akon2.00βのよっぱらいの戯言

色しょく是食、食しょく是色

スタンフォードの自分を変える教室

 

 

 

 

原題は"The Willpower Instinct"。またまた邦題がミスリードしています。
サブタイトルも"Based on a Wildly Popular Course at Stanford University.
ではなく、How Self-Control Works, Why It Matters, and What You Can Do to Get More of It.
みたい。これはどの版で訳したのか書かれていなのでわからないけど。


"The Willpower Instinct"は2章タイトルでは素直に「意志力の本能」としている。
willpowerを「意志力の科学」と訳している例もあり、キャッチーにするなら、こっちがいいと思うのですが、出版社は「自分を変える~」というタイトルで、スピリチュアル的な自己啓発の本として売りたかったのでしょうか。
つまり、自分を変えるための指南書ではなく、心理学、神経科学の面から分析しているので、面白かった。でも、自己啓発の本かよと読者を失っていたかも。

 

Willpowerは、I will, I want, I won'tの3種類ある。
脳のPrefrontal Cortex(前頭葉前野)の働きが意志力を左右する。
ドーパミンの分泌が衝動を決める。

 

第1章 やる力、やらない力、望む力
――潜在能力を引き出す3つの力
1 I Will, I Won't, I Want: What Willpower Is, and Why It Matters
・3つの力
-「やらない力」:誘惑にノーという力。
-「やる力」:面倒でもやるべきことをやる力
-「望む力」:肝心な時に大事なモチベーションを思い出す力。
意志力=3つの力を駆使して目標を達成する力のこと→これを鍛える

前頭前皮質があなたをコントロールする
-やらない→前頭前皮質の上部右側
-やる力→前頭前皮質の上部左側
-望む→前頭前皮質の中央の少し下
できない理由を特定する。

・脳は1つしかないが、心は2つある
原始的な脳の衝動と本能のシステムに、「集団生活」のための自己コントロールのシステムが追加された。

-意志力の問題は2つの自己のせめぎあいから始まる
→もう一人の自分に名前を付ける


・第1のルール「汝を知れ」
-人は気が散っているときほど誘惑に負けやすい
-考えごとで頭がいっぱいになっていると、長期的な目的を忘れ、衝動的な選択をしてしまう。
-1日でよいので、その日に行った選択を振り返ってみると、自分の選択を振り返って意識することで、いい加減な選択の数が減っていく
→意志力は確実にアップする

・脳の灰色質を鍛える
→脳を鍛えることによって、自己コントロールを強化できる

・「瞑想」が有効
→5分間
-動かずにじっと座る ただ、じっと座る
-呼吸に意識を集中する「吸って」「吐いて」
-呼吸しているとこの感覚をつかみ、気が散り始めたら意識する

数分たったら、「吸って」「吐いて」をいうのをやめ、呼吸しているときの感覚だけに集中してみる


第2章 意志力の本能
――あなたの体はチーズケーキを拒むようにできている
The Willpower Instinct: Your Body Was Born to Resist Cheesecake
・意志力をてきめんに高める方法
→呼吸のペースを1分間に4回から6回まで抑えること=10秒から15秒でひと呼吸をする
→呼吸のペースを遅くすると、前頭前皮質が活性化し、心拍変動が上昇する
・費用対効果の高い方法
-エクササイズ→家の周りを5分間歩くだけでよい→グリーン・エクササイズ
-寝る→6時間以上の睡眠
→睡眠不足だと血中のグルコースが吸収できないため、細胞がエネルギー不足になり、疲れを感じ、甘いものがほしくなる。しかし、いくら糖分を補給しても効率よく吸収できない。
→やるチャレンジが失敗したら、目標をやらないチャレンジに変える。
早寝ができないなら、寝る前にやることをやめる。


・リラクゼーション
-あおむけに寝て、膝の下に枕を入れ、足の方を少し高くする
-目を閉じ、何度か深呼吸をして、おなかを膨らませたりへこませたりする
-どこか凝っている個所があれば、もんだり触ったりしてから手を放す
-そしてそのまま5~10分はそのままでいよう
-何もせず、ただ呼吸することを楽しむ

・ストレスは一瞬でやる気を奪う

第3章 疲れていると抵抗できない
――自制心が筋肉に似ている理由
3 Too Tired to Resist: Why Self-Control Is Like a Muscle
・気がかりな研究結果
→意志力を使っているうちに「使い果たしてしまう」
・自制心は筋肉のように鍛えられる
→意志力が弱くなるタイミングをつかんでおけば、誘惑に負けそうになるのを未然に防げる

・自己コントロールを回復させるもの
→血糖値が低いと意志力に問題が生じることがわかった
→甘いものが「自己コントロールを回復させる」
→おやつの代わりにナッツを食べる→体に持久性のあるエネルギーを与えてくれる。

・脳はエネルギーをお金のように使う
→空腹のときは危険を冒す傾向がある。
・意志力筋を鍛える
-やらない力を強化する→汚い言葉を使わない、ドアを開けるときに効き手を使わない など
-やる力を強化する→5分間の瞑想を行う など
-自己監視を強化する→普段は注意を払っていないようなことについて、きちんと記録をつけてみる

・限界を感じるのは脳にダマされている
→意志力の限界は越えられる
→「望む力」が限界を引き延ばす=意志力が弱まっていると感じたら、自分の望む力を利用する
-このチャレンジに成功したら、あなたにはどんないいことがあるか?
-このチャレンジに成功したら、あなたのほかに誰の利益になるか?
-このチャレンジは、今は大変に思えても、がんばって続けていればだんだん楽になっていくと想像してみよう

第4章 罪のライセンス
――よいことをすると悪いことをしたくなる
4 License to Sin: Why Being Good Gives Us Permission to Be Bad
・わざと誘惑に負ける
自分自身をどうやって甘やかしているかを理解することで、目標への道から外れないようにする方法を発見できる
・人は間違った衝動を信用する
善悪の問題に関しては、たいていの人は道徳的に完全でありたいとなどとは思っていないが、少し良いことをすると、今度は自分の好きなように行動してもよいと思ってしまう
→モラル・ライジン
・モラル・ライジン
意志力の問題とは善と悪の戦いに他ならない
・しようと考えただけで、した気になってしまう
人は目標に向かって前進すると、逆に目標から遠ざかるような行動をしたがる
・やることリスト
作成したら、ものすごく達成感があって、今日の仕事はおしまいだと思うことはある
自分が進歩したのは目標に向かって真摯に努力した証だと認識しなければならない
・失敗しやすい人
意志が強いと思っている人ほど失敗する
ある行動を変えたい場合、行動自体を変えるのではなく、日によってばらつきが出ないように注意する
・健康のハロー(後光)効果
→ヘルシーなものを注文したせいでいい気分になり、あとは適当に好きなものを頼んでしまっても正当化し、何とも思わない。
→ハロー効果は、お菓子の広告やエコ、募金など、キャッチフレーズという魔法の言葉に隠れて、 我々の生活の至るところから手招きしてくる。

第5章 脳が大きなウソをつく
――欲求を幸せと勘ちがいする理由
5 The Brain's Big Lie: Why We Mistake Wanting for Happiness
・発見
・人の場合
「やらない力」を発揮するのは極めて難しい
ドーパミンは幸福感をもたらさない
脳は報酬が手に入りそうだと認識すると、ドーパミンを放出する。
ドーパミンは脳全体に指令を出し、注意力を集中してほしいものを手にいれようとする。
ドーパミンが放出された時に感じるのは幸福感でなく、興奮。
ドーパミンには報酬を期待させる作用があるが、報酬を得たという実感はもたらさない
脳の報酬システムは目新しいものや変化に富んだものに反応する。
・やる力をドーパミンに結び付ける
先のばしていることがあるなら、ドーパミン神経細胞を活性化させるものとうまく結び付けて、やる気を起こそう
・快感の誘惑に負けてみる
楽しい気分になれるはずなのに、なぜか満足感が得られないことを、あえてやってみよう

第6章 どうにでもなれ
――気分の落ち込みが挫折につながる
6 What the Hell: How Feeling Bad Leads to Giving In
・落ち込んだ時の気晴らし
一般的なストレス解消法は、ほとんど「効果がない」
・大半のストレス解消法は意味がない
ストレスを感じると、気が晴れるようなことをさせようとする
・根拠のある方法を実行する
効果のあるストレス解消法
ドーパミンを放出して報酬を期待させるのではなく、
セロトニンやγアミノ酪酸などの気分を高揚させる脳内化学物質や、
オキシトシンなどの気分を良くするホルモンを活性化させる。
また、脳のストレス反応をシャットダウンし、体内のストレスホルモンを減らして
治癒反応や弛緩(リラクゼーション)反応を起こす。
-エクササイズやスポーツをする
-礼拝に出席する
-読書や音楽を楽しむ
-家族や友達と過ごす
-マッサージを受ける
-外に出て散歩する
-瞑想やヨガを行う
-クリエイティブな趣味の時間を過ごす
効果のあるストレス解消法は、ドーパミンを放出して報酬を期待させるのではなく、セロトニンやγアミノ酪酸などの気分を高揚させる脳内化学物質や、オキシトシンなどの気分を良くするホルモンを活性化させる
・どうにでもなれ効果
-意志力にとって最大の脅威の一つ「どうにでもなれ効果」
-誘惑に負けたことで自己嫌悪に陥ってしまい、気晴らしに何かをしたくなる
→したがって、たばこの警告表示は逆効果
・なぐさめの言葉で「どうにでもなれ効果」が緩和される
-自分を許すことで、どうにでもなれ効果の悪循環を断ち切れる
-意志力を強化するには、自分に厳しくしても意味がない
-自分への思いやりは、やる気の向上や自制心の強化につながる
-自分を励まし、自分に優しくする
-自分を許すことで、恥の意識や苦しみに苛まれることなく、事実をありのままに見つめられるようになる

第7章 将来を売りとばす
――手軽な快楽の経済学
7 Putting the Future on Sale: The Economics o Instant Gratification
・目先の欲求に負けてしまうわけ
目の前に欲しいものが現れてしまうと、短期的な目先の報酬に心を奪われ、欲しくてたまらなくなってしまう
・目に入るから報酬システムが作動する
-目先の報酬は昔ながらの原始的な報酬システムに働きかけ、ドーパミンによって欲求が生まれる
-この報酬システムは、将来の報酬にはほとんど反応をしめさない
-目の前で実際に報酬を見る必要がある。もしくは10分待つ

・割引き率
・背水の陣
-決めたことを実行するために手を打っておく
-望んでいることと逆のことをやりにくい状況を作る
-自分いモチベーションを与える

・将来の自分とのつながりを知る
-未来の記憶を作る(=将来について想像することは欲求の充足を遅らせることに役立つ。ただ将来のことを考えるだけで効果がある)
-将来の自分にメッセージを送る(=そのような手紙を書こうかと考えてみるだけで、将来の自分とのつながりが強くなったように感じる)
-将来の自分を想像してみる(=将来の自分を想像することで、現在の自分の意志力が強くなる)


第8章 感染した!
――意志力はうつる
8 Infected! Why Willpower Is Contagious
・自己コントロールは感染する
・他人の欲求を自分の欲求のように感じる
-無意識にまねをする(=まねをすることで、相手を理解しやすくなり、つながっている感じや親近感がわく。しかし、誰かがスナック菓子を食べていたら、自分もまねをしてしまい、意志力を失ってしまうかも)
-感情に感染する(=いやな気分に感染すると、気晴らしのために買い物をしまくったりしてしまうかも)
-誰かが誘惑に負けるのを見ると、誘惑に反応してしまう

・鉄の意志を持つ人のことを考える
自制心の強い人のことを考えると、自分自身の意志力も強くなる
・いろんなパターン
-好きな人から感染する
-仲間をまねしたい
-努力するのを「ふつう」にする … 同じ目標を目指す仲間に囲まれていれば、努力するのが普通に思えてくる
-「恥の効果」は絶大
-落ち込んでいるときは誘惑に負けやすい
-プライドが意志力の保有量を増やす
-「認められたい力」を作動させる


第9章 この章は読まないで
――「やらない力」の限界
9 Don't Read This Chapter: The Limits of "I Won't" Power
・シロクマのことを考えてはいけない
-考えてはいけないと思うほど、かえって頭から離れなくなる。
-あきらめること。

・コントロールしなければコントロールできる
・「考えな」と言われたことを「実行」してしまう
・「思考」を押さえつけず「行動」だけ自制する
「気を紛らわす」のではなく、「思ったとおり、感じたこと」をすべて受け入れる。ただし、「思ったとおり、感じたとおりに振る舞う必要はない」と思う出すこと。
・「禁止」を「実行」に変えればうまくいく
・考えや欲求への対処方法
-誘惑や欲求を感じていることに気づこう。
-すぐに気をまぎらわそうとしたり否定したりせず、欲求や気持ちを素直に受け入れよう。
-『思考や感情はコントロールできなくても、それに対してどう行動するかは選択できる』、と落ち着いて考えよう。
-大事な目標を思い出そう。

・「衝動」を観察して自制心を強化する
・意志力に最も大切な3つのこと
自己認識、セルフケア、自分にとって最も大事なことを忘れないこと

 

第10章 おわりに

――自分自身をじっと見つめる
10 Final Thoughts

 ・自己意識の六ヶ条】
①自己コントロールを強化する方法は自分に注意を向けること。すなわち行動を選択すべき時はそれをしっかりと意識して、
ただだらだらと行動しないこと。
②言い訳をして物事を先延ばしにしたり、いいことをしたと自分を甘やかそうとしていることに
気づくこと。
③「報酬の予感」は必ずしも報酬をもたらすとは限らない、将来の自分はスーパーヒーローではなく、ましてや赤の他人ではないこと。
④身の回りのどんなものが自分の行動に影響を与えているか見極めること。
⑤誘惑に負けそうな時は踏みとどまって時分の中の欲求を静かに見つめること。
⑥自分が本当望んでいることを忘れず、どうすれば心から嬉しく思うかをわきまえていること。

 

 目次