akon2.00βのよっぱらいの戯言

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「日本の伝統」の正体

 

 

古くて新しい伝統、自分たちの世代の祭りを求める

 

伝統の年数は本書の発刊平成29年(2017年)を基底としている。

 

■日本人はいつから初詣をしているのか?

江戸時代には、初詣ではなく、初詣に似た「年籠り」「初縁日」「恵方参り」は古くからあった。

正月の「恵方参り」は約650年

電車に乗る「恵方参り」は約145年

初詣は、約130年→恵方は五年に一度しか巡ってこないので、鉄道会社も神社も毎年来てほしいので、初詣を考え出した。

 

重箱のおせち

節会(祝いの日)の料理だから、お節料理。つまり、本来は正月だけでない。

重箱は室町時代からあるが庶民に広まったのは江戸時代。正月のおせちを重箱に詰めるようになったのは幕末から明治にかけてで、戦後、デパートの販売戦略によって定着した。

 

春の海

宮城道雄作曲で昭和四年

 

箱根駅伝大正九年


■大安や仏滅は禁止?

六曜が日本に伝わって680年

現在の名前と順番になって180年

禁止されて145年

復活して75年


■お中元・お歳暮・七五三に共通するもの

三元

上元    1月15日

中元    7月15日

下元    10月15日


お中元400年

お歳暮400年

七五三340年

デパートができて一般的になった115年

 

■夏の鰻はいつからか?

平賀源内以前に

「石麻呂に 吾れもの申す 夏痩せに よしといふものぞ 鰻とり食せ」
万葉集大伴家持が詠んでいる。土用の丑の日ではないが。

開いて焼いた蒲焼ができて320年

土用の丑の日の鰻が始まって240年

鰻丼ができて190年

鰻の養殖が始まって140年


恵方巻のもやもや感

恵方とはもともと陰陽道の言葉で、『蜻蛉日記』(975年)にも出てくるくらい古いが、恵方巻自体は20年程度の歴史。「節分に恵方を向いて巻き寿司を食べる」風習は戦前から戦後にかけて大阪の寿司・海苔業界が大宣伝したことによって関西の一部地域には広まっていたが、これを1989年にセブン-イレブンが取り入れて大ヒットを記録。98年には「恵方巻」という名で全国展開され、他のコンビニ各社もぞくぞく参入し、現在に至っている。

 

■バレンタインデーが作ったもの

バレンタイン司祭処刑から1750年

西洋のバレンタインデー(家族、友達)から1000年

固定チョコ誕生から170年

西洋のバレンタインデー(恋人同士、チョコは関係ない)から110年

日本でチョコと愛の告白となって60年

盛んになって50年

義理チョコ誕生40年

友チョコ誕生15年

 

■古式ゆかしい神前結婚式?
キリスト教式結婚式から145年

仏前結婚式から125年

神前結婚式から120年

 

そもそも日本には結婚式がなく、平安時代の貴族は婿入り婚、鎌倉時代に嫁入り婚になった。

 

■夫婦同姓は伝統か?

庶民が姓を名乗るようになって140年

夫婦別姓になって140年

夫婦同姓になって120年

選択的夫婦別姓が議論されて50年


■良妻賢母と専業主婦

明六社の欧米的な賢母から145年

教育勅語発布から130年

儒教的な良妻賢母から120年

日本での専業主婦誕生から110年

教育勅語廃止から70年

日本での専業主婦の割合が一番高くなってから45年

 


サザエさんファミリー幻想(三世代同居)

三世代同居が三割弱になってから100年

漫画サザエさんから70年

アニメサザエさんから50年


■おふくろの味は「伝統の味」か?

白菜は1875年に中国から伝わった。

日本人が白菜を知って140年

日本で白菜の栽培に成功して100年

 

ジャガイモが伝わって420年

おおぴらに肉を食べ始めて150年

肉じゃがらしき料理ができて105年

名前が肉じゃがになって40年

肉じゃが東郷平八郎ルーツ説ができて、25年

 

目玉焼き150年

卵かけご飯145年、一般になるのは60年

 

■ハイカラな洗濯板

洗濯板220

アメリカで洗濯板が広まる180

日本に洗濯板が入って130

一般家庭に普及100

国産の電気洗濯機ができて90

電気洗濯機が普及して60


■夏の郷愁・蚊取り線香

蚊取り線香は煙ではなく、高温で揮発する「ピレスロイド」という化学物質に殺虫作用がある。

 

夏の蚊遣り火1200

蚊遣り豚200

除虫菊の栽培を始めて130年

棒状蚊取り線香金鳥香」130

渦巻き状蚊取り線香115

蚊取り線香用「蚊遣り豚」110

大日本除虫粉(金鳥)設立100

金鳥の夏、日本の夏」50

 

■正座は正しい座り方なのか?
正座は江戸時代から。それまでは、胡坐、立膝、横座り

 

正座がかしこまった席の礼儀になって400

正座が広まって300

正座という名前になって140

 

■土下座は謝罪なのか?

土下座は屋外の地面でなければ、下座

 

土下座は拝礼、恭順、畏敬だった。

土下座が謝罪の意味を持ち始めて90

国語辞典に載り始めて50

 


■喪服の色に、白黒をつける

黒い喪服を着ていたのは上流階級だけ。黒は染料が必要で手間がかかる。

 

喪服が白1390

中国風に上流階級で薄墨1300

喪服が再び白680

西洋風に上流階級で黒105

一般でも黒90


■告別式は葬式か?

告別式は葬式の一部ではない。

葬式は僧侶が主導するもの

告別式は葬儀があろうとなかろうと、故人に別れを告げ、参列者・社会にあいさつするもの

 

告別式が始まって115

一般になって105

 

■「江戸しぐさ」はいつから?

傘かしげ

傘を差した人同士がすれ違うとき、相手を濡らさないように互いの傘を傾ける。

こぶし腰浮かせ

複数の人が一緒に座るとき、みんなが腰を浮かせて、こぶし1つ分詰めて場所を作る。江戸しぐさの初出は1981年の読売新聞。提唱したのは「江戸講」なるものの伝承者だという芝三光。80年代後半の江戸庶民文化再評価の流れに乗じて、この道徳的しぐさは存在感を増し、現在、NPO法人を中心に、普及が進められている。

しかし、落語にもでてこない。

 

■「古典落語」はいつから古典になったのか?

落語の誕生320

寄席の誕生220

「芝浜」「文七元結」150

落語という名前になって130

古典落語の誕生70

 

■忍者はいたのか?

忍者大活躍の時代から500

忍者のネタ元「萬川集海」から340

忍者が黒装束になって250

忍者が正義側になって110

忍者という名前、色仕掛けのくノ一、「上忍、中忍、下忍」になって60

 

■「都をどり」の京都マジック

都をどりの初回開催は1872年(明治5年)

 

奈良は、飛鳥時代に日本初の都、飛鳥京が造られて以降、西暦784年に京都長岡京へ遷都されるまで

 

千枚漬けと「京都三大漬物」

しば漬け 830

すぐき漬け 420

千枚漬け 150


■「万願寺とうがらし」の堂々とした伝統感

満願寺というお寺はあるが万願寺というお寺はない。

舞鶴市万願寺地区で、大正末期から昭和初期にかけて、伏見系のとうがらしとカリフォルニア・ワンダー系のとうがらしを交配したもの

唐辛子は中国ではなく、とうがらしはコロンブスアメリカ大陸発見によりヨーロッパに入り、ポルトガル人が中国を経由して長崎にもたらした。このころの中国は唐ではなく、明。

 

旧国名の伝統感

空海がうどんを伝えて1210

讃岐でうどん店が盛んになって320

讃岐うどん」になって50

うどん県になった10

 

琵琶が日本に伝わって1280

平家琵琶ができて700

薩摩琵琶ができて450

筑前琵琶ができて130

 

小説越前竹人形から55

民芸品越前竹人形55

郷土工芸品越前竹人形25

 

但馬牛1220

牛肉食が一般になって150

但馬牛田尻号が生まれて80

黒毛和種という名前が確定して75

 

元号は、結構いいかげんだ

最初の元号大化から1375

定着した大宝から1315

一世一元から150

元号の法的根拠ができて130

元号の法的根拠がなくなって70

元号法で再び法的根拠ができて40

 

皇紀はいつから?

紀元2533年を言い始めてから145

紀元節から145

紀元節廃止から70

建国記念の日実施から50

 

■相撲は日本の国技か?

取っ組み合いの相撲から2040

相撲は1300

土俵・行司のある相撲は450

興行としての相撲は400

相撲は日本の国技は110

 

■桜はパッと散るから美しい?

平安時代から江戸末期まで、詠まれていたのはヤマザクラ

 

花と言えば桜となって1100

花見が盛んになって300

ソメイヨシノ誕生から150

ソメイヨシノが新種認定されて120

パッと咲いてパッと散るが強調されて105

 

■「錦の御旗」の曖昧な伝統感

錦の御旗の登場から800

錦の御旗を見なくなって650

錦の御旗の再登場から150

 

■「鎖国」は祖法なり!

鉄砲伝来から310

家康が幕府を開いて250

鎖国が完成して215

鎖国という言葉ができて52

鎖国が祖法だと言い始めて49

 

京都三大祭りの「時代祭

上賀茂神社(678)→葵祭

八坂神社(656)→祇園祭

平安神宮(1895、1000+泣くよ(794)ウグイス平安京)→時代祭


■古くて新しい神社

平安神宮125

橿原神宮130

明治神宮100

白峯神宮150

吉野神宮125

湊川神社145

豊国神社の再興から150

建勲神社150

東京招魂社150

靖国神社140

伊勢神宮2000

伊勢神宮天皇が参拝して150

神田明神1290

神田明神の将門が末社に遷されて145

神田明神の将門が本殿に戻って35

拝み方が、一揖、再拝、二拍手、一揖になって145

拝み方が、二礼二拍手一礼になって70

 

御朱印帳の伝統

66部の納経680

納経帳400

巡拝帳150

集印帳100

御朱印帳85


■民謡「○○音頭」

花笠音頭100

山形花笠まつり50

真室川音頭65

河内音頭最古から600

河内音頭原型から150

河内音頭宗家から100

河内音頭ヒットから60

東京音頭85


■民謡「○○節」

ちゃっきり節90

武田節55

ドンパン節85

安来節15


■民謡と万葉集

万葉集そのものは古いが

一般的には書名すら知られていないという状態が明治の中頃まで続いていた

 

万葉集から1250

ドイツのvolkslideから240

それを訳した民謡から130

国民和歌集「万葉集」から130

民謡が定着して100

 


津軽三味線のパッション

三味線430

ボサマの津軽三味線150

津軽三味線の名前が一般的になって60


■「よさこい」と「ソーラン」の関係

よさこい祭り

徳島には400年の歴史がある「阿波踊り」がある。「よさこい節」は江戸時代から歌われているが、座敷歌なので、踊りがない。なければ作ればいいじゃないかと作られた(1954年)。北海道の学生がよさこい祭りに感動して、YOSAKOI ソーラン祭りを始めた(1992)。なお、ソーラン節はニシン業の作業歌で、1935年に伴奏が付けられた。



■日本は東洋なのだろうか?

東洋とは、もともと東の海

西洋に対する東洋という意味になって165年

日本の拡張した姿を東洋と呼ぶようになって125年

(しかし、中国では東洋とは日本のこと)

 

津田左右吉支那思想と日本」

・アジア(東洋)地域に共通する文化はない

・東洋なんてない

・西洋に対抗するために、日本だけでは心細いから、東洋という言葉を使った。

・東洋とは日本である。

 

■武士道はあったのか?

武士は1100年

武士道という言葉は420年

葉隠れの武士道は300年

新渡戸稲造の武士道から120年


■演歌は「日本人の心の歌」なのか?
福沢諭吉が翻訳した演説から145年

川上音二郎が歌った演歌から130年

流しの演歌師から90年

五木寛之が再定義した演歌から50年

 

■木彫りの熊とけん玉

スイスで、熊を由来にベルンの街ができた830年

尾張徳川家の家臣団が北海道八雲に移住して140年

徳川義親がスイス・ベルンで木彫りの熊を購入95年

八雲で木彫りの熊が作られて95年

旭川で木彫りの熊が作られて85年

 

フランスでビル・ボケが大流行して430年

長崎から日本に伝わって240年

拳玉という名前になって190年

日月ボールのけん玉になって100年

KENDAMAになって5年


マトリョーシカとアロハシャツ

ハワイでパラカが着られて190年

日本人のハワイ移民が始まって135年

日本の着物生地を使ったアロハシャツができて85年

アメリカ本土でアロハシャツが人気になって80年

日本でアロハシャツが人気になって70年


医食同源と薬膳

医食同源は、1972年のNHKきょうの料理」九月号で新居裕久が作った造語

薬食同源から2000年

医食同源から50年

 

親調薬膳から1500年

薬膳から40年

 

目から鱗が落ちる「ことわざ」

逃げるは恥だが役に立つハンガリーのことわざ"Szegyen a futas, de hasznos."

艱難汝を玉にす

→Adversity makes a man wise.

目から鱗が落ちる

新約聖書使徒行伝」第九章の「直ちに彼の目より鱗のごときもの落ちて見ることを得」

豚に真珠

新約聖書「マタイ伝七章六」の「聖なる物を犬に与うな。真珠を豚の前に投なぐな。おそらくは足にて踏みつけ、向き反かえりて汝なんじらを噛みやぶらん」

溺れる者は藁をもつかむ

→A drowning man will catch at a straw.

大山鳴動して鼠一匹

古代ローマの詩人ホラティウスの言葉で、原文はラテン語で"Parturiunt montes, nascitur ridiculus mus."

火のないところに煙は立たない

→No smoke without fire.

一石二鳥

→To kill two birds with one stone.

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目次

まえがき
第一章 季節にすり寄る「伝統」
日本人はいつから初詣をしているのか?
正月は「伝統」を作りやすい
大安や仏滅は禁止?
お中元・お歳暮・七五三に共通するもの
夏の鰻はいつからか?
恵方巻のもやもや感
バレンタインデーが作ったもの
第二章 家庭の中の「伝統」
古式ゆかしい神前結婚式?
夫婦同姓は伝統か?
良妻賢母と専業主婦
サザエさんファミリー幻想(三世代同居)
おふくろの味は「伝統の味」か?
イカラな洗濯板
夏の郷愁・蚊取り線香
正座は正しい座り方なのか?
土下座は謝罪なのか?
喪服の色に、白黒をつける
告別式は葬式か?
第三章 「江戸っぽい」と「京都マジック」
江戸しぐさ」はいつから?
古典落語」はいつから古典になったのか?
忍者はいたのか?
都をどり」の京都マジック
千枚漬けと「京都三大漬物」
万願寺とうがらし」の堂々とした伝統感
旧国名の伝統感
第四章 「国」が先か? 「伝統」が先か?
元号は、結構いいかげんだ
皇紀はいつから?
相撲は日本の国技か?
桜はパッと散るから美しい?
「錦の御旗」の曖昧な伝統感
鎖国」は祖法なり!
第五章 「神社仏閣」と「祭り」と「郷土芸能
京都三大祭りの「時代祭
古くて新しい神社
御朱印帳の伝統
民謡「○○音頭」
民謡「○○節」
民謡と万葉集
津軽三味線のパッション
よさこい」と「ソーラン」の関係
第六章 「外国」が「伝統」を創る
日本は東洋なのだろうか?
武士道はあったのか?
演歌は「日本人の心の歌」なのか?
木彫りの熊とけん玉
マトリョーシカとアロハシャツ
医食同源と薬膳
目から鱗が落ちる「ことわざ」
一目でわかる「伝統の長さ」棒グラフ
あとがき
主な参考文献