akon2.00βのよっぱらいの戯言

色しょく是食、食しょく是色

ラディカル・マーケット 脱・私有財産の世紀

 

 

ラディカル(Radical)は、「過激な・急進的な」という意味と、「根本的な・徹底的な」という意味があり、本書では両方の意味で、「過激かつ根本的な市場」について述べている。

 

経済成長の鈍化と(インフレではなく)格差の拡大が同時並行で起きる、スタグネクオリティ(stagnequality)と呼ぶ深刻な問題が生じている。

 

 

今ある市場を新自由主義的に盲信する(=市場原理主義)のではなく、損なわれた市場の機能を回復するために、ルールのラディカルな改革に着手する(=市場急進主義)べきだ。

 

私有財産

①Common Ownership Self-Assessed Tax(COST:共同所有自己申告税=財産は独占である)

私的所有を認められた所有者は、その財産を「利用する権利」だけでなく、他者による所有を「排除する権利」まで持つため、あたかも独占者のように振る舞ってしまう。この「独占問題」によって、経済的な価値を高めるような所有権の移転が阻まれてしまう危険性が生じる。

 

共同所有自己申告税(COST)

所有権を部分共有して、競争的な使用の市場を創造する。
(1)資産評価額の自己申告、(2)自己申告額に基づく資産課税、(3)財産の共同所有

仕組み
①現在保有している財産の価格を自ら決める。
②その価格に対して一定の税率分を課税する。
③より高い価格の買い手が現れた場合には、
③-i ①の金額が現在の所有者に対して支払われ、
③-ii その買い手へと所有権が自動的に移転する。

メリット

・シグナリニグと保有効果が消滅する。

・借り入れ問題がなくなる。

・取引の障害が減少する

・公的リソースを最適化する。

 

モノより経験

 

投票制度

②Quadratic Voting(QV:二次の投票=ラディカル・デモクラシー)
国民一人一人に「ボイスクレジット」と呼ばれる予算が配分され、それを使って国民投票が行われ、議案の可否が決定される。ここでは同じ議案に複数票を投じること(二次の投票)が可能で、そのために必要なクレジットは、1票なら1、2票なら4、3票なら9というように2乗で増加する。つまり、票を買うことができるという仕組み。

 

移民管理

③Visas Between Individuals Program(VIP:個人間ビザ制度=移民労働力の市場を創造する)
ビザを民主化し、家族や雇用主でもなくても、一般市民が誰でも移民労働者の身元を引き受けられるようにする。移民を受け入れる選択肢を、移民を雇用するグーグルのような一握りの大企業ではなく、裕福な国の一般市民に移すことで受け入れの裾野を広げ、移民受入の利益を広く社会で共有できるようにし、結果的に移民側の選択肢を広げて移民からの搾取を抑制する。

 

企業統治

④Dismembering the Octopus(タコの手足を切り離す=機関投資家による支配を解く)
今の反トラスト法では市場の暴走を規制することができない。労働者からより多くの力を取り上げようとする企業行動を規制したり、企業が合併によって巨大化するのを防ぐことはできない。また、現状、アメリカ企業の時価総額の1/5以上を支配している巨大な機関投資家が、トラスト(企業合同)のように振る舞うことも規制できない。これらの弊害を防ぐために、反トラスト法を強化して、機関投資家にもこれを適用する。

 

データ所有

⑤Data as Labor(労働としてのデータ)
現在、ユーザーがフェースブックやグーグルなどに提供されるデータが機械学習の基盤になっており、その機械学習システムが我々から仕事を奪うことになると言われている。もし我々が提供するデータが「労働」として扱われ、それに対する対価が支払われるようになれば、デジタルエコノミーは全ての人々にとって、失業の脅威ではなく機会となり、所得源のひとつになる。

 

#DAO, Defi