社会関係資本(ソーシャル・キャピタル)は「インフラストラクチャー」という構造物自体ではなく、それらのインフラストラクチャーを機能、維持させる「社会の力」や、公共施設に限らず「地域社会(コミュニティ)」が機能していくための人間関係や社会規範など。社会資本(道路、港湾、橋梁などの社会的インフラストラクチャー)とは異なる。
ややこしいのは、ソーシャル・キャピタルを社会資本と訳してしまうと社会的インフラストラクチャーを指してしまうこと。
宇沢弘文の「社会的共通資本」は「自然環境、社会的インフラストラクチャー、制度資本」の三つの構成要素からなる。これら構成要素のうち、制度資本(教育、医療、金融、司法、行政など)は「社会関係資本」に近い概念であるが、「認知的ソーシャル・キャピタル」としての「信頼、規範」が「制度資本」には含まれていない。
いずれにせよ、宇沢先生はSDGsをこの時点でみすえていたんだろうな。