原書のタイトルは"Undoing Project(あのことさえなければ)"。
すでに起きた事実を取り消し、やり直しをしようとする思考。
行動経済学という概念を生み出した(ファスト&スローの)ダニエル・カーネマンとエイモス・トヴェルスキーの物語。
以下のフィルターでPost-Truthは説明できる。
・確証バイアス
自分にとって都合の良い証拠ばかりを集める。
→類似しているからといって安心する「
→手近なものや見慣れたものを無条件で信じる
・妥当性の錯覚
→インプットのパターンに一貫性があると、理屈抜きで予測に自信満々となる。
・アンカリング
→初期値に推計値が左右されることに気づかない
・確証バイアス
→遮眼帯をかけて見たくないものを見ない
Post-Truth
接頭辞のpostの意味が拡張され、「~の後」だけでなく「パラダイムが変わり従来の意味が損なわれた」というニュアンスを含んでいる。
後知恵バイアス
いったん結果を知ると、自分の予想した通りだと思いやすい。
直感を排除するとよりよい判断ができる
人が意思決定を行うときは効用を最大にするのではなく、後悔を最小にしようとする
「うそも百回繰り返せば真実になる」というナチス宣伝相ヨーゼフ・ゲッベルスの名言(?)を引き、「真実を暴けばデマに勝てる」という単純な二分法はもはや通じない。うそを真実と錯覚させる操作そのもの、「見えざる手」が見えてこないかぎり、Post-Truthの津波にのまれるだけ。
「AがBより好まれBがCより好まれるなら、AはCより好まれる」という推移律が成り立たない。
直感を排除するとより良い判断ができる。
エイモスの類似性の特徴
類似性は共通する特徴を加えること、あるいは違う特徴を削ることで高まっていく。
人の瞳孔は、好ましいものを見ると大きくなり、不快なものを見ると小さくなる。
脳の記憶は簡単に騙される。
③係留ヒューリティックス
④シミュレーションヒューリティックス
生活におけるさまざまな意思決定のためには、未来に起こることをシミュレーションする。この未来シナリオは制約条件をもっている。
アレのパラドックス
期待効用理論
人は効用を最大にするように行動する。
→効用ではなく「後悔」を最小化する。
プロスペクト理論→(リスク・)バリュー理論
人はその説明の違いに応じて異なる反応を見せる。