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世界史の針が巻き戻るとき 「新しい実在論」は世界をどう見ているか

世界史の針が巻き戻るとき 「新しい実在論」は世界をどう見ているか (PHP新書)

「人工的な知能など幻想だ」。哲学の書籍だと思って読み始めたら、デジタル改革?の書籍だった。いまのインターネット自体がフェイクなんだな。

 

移民問題などから、ヨーロッパは、「国民国家の復活」、19世紀に回帰し始めている。つまり、世界史の針が巻き戻ろうとしている。EU国民国家を超えたコンセプトを提示したことはなく、経済上、軍事上の関係でしかつながっていない。国民国家というアイデンティティは、フィクションとナラティブに依存して、それは幻想である。

システムという意味でのヨーロッパは、アメリカのソフトパワーによって植民地化されている。

アメリカはヨーロッパを擬態し、中国や日本はマンハッタンを擬態して、モダニティ(近代背)を支配するという意識の体現した。

WASP(プロテスタントアングロサクソン系白人)が、アメリカ西海岸を表象している。

 

何が真実かであるかなんて重要ではないのだから基本的にはすべてはフェイクだと思え。

メディアは過渡期に来ていて、メディアを変える新しいインターネットが必要だ。今のインターネットは民主的な形を成していないので、規制を強化するだけではだめだ。

 

 新しい実在論とはデジタル革命の結果として出てきた知見。

「あらゆる物事を包摂するような単一の現実は存在しない」

→現実は「意味の場」に現れる。

→意味の場は複数あり、それぞれの領域は違えど、すべてが同等に現れる。

→現実は一つではなく、数多く存在する

→意味の場とは、特定の解釈をする際、対象をいかにアレンジメント(配列)するかということを意味する。

「私たちは現実をそのまま知ることができる」

デジタル時代は、たとえば、本の数え方を冊数としなくてよい。

すべてが同等でリアルであるので、数え方を定義しなければならない。これを計数ルールと呼ぶ。

コンセプトの意味(meaning)、つまり、意図(intention)を意味(sense)と呼ぶ。

この意味(sense)に対応して現実で起こるのが「場」。

意味の場の外には何も存在しない。

すべてのものは、コンテクスト(文脈)のなかで起こる。

モダニティ(近代性)は、人口増加、戦争、環境破壊など起こし人類を滅ぼす。

 

誰かを攻撃するためには、彼らは自分たちと違うのだと語るストーリーが必要。

 

シリコンバレーは一つの思考法でパワフルだが、論理的な欠陥がある。だから、絶えずアップデートが必要である。

人はより安全で良質なものを求めているので、EUは欠陥の少ないデジタル・アーキテクチャの構築にとりかかっている。

 

資本主義は、近代化の偶発的産物で、倫理資本主義と呼ばれる他のシステムが必要である。co-immunism(共に免責し合う主義)、社会のゴール、企業のゴールは、収入の増加ではなく、「人間性の向上」「モラルの進歩」を目指すべきだ。

フェイスブックはモラリティの提供を約束したが、実行されなかった。彼らが提供したのは逆に解放であった。誰もが自由になれるというものであった。

モラリティを売っている会社は持続可能な超巨人企業になる。

 

Silicon Valleyは、Silly(愚かな)con(詐欺師)のValley(谷)だ。

 

インターネット「だけ」では、最良ではなく、月並みなパターンしかみつけられない。

インターネットでは、愚者が愚者にものを薦めあっている。

これは群知能と呼ばれているが、実際は群れの知識ではなく、群れの凡庸性である。

 

生命体は、DNAの塩基配列の身によって決まるというのは誤りで、肉体の行動は、経験や環境で変えることができる。

細胞の行動は、食べ物で変わる。細胞が人間の食べ物を一方的に規定することはなく、細胞にこんなものを食べてはどうかと提案されて、それに対して人間が反応するという組み合わせで成り立っている。

還元主義者の考えは「遺伝子、原子、電子といった小さな要素の存在が大きな物体を作っていた」というボトムアップであったが、量子現象は小さな部品から組み立てられないことを明らかにした。

 

今の人工知能研究は「人間の思考は、この地球で何百年もの年月をかけて進化したひとつの生命体を必要としている」と発見したといっているようなものだ。

人間の思考は、生物学的なものである。思考がなければ人間とは言えない。人間の神経は脳ではないが、脳のない神経はあり得ない。

知能は生物学的なものなので、人工知能が人間の脳にとって代わることはあり得ない。

 

自動化、つまり、労働力が機械に置き換わるほど、人々は労働によって対価を得られなくなるので、経済は停滞し、経済崩壊が起きる。


我々はGAFAにデータを提供しているのだから、GAFAは我々に対価を支払うべきだ。

価値の危機、民主主義の危機、資本主義の危機、テクノロジーの危機は、「表象の危機」として集約される。
表象とは、正確か不正確かの属性を持つ現実のモデルで、人は、たとえば、写真という表象こそ現実だと思ってしまう。
表象は、規範(norm)によって、正確か不正確かが決まる。