実力主義の横暴:共通善はどうなる?
(The Tyranny of Merit: What's Become of the Common Good?)
が、なぜ、「実力も運のうち 能力主義は正義か? 」という邦訳になるのであろうか。
訳者によると、「メリトクラシー(meritocracy)は「能力主義」、メリット(merit)は「能力」と訳される。meritは「能力」よりも功績の方が英語の原義に即している。英語の世界では、「功績主義」という意味で用いられているmeritocracyが「能力主義」と読み替えられている。」と危惧しているのに、あえて「能力主義」という訳語をタイトルに選ぶ意図が理解できない。
「運も実力うち」ではなく「実力も運のうち」というのも引っかかった。
能力主義に基づいた努力の積み重ねではなく、「個人の努力・能力」の限界を理解し、収入や属性に関わらず、個々人が必要な資源にアクセスできるような社会を作ること。
うまくいくかいかないかは運であって、自分や他人の責任ではないのだ、という認識を共有することができれば、人々は今よりも強く、互いに共感の念を持つことができる
※リチャード・ワイズマンの運を鍛える4つの行動
チャンスを最大限に広げる
虫の知らせを聞き逃さない
幸運を期待する
不運を幸運に変える