私のカレーは、スパイス以外に入れるのは玉ねぎと鶏肉だけにしたい。さらにいえば、肉は肉として味わうのではなく、うま味を得るためなので、コンソメで代替できるかもしれない。
玉ねぎを炒めるのは、メイラード反応を得るため。つまり、玉ねぎの糖分とアミノ酸が化学反応を起こし、甘味やうま味を増すため。
では、鶏肉をマリネするのなんだろうと思って調べてみた。
マリネとは、低pH(酸性)の液体に一定の時間、素材を漬けること。
・筋繊維の間に隙間が生じて、水分が入り込む余地ができ、保水性が高まる。
・肉の筋繊維内にあるタンパク質がアミノ酸に分解されやすくなり、筋繊維間の結束が弱まって、軟化が進む。
・酸性化することで、筋繊維を取り囲む結合組織を構成するコラーゲンのゼラチン化が促進され、加熱すると溶けて軟らかくなる。
・食材に風味が付くこと。香気成分のうち、水溶性のものは低pHでできた筋線維内の隙間に水分と共に入り込み、脂溶性のものはタンパク質本体に吸着する
つまり、鶏肉をヨーグルトでマリネするのはスパイスの風味をつけるためだったのか。
鶏肉のマリネといえば、塩麹。塩麹は酸性なので、デンプンやタンパク質が糖やアミノ酸に加水分解され、うまみが増す。
ヨーグルトは pH 4、塩麹はpH 5.2~ 6.1らしいので、次回は、塩麹でマリネしてみよう。
参考
肉のマリネはひと晩がいいか、ふた晩がいいか