akon2.00βのよっぱらいの戯言

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絶望を希望に変える経済学 社会の重大問題をどう解決するか

 

■移民

「移民は自分の国を捨てて豊かな国を目指し、豊かな国の賃金水準を押し下げ、そこの住人の生活を苦しくする」とバイアスを持っているが、以下の二つの間違いがある

・国家間の賃金格差は、人々が移民になる決意をするかどうかと実際にはほとんど関係ないことである。

どれほどの魅力的なインセンティブを示されてても、結局慣れ親しんだ土地を離れたがらない。

低技能移民は、移民自身と受入国の両方の生活水準を押し上げることである。

一方で、高技能移民は受入国労働者の賃金水準を押し下げる

 

効率賃金

クビになりたくない、ったら困る、と思わせる程度に高い水準の賃金

 

米国科学アカデミーは、「10年以上の長期に渡って計測した場合、移民が受入国住民全体の賃金に与える影響は極めて小さい」と結論付けている。

→移民の流入が労働者の供給を増やすと同時に、移民が受入国で金を使うため、他産業の労働需要も増やすからである。

 

労働市場には需要と供給の法則は簡単に当てはまらない。

 

レモン市場(崩壊した市場)

購入後はじめて品質や本当の価値がわかる商品が取引される市場

 

自由貿易は期待するほどの利益をもたらさない

①国際貿易から得られる利益は、アメリカのような規模の大きな経済にとってはきわめて小さい

②規模の小さい経済や貧しい国にとっては貿易の利益は潜在的に大きいものの、市場開放を行うだけでは問題は解決しない

③貿易利益の再分配は口でいうほど簡単ではない 解決策としては、打撃を被った産業や地域にもっと集中して支援を行ったり、強力な補償のために一般税収を充当したりして、特定地域を対象に減税などを行うことが挙げられる。

 

労働者がなかなか他地域へ移動しないとすれば、ある産業から別の産業にもなかなか移らない。

 

■選考

経済学では、個人の好みは首尾一貫しているとされてい。

しかし、直接自分の利益にならないとわかっている行動を、単に仲間がやっているからという理由で行うのが人間。共

 

●価値観についての4つの教訓

①差別的な感情を露わにする人を軽蔑したり見下したりするのは、感情を逆なでするだけ

②偏見は生まれつきの絶対的な好みとは違う

有権者が人種や民族や宗教にもとづいて投票するとしても、その主張に熱烈に賛同しているわけではない

④差別や偏見と闘うもっとも効果的な方法は、差別そのものに取り組むことではなく、ほかの政策課題に目を向けるほうが有意義だと市民に考えさせること。

 

■経済成長

経済成長を促すメカニズムが何かということはまだわかっていない。

 

先進国に関する限り、インターネットの出現によって新たな成長が始まったという証拠はない。

 

地球温暖化

・50対10ルール

世界で最も排出量の多い上位10%は世界のCO2排出量のおよそ50%を占める一方で、最も排出量の少ない50%は、世界のCO2排出量のおよそ10%を占めるにすぎない。

 

■不平等

取りつかれたように成長を目指すのはやめるべきだ。

成長の名を借りた政策はどれも疑ってかかるべきであり、成長の恩恵がいずれ貧困層にも回ってくるといった偽りの政策である可能性が高い。

人々が単に生き延びるだけでなく尊厳を持って生きていけるような政策をいますぐ実行しない限り、社会に対する市民の信頼は永久に失われてしまう。

 

■政府は何をすればいいか

経済学者が何かにつけて政府の無駄や無用の政策を批判し、政府が無能な怠け者だというイメージを定着させている。このことによって以下のことが起きる。

①人々はいかなる政府介入にも反射的に猛反対するようになる

②政府で働こうと志す人が減り、優秀な人材が集まらなくなる

③市民が政府の行動に無感覚になり、大規模な汚職の余地を産むことになる

 

■人間の尊厳と社会政策のありかた

社会政策の設計においては、救済をすることと人々の尊厳に配慮することとのせめぎ合いに、どう対処するかということをつねに考えなければならない。

 

■よい経済学と悪い経済学

経済学は、活力の尽きることない世界を想定している。

 

経済学は、経済学者にまかせておくには重要過ぎる。

 

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