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ティーチングの書籍。「人を変えるな。空気を変えよ」。
「換えよ」でないところが興味深い。そこまで丁寧に日本語を使っていない気もするけど。
脳は、「空気」に影響される
→脳の神経細胞(ミラーニューロン)によって、人は近くにいる人の言動のみならず、
思考までも無意識にモニタリングしている。
空気の影響は時間に比例する
人は「空気」で変われる
空気の4つの種類
(1)締まった空気
(2)緩んだ空気
(3)縛られた空気
(4)ほどけた空気
4つのステージと空気の関係
(1)チーム黎明期
(2)チーム成長期
(3)チーム過渡期
(4)チーム衰退期
「理想的な空気」の条件
→(1)締まった空気 のとき、つまり、「間違っていることを間違っていると指摘しあえる」
→→つまり、心理的安全というやつだな。
第2章 「悪い空気」の元凶を解明せよ――ミッション2
空気が変わる3つの原因
(1)社会的手抜き
(2)外来価値観(外から持ち込まれた新しい価値観)
(3)意味の偽造(作話スモッグ)
人間は過去の言動を一貫して正当化するという習性、「一貫性の法則」を持っている。まず「体」が反応して、あとで意味を探す。現に起きてしまった行動や状態を、自分に納得のいく形でうまく理由づけて説明してしまう。これを意味の偽造、作話(さくわ)と呼ぶ。
場の空気を左右する「可燃人」
「組織論2・6・2の法則」とは、組織は「20%のできる人」「60%の普通の人」「20%のできない人」に構成されやすいとした法則。
→パレートの法則ではないようだ。
「可燃人」→自分で勝手に燃えている人
「自燃人」→火をつけられると燃えることができる人
「不燃人」→なかなか燃えない人
「できる人」よりも「場の空気」を優先する
コーチング対象の誤解
コーチングの基本的な考え方は、「答えはクライアントの中にある」。
つまり、「わかっているが行動が伴わない」場合に有効。
つまり、目標達成意欲がない、達成能力がない場合は、コーチングの対象にならない。
このようなひとには、ティーチングが必要だ。
コーチングはチームではなく、個人の行動変容を促す技術である。
つまり、1対1でなければならない。
「コーチング」がなぜ日本人に通用しにくいのか?
→多くの日本人にとっては、質問する方も質問される方も、慣れていない。
過剰承認――間違った対策③
承認レベルと貢献がマッチした承認をする
空気を良くする承認、悪くする承認
金銭的報酬――間違った対策④
金銭報酬以上に大事な報酬
間違った対策をすると、優秀な人ほど去っていく
第3章 チームの「空気革命」を遂行せよ――ミッション3
空気を変える、3つの効能
(1)最も持続性が高い
(2)最も効果が高い
(3)最も再現性が高い
「空気革命」基本テクニック
「空気」に向けて発信する――「空気革命」テクニック1
(1)「1対1」の環境では声をかける
(2)「1対多」の環境をつくって発信する
(3)「8カ月間」は続けるつもりで、同じことを発信する
(4)省略した「ぼかし表現」をしない
(5)「4W2H」を使う(「理由」など必要ないのでなぜは省く)
ぼかさずに、「空気」に向かって、何度も発信する
「コーチング」ではなく「ティーチング」――「空気革命」テクニック2
自燃人はさっすることができるので、他人に火をつけられないと燃えない可燃人のみを変える方策をとる。
(1)徹底して「教える」
(2)「あるべき姿」と「現状」を数字で語る
(3)チームにおける役割を教える
(4)適度なストレスを与える
正しい承認をする――「空気革命」テクニック3
(1)「あるべき姿」と「現状」とのギャップ解消に貢献した人を認める
(2)不燃人はスルーする
(3)「多数派工作」を進める
第4章 「空気」を「流れ」に変えよ――ミッション4
「ストレスなし」で「効果の高い」2つのコミュニケーション技術
作話させる前にフレーミングする――応用テクニック1「プリフレーム」
→「人間は1つのことしか意識できない」という特性を利用する
説教臭くならない話法――応用テクニック2「マイ・フレンド・ジョン」
→「誰かの口を借りて伝える方法」
「上から目線」を取り払って教えたいリーダーにおすすめの話法
頻出の言い訳を蓄積する――応用テクニック3「言い訳データベースで先回りする」
良い空気を味わう――応用テクニック4「良い『空気』を吸いに行く」
硬直した空気を柔らかくする技術
「エア(場の空気)」が「ムード(雰囲気)」となり、やがて「ブーム(流れ)」となる。
*君主論
新版は読みやすい。著作には表題はついておらず、友人ヴェットリへの手紙の中で「君主体制」に関する本を書いたと述べているため、「君主論(Il Principe)」と呼ばれるようになった。
概要はwikipediaを参照。
マキャベリの名言集
仮に運命が思いのままに人間活動の半分を裁定しえたとしても、少なくともあとの半分か半分近くは、運命が我々の支配に任せてくれていると見るのが本当だ。
君主足らんとするものは、種々の良き性質をすべて持ち合わせる必要はない。しかし、持ち合わせていると、人々に思わせることは必要である。
突然に地位なり何なりを受け継ぐことになってしまったものにとって、心すべき最大のことは、何よりもまず最初に、しかも直ちに、土台を固めることである。
君主は、悪しきものであることを学ぶべきであり、しかもそれを必要に応じて使ったり使わなかったりする技術も、会得すべきなのである。
個人の間では、法律や契約書や協定が、信義を守るのに役立つ。しかし権力者の間で信義が守られるのは、力によってのみである。
われわれの経験では、信義を守ることなど気にしなかった君主のほうが、偉大な事業を成し遂げていることを教えてくれる。
武装せる予言者は勝利を収めることができるのであり、反対に、備えなき者は滅びるしかなくなるのだ。頭にしかと入れておかねばならないのは、新しい秩序を打ち立てる
ということくらい、難しい事業はないということである。
恩恵は、人々に長くそれを味わわせるためにも、小出しに施すべきである。
権力を持った人々の間でも、最近に与えた恩恵によって、以前の怨念が消えるなどと思う人がいたならば、その人は取り返しのつかない誤りを犯すことになる。
君主たる者、けちだという評判を恐れてはならない。
君主にとっての敵は、内と外の双方にある。
これらの敵から身を守るのは、準備怠りない防衛力と友好関係である。
自らの安全を自らの力によって守る意思を持たない場合、いかなる国家といえども、
独立と平和を期待することはできない。
人間というものは、 自分自身の持ち物と 名誉さえ奪われなければ、 意外と不満なく 生きてきたのである。
人間というものは、自分を守ってくれなかったり、誤りを正す力もないものに対して、
忠誠であることはできない。
結果さえ良ければ、手段は常に正当化される。
人の上に立つ者が尊敬を得るには…大事業を行い、前任者とは違う器であるということを、人々に示すことである。
地位獲得の当初は敵に見えた者のほうが、もともと味方であったものよりも役に立つことが多い。
思慮に富む武将は、配下の将兵を、やむをえず戦わざるを得ない状態に追い込む。
人を率いていくほどのものならば、常に考慮しておくべきことのひとつは、人の恨みは
悪行からだけでなく善行からも生まれるということである。
君主たるものは、才能ある人材を登用し、その功績に対しては、十分に報いることも知らねばならない。
敵と見られていた人々は、その評判を消したいという思いからなお、君主のために精を出すようになる。
私は断言しても良いが、中立を保つことは、あまり有効な選択ではないと思う。
敵に対する態度と味方に対する態度を、はっきり分けて示すことである。
必要に迫られた際に大胆で果敢であることは、思慮に富むことと同じといってよい。
国家の指導者たる者は、必要に迫られてやむを得ず行ったことでも、自ら進んで選択した結果であるかのように、思わせることが重要である。
個人でも国家でも同じだが、相手を絶望と怒りに駆り立てるほど、痛めつけてはならない。
時軍の力と敵の力を、ともに冷静に把握している指揮官ならば、負けることはまずない。
君主は、自らの権威を傷つける恐れのある妥協は、絶対にすべきではない。
一軍の指揮官は、一人であるべきである。
敵の計略を見抜くことほど、指揮官にとって重要なことはない。
一度でも徹底的に侮辱したり、手ひどい仕打ちを与えたことのあるものを、重要な任務につかせてはならない。
人の運のよしあしは、時代に合わせて行動できるか否かに、かかっているのである。
祖国の存亡がかかっているような場合は、いかなる手段もその目的にとって有効ならば、正当化される。
無理強いされて結んだ協約を破棄するのは、恥ずべき行為ではまったくない。
不正義はあっても秩序ある国家と、正義はあっても無秩序な国家のどちらかを選べといわれたら、私は前者を選ぶであろう。
なぜ、人々の心に自由に生きることへの強い愛着が生まれてくるのか、という問いへの答えは簡単である。
歴史上、自由を持つ国だけが、領土を拡張し経済的にも豊かになったからである。
民衆というものは、善政に浴している限り、特に自由などを、望みもしなければ、求めもしないものである。
変革というものは、ひとつ起こると、必ずや次の変革を呼ぶようにできているものである。
一個人の力量に、頼っているだけの国家の命は短い。
国家が秩序を保ち、国民一人ひとりが自由を享受するには、清貧がもっとも有効だ。
民衆は、群れを成せば大胆な行為に出るが、個人となれば臆病である。
為政者であろうと指導者と呼ばれようと、支配者の存在しない社会は、あったためしはないのである。
相手を、どんなことにしろ、絶望に追い込むようなことは、思慮ある人のやることではない。
衆に優れた人物は、運に恵まれようと見放されようと、常に態度を変えないものである。
怒り狂った民衆に平静さを取り戻させる唯一の方法は、尊敬を受け、肉体的にも衆に優れた人物が、彼らの前に姿を現すことである。
好機というものは、すぐさま捕まえないと、逃げ去ってしまうものである。
弱体な国家は、常に優柔不断である。
別の人格を装うことは、場合によっては賢明な方法になることがある。
民衆への対処の仕方は、寛大な態度でのぞむか、それとも強圧的に対するかの
どちらかでなくてはならない。
他社を強力にする原因を作るものは、自滅する。
謙譲の美徳を持ってすれば、相手の尊大さに勝てると信ずるものは、誤りを犯すはめに陥る。
決断に手間取ることは、これまた常に有害である。
困難な時代には、真の力量を備えた人物が活躍するが、太平の世の中では、財の豊かな者や門閥に支えられた者が、わが世の春を謳歌することになる。
長所は必ず、短所を伴う。
人は、ほとんど常に、誰かが前に踏みしめていった道を歩むものである。
人間の意見なるものがいかに偽りに満ち、いかに誤った判断でゆがめられているかは、あきれ返るほどである。
人間にとって最高に名誉ある行為は、祖国のために役立つことである。
運命の女神は、積極果敢な行動をとる人間に、味方する。
人間というものは、必要に迫られなければ、善を行わないようにできている。
ある人物を評価するに際して、最も簡単で確実な方法は、その人物がどのような人々と、付き合っているかを見ることである。
中ぐらいの勝利で満足するものは、常に勝者であり続けるだろう。
名誉というものは、成功したものだけが得るとは限らない。
人間というものは、ひとつの野心が達成されても、すぐに次の野心の達成を願うようにできている。
人間というものは、危害を加えられると思い込んでいた相手から、親切にされたり恩恵を施されたりすると、そうでない人からの場合よりずっと恩に感ずるものである。
われわれが常に心しておかねばならないことは、どうすればより実害が少なくて済むか、ということである。
長期にわたって支配下に置かれ、その下で生きるのに慣れてしまった人民は、何かの偶然で転がり込んできた自由を手にしても、それを活用することができない。
天国へ行くのにもっとも有効な方法は、地獄へ行く道を熟知することである。
運命は我々の行為の半分を支配し、他の半分を我々自身にゆだねる。
軍の指揮官にとって、最も重要な資質は何かと問われれば、想像力である、と答えよう。
良い面を残そうとすれば、どうしたって悪い面も、同時に残さざるを得ないのである。
天気のいい日に嵐のことなど考えてもみないのは、人間共通の弱点である。
人間は、恐れている人より、愛情をかけてくれる人を、容赦なく傷付けるものである。
*デザインマネジメント
01 デザインとデザインマネジメントにできること
デザインマネジメントとは何か
デザインマネジメントの役割
・課題の発見と抽出
・既存フレームの再構築
・新たな価値の発見
・そこに至るための複合的な情報処理
デザインとは総合的に計画、設計すること
デザインとは発明
新事業に必要な3要素:「学習」「忘却」「借用」
・学習:今までになじんでいたやり方とは違う方法を学ぶこと
・忘却:既成の時間軸・意思決定ルール・書式その他多くの概念を忘れること
・借用:既存事業における経営資源を借用すること
組織・チームをデザインする上で大切なこと
①新規事業と既存事業では組織コード(コードA:規律・効率を重んじる、コードB:創造性を重んじる)が異なるのだという認識を持つこと、
②新規事業においては従来のやり方を忘却(アンラーニング)し、新しいやり方を学習(ラーニング)する必要があること、
③コードBの壊れやすい新規事業が、コードAの既存事業から潰されないように留意しながら、既存の経営資源をしっかり「借用」すること、
の三つである。
マネジメントスタイルの概念:「ハンズオン」と「ハンズオフ」
・ハンズオン:自らの手で直接マネジメントを行うスタイル
・ハンズオフ:一歩引いて他社にマネジメントを任せるスタイル
デザインマネジメントは常にハンズオンの姿勢で当事者性を持って関わる必要がある。
「whyの共有」
優れた企業・優れたリーダーはまず「Why(なぜそれをするのか)」から始め、次に「How(どのようにそれをするのか)」を伝え、最後に「What(何をするのか)」を伝える。
普通の企業・普通のリーダーは、いきなり「What」から入ってしまう。
サイモン・シネックの「ゴールデン・サークル」
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専門性(Discipline)の異なるメンバーが単に集まっただけだと「Multidisciplinary」(マルチディシプリン)な状態。そこに共通の理念(ベース)が加わり、その下で共通言語を持って協創活動を行うことで「Interdisciplinary」(インターディシプリン)な状態となり、イノベーションが生まれる。
◆02 デザインマネジメントの進化と深化
市場とは作るもの
ファンセオリー
→楽しさを感じるとドーパミングが脳内に分泌され「やる気」がでる。
→楽しければ、人は自然と前向きに想像的かつ創造的な活動ができる
・デザインの教育
→必要なことは総合的視点
→偏った知識ではなく、実用的な教養
・デザインの根底にあるのは思想
→「隣の芝は青い」と指をくわえているのではなく、自分がどうなりたいかを考える
・エアコンにスリットはいらない
→イノベーションは多くの場合、一見ばかげているように見える。
→日常をつぶさに観察すれば、潜在的欲求にたどり着ける。
・直談判した再生プロジェクト
→ブランドとはロゴマークやプロダクトの外観ではない
→もっと抜本なことに目を向け、小手先の手段に踊らされてはいけない
・消費者が望むものをつくる
→会社の都合を当たり前と考えない
→細部にまで気を配り、消費者へ本当に届けたいモノを追求する。
・市場は作るもの
→社内をディレクションする役回りとして、デザインをマネジメントすることができる。
→市場とは、用意されているものではなく、自分で開拓し、つくりあげていくべきものだ。
・長期的に見通す目
→大事なのは潜在的欲求である「ウォンツ」をみつけること
→そして、可能性の枝葉をいかに広げておけるかだ
・既存の枠組みを打破する
→既存の流通チャネルが本当に最適解なのかを見直そう。
→商品は置かれるべきところに投入されコミュニケーションすることで、はじめて本来の魅力を発揮する。
・人はいつまでも新しいモノを求める。
→人はいつまでも新しいモノを求め成長したい
→モノづくりをする以上は常に革新を追い求めなければならない
・ファンセオリーを知っているか
→楽しいということはとても重要な要素だ。
→楽しければ、人は自然と前向きに想像的かつ創造的な活動ができる。
・ごく当たり前の逆転の発想
→原価積み上げの価格設定は正解とは限らない
→価値を生み出すのは自分であり、価値を認めるのは消費者なのだ。
・ハードとソフトの一気通貫
→タブーと言われたものにこそ挑戦する。
→誰よりも先に取り組めばパイオニアになれる。
◆03 デザインマネジメントを実践例から理解する OSORO編
コンセプトデザイン→弱点を客観的に分析する。
プロダクトデザイン→コンセプトを形にする
コミュニケーションデザイン→イメージを具体的に共有する
権利のプロテクト
◆04 デザインマネジメントを実践例から理解する nasta編
物語(コンセプト)を創り上げる
◆05 デザインマネジメントの導入~デザインに必要なこと
「デザイン三大要素(ロジック・センス・ラブ)」の関係性、
・デザイン的組織論
対話の重要性
遊び上手であれ、粋の大切さ
笑顔のためにできること
自分はどこを目指すのか
リアル・デザインマネジメント
・行動観察、キャスティング、マインドセット、ワイガヤ、キーワード連鎖マトリクス、シナリオ、システムシンキング、物語(ナラティブ)、プロトタイプ、ビジュアルプレゼンテーション、インフォグラフィクス、フィードバック、小さな積み重ねの継続、
*考える愉しさ
*虚ろな十字架
*託孤の契り
*東京ナイトメア
*魔天楼
*巴里・妖都変
*極北ラプソディ