触覚は感情と結びついている。
皮膚には有毛と無毛(手のひらや足の裏など)がある。
産毛(軟毛)は毛管作用で水分を運ぶ。汗を皮膚表面から引き上げ、効率的に蒸発させて皮膚の冷却を助ける。
皮膚の四つのセンサー
・質感を識別するメルケル盤
・握る力を調整するマイスナー小体
・振動に敏感なパチニ小体
・引っ張りを感知するルフィニ終末
なぜ指紋があるかわからない。
ペンフィールドの脳地図は変化する。
皮膚はミントを冷たいと感じ、トウガラシを熱いと感じる。ミントの主な有効成分はメントールで、トウガラシの主な辛み成分はカプサイシン。
皮膚の表皮には、細胞膜の表面にTRPV1というセンサーを持つ自由神経終末があり、
ワサビ受容体はTRPA1にある。
サンショウの成分であるヒドロキシ-α-サンショールは、K2Pカリウムチャネルというイオンチャネルをブロックするという別のメカニズムで感覚ニューロンを興奮させる。
ブロックされると細胞内に、陽イオンがたまり、その結果電気的スパイクが生じて脳に信号が送られる。
痛みの信号を脳へと伝える神経線維
・A線維
ミエリン鞘に覆われているゆえ、そこを電気信号が毎秒約30m(Aδ線維)ないし約70m(Aβ線維)の速さで伝わり、小指に異常が生じていることをいち早く知らせる。
・C線維
ミエリン鞘に覆われておらず、毎秒約90cmという低速で信号を伝える。
このため、第二波の痛みが生じる。
身体を撫でられると、C触覚線維が活性化し、その信号が島皮質後部に伝達される(島皮質後部は感覚処理の感情的側面に関わる脳部位)。
C触覚線維と島皮質後部が強く活性化するには、「毎秒3〜10cmの速度で軽く撫でる」。
脳は痛みのレベルを調整して通知する。