akon2.00βのよっぱらいの戯言

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創発―蟻・脳・都市・ソフトウェアの自己組織化ネットワーク

 

迷路の入り口に粘菌の塊を置き、迷路の出口に餌を置くと、

・粘菌は迷路のあらゆる通路に広がって餌にたどり着く
・餌への最短経路以外に広がった粘菌部分を収縮させる
・最終的に入り口から出口までの最短ルートの一本道に粘菌が通る
「迷路の最短ルートを解く」という複雑な作業を、cAMPフェロモンを出すシンプルな単細胞生物の集まりがやってのける。

 

女王アリは命令を下さない

例えば、餌を採りに行く場合、最初に餌を見つけた働きアリが、餌の一部を持ち帰るとともにフェロモンを放出します。近くにいるアリはそのフェロモンに気付き、フェロモンを追って餌場にありつきます。そのアリもまたフェロモンを放出することによって、餌場への方向のフェロモンが強化されます。餌が大量であればあるほど、こうやってフェロモンの蓄積はフィードバックされ、加速度的に増えていきます。こうしてアリの行列ができる。

 

生物だけではなく、地震や、山火事、金融市場の乱降下といった現象でさえ、この自己組織化現象の一面

 

人間の脳の神経ネットワークも同じ構造である。

ローカルな相互作用からグローバルな秩序を生む創発

 

創発の起きるネットワークの五つの原則

・多いとは違うことだ
・無知は役に立つ
・ランダムな出会いに期待しよう
・記号の中のパターンを探せ
・ご近所に注意を払え

 

細胞の数が多く、それぞれは全体が見えておらず無知で、ある程度ランダムにつながりが起き、パターンを認知することができ、そして近隣の細胞と密接な相互反応をする。そのような性質を持つネットワークは全体として、知性があるかのように動く。

 

都市はマスタープランがなくとも、自然に機能的に最適化されたレイアウトになる。管理者が不在のコミュニティも、仕組みによっては秩序ある組織になることがある。

 

単純な細胞の集合である人間もこのようにして知性を獲得としているのであろう。