ぼちぼち戻り鰹(8月下旬〜9月)がやってくる。
鱧もそうだけど、赤身の多い初鰹(4〜5月)より脂の乗った鰹が好き。
正直、鰹にはそんな思い入れがなく、ニンニクしょうが醤油という野蛮な食べ方をしていた。
ところが某氏に教わった日本橋の鰹の藁焼きに出合ってしまい、考え方を改めた。
まず、復習。
たたきには、刻むたたきと炙るたたきがある。
アジのたたき(なめろう)は刻むたたき。鰹のたたきは炙るたたき。
なんでこんなことをするかというと、
皮の生臭さを除いてやわらかくするために、皮に熱湯をかけ、あるいは火に炙って霜降りにする。
前者を湯びきもしくは皮霜作り、後者を火取りもしくは焼霜作りと呼ぶ。
単に炙ることを火取り、もしくは炙りといい、炙ったあと冷水に取るのを焼き霜という。
この炙る際に、藁を使うといい香りになる。これに薬味のネギもいいし、ゆずポン酢もいい。