akon2.00βのよっぱらいの戯言

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食のパラドックス

食のパラドックス 6週間で体がよみがえる食事法

腸内細菌派ならずともグルテンフリー信者も一読の価値がある。
「あなたの体は9割が細菌」isbn:4309253520感を覚えるでしょう。
刊行以来amazonで50位以内にとどまっているのも頷ける。
腸内細菌派としては、グルテンフリーにしてしまうとグルテンを食べてくれる菌が餓死してしまうことはなんとなく実感している。
気が向いたらJAS、つまり日本での基準についてまとめてみたい。
Kindle無料お試し版が以下にある。
http://amzn.asia/bkcH9Bx

本書を要約すると、グルテンはレクチンの一種であり、グルテンフリーはレクチンフリーではない。グルテンだけでなく、レクチンを避けることで、腸内環境が改善され、免疫機能が回復し、健康になる。グルテンを含む食物はレクチンを含んでいるが、レクチンを含む食物は必ずしもグルテンを含んでいるわけではない。そして、残念なことにグルテンフリーの食物ほど、グルテンを多く含んでいる。せっかく、乳酸菌、ビフィズス菌、発酵食品などのプロバイオティクスを食べて善玉菌を抱えていてもレクチンを食べれば腸壁は破壊されてしまう。

本書はうんちくだけでなく、プラントパラドックスプログラムという微生物叢(微生物の集まり、ホロビオーム)とミトコンドリアを核としたプログラムを提示し、正しい野菜を適宜に、適切に料理して、適量を食べることを実践できる。

書籍を買うと、成功のためのツール(調理器具)、プラントパラドックスプログラム、食べて良い「イエス・プリーズ」食品リスト、プラントパラドックスプログラム、食べて良い「イエス・プリーズ」食品リストがダウンロードできる。

以下は書きかけなので、加筆します。
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すべての生物は子孫の保存に向かって行動していることは理解しているつもりだったが、植物も進化していることを思い出させてくれた。
イノベーションGMO(遺伝子組み換え食物)や除草剤ラウンドアップを作り、返り討ちに合っている感じ。配合飼料の問題はレクチンやGMOの間接的な摂取になる。ますます完全な有機農法から遠ざかる。しかし、反対に完全な有機農法が食の安全のためには必要なのかもしれない。

イタリア人もフランス人もそんな肥満に苦しんでいないようなので、実はアメリカの農産物、畜産物を摂取しなければいいだけなのかもしれない。

腸内細菌派としては、母親から新生児に受け継がれるホロビオームによる免疫機構は前提知識だったが母乳に含まれるオリゴ糖は新生児には消化できないが、ホロビオームの育成には必要だったというのは新しい知見を得た。

キヌアについて、wikipediaを読んだだけだが、著者が指摘しているように(といってもどこで圧力なべを使うのかわからない)古代インカ人の3段階の解毒法は言及されていない。
1.水にさらす
2.発酵もしくは腐らせる
3.圧力なべを???
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種子には、固い外皮をもつものともたないものがある。固い外皮をもつ種子は、実を食べられて食べられて移動する。果実の種は固い外皮をもち、実をたべてもらうことで、遠くに種を運んでもらい、子孫を群生から逃れさせようとした。この際に、種は固い外皮が整うまで、つまり、完熟期を捕獲者に色で知らせる。逆に考えると、人間は赤、オレンジ、黄色に反応しやすく、これらの色の実をつけられる植物が生き残ったとも考えられる。

さらに実の糖分として、グルコースではなく、フルクトースを選択したことで、インスリンの濃度を上げないため、捕獲者は満腹感を得られず、果実を食べ続ける。
→つまり、太る。果実自体が禁断の食べ物だったんだな。
一方、固い外皮をもたない種子は、移動することなく、種子がその場で育つことを望んでいる。
このタイプの植物は、捕獲者が二度と食べないように捕獲者を「殺傷」したり、弱らせたりする。このために、フィチン塩酸(ミネラルの吸収阻害)、トリプシン阻害物質(消化酵素の働きを阻む)、レクチン(腸壁を傷つける)を有している。全粒穀物はこれら三つすべてをもっているので危険である。タンニンのように苦みを持つものもある。

レクチンとシアル酸と結合すると神経間の連絡がはばまれ、あたまがもやもやするようになる。
また、レクチンは細菌感染の抵抗力を落とす。WGA(小麦胚芽凝集素)というレクチンは体重増加を促す。

白パンはグルテンを含むがWGA(小麦胚芽凝集素)は含まない。
全粒小麦パンはグルテンとWGAを含む。
大半のグルテンは大きいがWGAは小さく腸壁に傷がなくても腸壁を通過できる。

このため、牛はトウモロコシや大豆などレクチンを含むものは、胸やけがするため本来食べない。体重を増加させるために、胃薬に含まれる炭酸カルシュウムをえさに配合し、トウモロコシや大豆などを食べさせている。

レクチンを摂取することによる問題点
・免疫がない→ピーナッツについては94%の人が耐性を持っている。
・体内の微生物叢もレクチンを十分に分解できない
p88にレクチンが引き起こす体調不良がリストされている。 

食べ物が人を作る→食べ物が体をつくる→誰かの言葉???
夏は牧場で牧草を食み、冬には干し草を食べて育った牛のハンバーグと厩舎でレクチンたっぷりのトウモロコシや大豆を食べて育った牛のハンバーグは違う。トウモロコシや大豆はオメガ6脂肪酸を含み、干し草はオメガ6脂肪酸である。オメガ6脂肪酸は円仕様を引き起こすが、オメガ6脂肪酸は引き起こさない。かつ、アメリカのトウモロコシや大豆はGMOである。


対レクチン防衛戦略
①鼻の粘液がレクチンをとらえ、防御壁となる。
②胃酸がレクチンを分解する
③口内や腸内にいる細菌がレクチンを吸収する
④消化器官内の細胞で作れる粘液がレクチンを吸収する
ただし、レクチンを大量に摂取するほど、抗戦する糖分子が消費され欠乏し、やがて腸壁を破られることになる。

草食動物は、牧草や穀物に多い単子葉植物を食べるように進化してきた。このため、単子葉植物のレクチンに耐性を持っている。一方、樹上で生活する動物は、木の葉に多い双子葉植物を食べるように進化してきた。このため、双子葉植物のレクチンに耐性を持っている。不幸なことに人類は樹上で生活を捨てて、地上に降りてしまったため、単子葉植物のレクチンへの耐性がまだできていない。

一方、乳牛が突然変異で、乳が通常のA2型カゼインからA1型カゼインになった。A1型カゼインは消化によって、βカソモルフィンというレクチンに似たたんぱく質になる。ホルスタインはA1なので、乳製品はA2のブラウンスイスやベルギーブルーなど、もしくは山羊や羊から摂取するとよい*1

さらに人類は火を使うことを覚え、加熱調理によってレクチンを分解してきた。

穀物を挽いてふすまを取り除いた穀物、つまり精米などは全粒穀物より、レクチンの濃度が低い。

欧州人がアメリカ大陸に上陸し、コロンブス交換により、ナス科、マメ科穀物、アマランサスやキヌアのような雑穀、ウリ科(カボチャ、ペポカボチャ、ズッキーニ)、チアによる新しいレクチン群にさらされた。豆類は圧力調理器具を使って食べる。ナス、トマト、カボチャなどは野菜と呼ばれようとも果物である。皮と種を取って食べなければならない。

・胃散
抗生物質は善玉菌も殺傷し、処方薬以外に家畜にも投与されている。胃酸薬を飲むと悪玉菌が胃を通過してしまう。同様に、鎮痛剤、イブプロフェン製剤全般を含むNSAIDs非ステロイド系鎮痛剤は、避けてボスウェリアやセイヨウシロヤナギの樹皮が良い。制酸剤PPI類は避けて、炭酸カルシウムや重曹などに。睡眠導入剤は持続性メラトニンに。

・人口甘味料
非栄養人口甘味料はホロビオームを変えてしまい、善玉菌を殺し、悪玉菌を過剰増殖する。かつて甘味はハチミツしか入手できず、入手できるのは夏であったことから体は甘味を摂取すると夏だと思い、冬に備え脂肪を蓄えようとする。甘味を感じる味蕾は舌の3分の2を占め、高カロリーを摂取できる果実を見逃さないようにできている。甘味を検知した脳はさらに摂取することを命じる。味蕾は糖を味わっているのではなく、糖の分子が味蕾の受容体に結着すると甘いと感じる。甘味料の分子構造は味蕾上の糖と結着する受容体にぴつたりおさまるように開発されている。つまり、本物の糖と同じ信号を脳に送る。ところが、本物の糖のカロリー(グルコース)が血流に入らず、脳のグルコース受容体にはいらないので、脳は混乱する。つまり、味覚から糖を摂取しているはずなので、血糖値が上がらないため、脳はますます摂取することを要求する。

GMO食品は新種のタンパクやレクチンを作り出し、摂取すると免疫機構が異物と判断し、炎症を起こす。

除草剤ラウンドアップはシキミ酸経路を使って雑草を麻痺させ枯死させる。動物にはシキミ酸経路がないので無害とされている。しかし、腸内細菌はシキミ酸経路を使って、トリプトファンチロシンフェニルアラニンという三つの必須アミノ酸を作り出している。前述のように動物はシキミ酸経路を持たないので、これらの必須アミノ酸の供給を腸内細菌に依存している。トリプトファンフェニルアラニンは、重要な快感ホルモンであるセロトニンの生成に必要で、チロシンフェニルアラニン甲状腺ホルモンの生成に必要である。ラウンドアップを使用して収穫された農産物(をつかって飼育された畜産物を含む)を摂取すると、腸内細菌のシキミ酸経路が阻害され必須アミノ酸を生成できなくなる。

暗号の解読→アメリカの話なので日本では不明
・植物性飼料限定使用
穀物、雑穀、大豆を使用
・放し飼い
日本でいう「平飼い」とは違い、納屋の扉を一日に五分以上あけておけばよい。
グルテンフリー
代替するグルテン含有以上の砂糖とレクチンを含む
・天然
定義がない
・ノーコレステロール
代替の油はオメガ6脂肪酸
トランス脂肪酸不含有
代替の油はオメガ6脂肪酸
・部分水素添加
オメガ6脂肪酸使用
・人工原材料
無意味な定義
・有機原材料のみ使用
ヒ素は有機物であり、えさにヒ素を加えることは合法である。ヒ素は主要な抗生物質である。
GMO作物も基準を満たせば有機食品と表示できる。

1万2000年前の人類の身長は180センチを超えていたが穀物と豆類を主食とするようになって紀元前8000年には150センチに縮んだ。

穀物や豆類が世界を席巻したのは、健康的だったからではなく、貯蔵できるからでもなかった。
他の食物に比べてカロリー当たりの脂肪貯蔵率が高かったからである。これはかっては利点であったが、現代においては欠点である。子供を育て終わって、親の寿命を縮めることも利点であった。親が早く死ぬことで、子供たちの食料をより多く残すことができるからである。

太ったラットの糞をやせたラットに食べさせると、やせたラットは太る。逆も真なり。つまり、腸内細菌が寄生主のコントロールしている。

インスリンの働きとWGA
・WGAが脂肪細胞の受容器にとりつくと周囲の糖をどんどん取り込んで脂肪を生成する
・WGAが筋肉細胞の受容器にとりつくとインスリンを寄せ付けず筋肉はグルコースを受け取れない。行き場を失ったグルコースは脂肪細胞に向かい、脂肪となる。つまり、レクチンを取ればとるほど筋肉が衰える。
・WGAが神経細胞の受容器にとりつくと糖の取入れが阻害され、糖が神経細胞に届かないと脳はさらにカロリーを求めることになる。

キタバ人が心臓病の元とされる飽和脂肪酸を多食しているにもかかわらず、やせているのは、食べている炭水化物がレジスタントスターチだからである。レジスタントスターチは、スターチ(でんぷん)一種で小腸を素通りして、グルコースに変換されてエネルギーとして燃焼される。したがって、糖分として吸収されてインスリン値を急上昇させることがない。

パレオ食→原始人の食生活

ルール
何を食べるかより何を食べないか
腸内細菌に気配りすること
果実はキャンディーである。
あなたはあなたが食べているものであり食べてきたものである

カロリーは問題にあらず
プラントパラドックスプログラムでは。摂取したカロリーの多くを腸内細菌が消化する。480種のファーストフードりハンバーガーを調べたところ、93%からC4炭素が検出され、トウモロコシで飼育された肉牛を利用していることが分かった。チキンも同様にトウモロコシで飼育されている。しかも、すべてのファーストフードのチキンの仕入れ先はタイソン1社のみであり、タイソンはチキンをトウモロコシで飼育している。米国人の髪を調べると69%がトウモロコシ由来であった。
欧州人は5%である。また、GMOのトウモロコシを与えた鶏は骨粗しょう症になるというデータもある。さらに抗生物質も与えられているので、抗生物質の耐性菌も宿している。トウモロコシ、大豆、小麦を飼料として与えられているため、アフラトキシンに毒されている。アフラトキシンはトウモロコシ、大豆、小麦にとりつく、カビや菌にとりつく毒物である。

年齢にかかわらず、体細胞の90%は3か月ごとに入れ替わる。

ピーナッツは落花生なのでナッツでなく豆である。
→著者は同様にカシューナッツも豆であるとしていが、木の実ではないのか。
果肉は完熟成果であるために日持ちもしないため、長距離輸送や貯蔵には全く適さない。
このため、生食は栽培産地近辺の限られた地域においてのみ供される。

発酵がレクチンを大幅に減らすと書きつつ、レクチンを増やすとも書いてある。p254

安全な穀物
白米、なかでもインドのバスマティの白米は多くのレジスタントスターチを含んでいる。
可能ならば冷ご飯にするとよい。ソルガム、キビ、ヒエはレクチンを含まない。

レクチンの多い食べ物
ナス属の野菜やキュウリのような種のある野菜、穀物、パスタ、パン、シリアル、クラッカー
季節外れの果物
長鎖脂肪酸
動物性食品は控えめに
豚肉、牛肉、羊肉とくに赤身肉にはNeu5Gcの摂取量を減らすために控えめに
Neu5Gcはガンと心臓病のいずれにも関わる糖分子
鶏、アヒル七面鳥は放牧育ちのもののみOK
タンパク質は天然の魚介類で摂取するようにし、養殖魚は避ける。
食物連鎖の上位の魚(メカジキ、ハタ、マグロ、アマダイ)は避ける。
→水銀などの重金属が蓄積している
発酵、もしくは圧力処理されている大豆以外の大豆は避ける。

断食は腸内細菌を浄化できる。

糖尿病と腎臓疾患は治療できる
過度なタンパク質、糖、果物がミトコンドリアを疲弊させている代謝の乱れである。
果糖の60%は肝臓に送られてトリグルセリド(心臓病の原因)と呼ばれる脂肪と尿酸に変換される。
尿酸は血圧をあげ、痛風を引き起こし、腎臓のろ過機能を直撃する。
果糖の30%は腎臓に直行し、さらにろ過機能を直撃する。

■腸内細菌のために以下を取るべきだ
レジスタントスターチ類
善玉菌はこれらを短鎖脂肪酸(そのまま燃料になる)に変換してくれ、
腸で吸収可能である。
プランテインバナナ→調理用バナナ
タロイモ、シラタキ、パースニップ、ヒカマ、キクイモ。
未熟な果実(グリーンバナナ、マンゴー、パパイヤなど)
・イヌリンやヤーコンなどの形でフラクオリゴ糖(FOS)を摂取する。
FOSは消化されないが善玉菌のえさとなる。
チコリ、エンダイブ、キクイモ、オクラ、アーティチョーク、玉ねぎ、にんにく
・キノコ類
アブラナ科の野菜
サワークラフト(キャベツを発酵させたドイツの漬物)を含むアブラナ科の野菜
腸粘膜の特別な白血球を活性化し、白血球細胞の受容期間は暴走した免疫機構をしずめる
FOSはプリバイオティクスの一種で腸壁付近に住む善玉菌を養い、
腸液分泌を促し、レクチンやLPSsの侵入を防ぐ
さらに多くのプリバイオティクスはポリフェノールを含んでいる
・食べてもよい果実のポリフェノール
果実をジューサーでドロドロにして果汁を捨てて、絞った後の果肉をスムージーに混ぜる
・レモン果汁や酢
・認められている油
加えて肝油
・ナッツ
ピスタチオ、クルミ、マカダミア、ペカン
・イチジク(花であって実ではない)
ドライイチジクやデーツ(ナツメヤシの実)
善玉菌の増殖を促すFOSに富む


ケトーシス(血中ケトンをエネルギにする状態)には、糖とたんぱく質の両方を減らさなければならない。
ケトンはインスリンの助けなしにクレブス回路に入ることができる。→意味が分かっていないp306
以下の植物性脂肪はケトンである。
MCT(中鎖脂肪酸)油は100%ケトン
・固形ココナッツ油は65%ケトン
・レッドパーム油(パームフルーツ油)は50%ケトン
・短鎖脂肪酸には、バター、山羊バター、ギーがある。

もちろん、ケトンを摂取しても、動物性たんぱく質をとってインスリンレベルを高止まりさせていれば、体脂肪をケトンに変換することはない。

がん細胞は細胞分裂をするために、正常細胞の18倍もの糖を必要とする。
さらに、がん細胞はグルコース(ブドウ糖)よりフルクトース(果糖)を好む。

妊娠したまま冬眠している熊→ケトーシス状態
脂肪をケトンに変換して命をつないでいるので、
腎臓を利用していないので、排せつすら不要。

「健康食(といわれる)」NG食
・豆類………大豆・枝豆・モヤシ×
・茶色の食べ物…全粒粉パン・蕎麦×
・野菜……………トマト・キュウリ・ナス×
・ナッツや種……カシューナッツ・チアシード×

*1:akon注:欧州食品安全機関はこの見解に否定的。 http://www.fsc.go.jp/fsciis/foodSafetyMaterial/show/syu03412290208