤り訂正」が今のところ実現は難しいが光量子では可能である。
→エラーシンドローム測定
光は粒子であり、波。
測定誘起型量子計算方式
→光パルスを測定し、その測定結果に基づき、量子もつれ状態にある次の
光パルスに操作を加える。
・時間領域多重一方向量子計算方式
①室温でも量子ビットとして存在できる。
②量子計算も可能
③飛行量子ビットをそのまま量子通信に使える。
④大量の量子ビットを扱うことができる。
⑤限られたスペースで、大規模化が可能で、光パルスは光速で移動しており、すぐに測定してしまうため、デコヒーレンスまでの時間を気にすることがない
⑥無制限に量子計算を続けることができる。
⑦プログラミングできる。
⑧クロック周波数を10テラヘルツ以上にできるうえ、誤り訂正も可能。
・ループ型光量子コンピュータ
リザバー計算
ノイズを積極的に使う