akon2.00βのよっぱらいの戯言

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亡命ロシア料理

 

 

「オムレツはフライパンから取り出して数秒以内に食べる」

そして、オムレツを膨らませるには…

 

なお、この本はレシピ本ではないので、この本の面白さは、「話題の鶏肉」ではない。

「フランス人はカエルを食べる」などのラトヴィア(ロシア系ユダヤ)からの移民としての皮肉を肴にロシア料理のレシピを楽しむ。もちろん、僕はレシピ目当てで、とくに

サハリン島」に描かれていたレシピがないかちょっと期待したわけですが、サハリン島など眼中にないようです。

 

そして、話題の鶏肉」は僕もカレーに水は使わないので別段感動みなく、帰れ、鶏肉へ!」という意味深な訳が受けたのではないかと思っている。まとも「鶏肉へ回帰」とかだったらスルーされていたに違いない。ちなみに料理の名前は「オニオンソースの鶏肉」。つまり、僕的にはスパイスを入れたらチキンカレー。

 

ドイツでは、フレンチトーストのことアルメ・リッター、哀れな騎士と呼ぶらしい。

で、これには興味がないがシャルロートカは興味がある。

 

僕な中では「ポテトスキン」は皮つきポテトなんだが筆者的には皮だけのようだ。

 

◆素晴らしきこの魂の高まり

タリン産イワシの缶詰

ウェハース・ケーキ「プラリネ」

北方の熊ミーシカ

薬効のある鉱泉水「エセントゥキ」17

36コペイカの煮凝り(ストウジエニ、スチュジェニ)

ジャム入りピロシキ

B/M(ベス・ミャーサ:肉なし)ボルシチ

フォアグラを詰めたストラスブール・パイ

 

1 壺こそ伝統の守り手

中身のたっぷり入る、粘土で作られた釉薬のかかった、厚い蓋のついた壺。

壺は直火にかけるとひびが入る。

 

商人風ローストビーフ

たとえば、1キログラム強の牛ヒレ肉を試してみよう。

タマネギ大2個をみじん切りにし、壺の底に敷く。

その上に肉を1かたまりのまま置き、粒こしょうと

月桂樹の葉1枚を加え、ほどほどに加熱した天火に入れる。

決して水を注いだり、肉に塩をふりかけてはいけない。

壺にすべてをまかせればいい。2時間半から3時間後には

肉汁と混ざったオニオン・スープにうかぶ、とても柔らかで

熱い肉料理が出来上がる。

この間にソースを準備しておこう。

水けをよく切ったフライパンで、小麦粉を胡桃のような

匂いがし始まるまで炒める。

(そんな匂いがし始めても、心配はご無用)、

これにサワークリームカップを入れる。

サワークリームが溶けたところで、このソースに

(ロシアのマスタードがなければ)ディジョン

マスタードを大さじ3杯加える。ここでソースを

ショウガとマジョラムで味付けし、ニンニクで味を調え、

出来上がったソースを肉にかける。

このときまた、料理に軽く塩を振るかける。さらに30分間

弱火の天火に入れておけば、もう、モスクワの老舗レストラン

 

「スラビャンスキー・バザール」ご自慢の、商人風ローストビーフ

の出来上がりだ。

 

3 シチーの香り

ロシア風キャベツ汁

鍋に髄入りの骨と上等な牛肉の塊を入れる。

水でひたひたにし、半茹でくらいまで煮る。

水分を絞った酢漬けキャベツを壺に入れ、熱湯をひたひたに入れ、スプーン二杯のバターで味付けする。

蓋をした壺を弱火の天火に入れ、キャベツが柔らかくなるまでおいておく。

こうすると、とろ火でことことと蒸し煮にされた風味がシチーに加えられる。

 

これとは別に適当な大きさに切ったジャガイモ一個といっしとょに干しキノコを二、三個煮ておく。

 

次に、すべての素材(キャベツ、キノコ、ジャガイモとそれらのゆで湯)を合わせ、このシチーにみじん切りにした玉ねぎ、にんじん、かぶ、パセリの根と葉、セロリの根と葉、黒の粒胡椒少々(挽いたもの)月桂樹の葉二、三枚、マジョラム小さじ一杯を入れて、塩を振り、20分程煮なければいけない。その後火からおろし、ニンニクとディルで味を調え、加熱した天火に鍋を30分間入れる。

食卓に出す前に、塩漬けキノコをシチーの上に載せる。

そして、サワークリームと生クリームをまぜて作ったクリームを必ずお皿に添える。

 

シチーには大量の焼きたての黒パンを人の手くらいの厚さに厚切りして、添える。

 

 

4 卵も殻だけでは三文の値打ちもない

オムレツはフライパンから取り出して数秒以内に食べる

 

タネが固まったらすかさず、フライパンを温めておいた天火の中に移す。そこでオムレツは膨らみ、盛り上がる。それをフライパンから取り出して、数秒以内に食べるのが肝心だ。

 
半熟のようなスクランブルエッグ状態になっているオムレツを「温めておいた天火の中に移す」。

ここが味噌。

スクランブル状になった卵は空気をたっぷり含んでいるため、(2分くらい)オーブンの熱でその空気が膨張して倍ぐらいに膨らむ(膨らませるために小麦粉を少し入れている)。そして、数秒以内に食べるのが肝心」になる。

あーこれ、ラ・メール・プラールなんだなぁ。

 

5 帰れ、鶏肉へ!

「鶏肉の大きなかたまりとタマネギを用意する(鶏肉400gにつきタマネギ中2個)。鍋の底にバターの小さなかけら、月桂樹の葉、粒胡椒、鶏肉、タマネギを入れて、水は一滴もいらない! 塩を振り、弱火にかけて、その場を離れる。

 掃除なり、愛なり、独学などに精をだせばいい。台所にいなくったってすべてはうまくいくのだから。一時間半程たてば、汁の滴る素晴らしい料理ができあがる」というもの

 

 

6 それ、ソリャンカだ!

素材となるのは、ゆでた肉、ハム、ゆでたタン、ウィンナー・ソーセージやフランクフルト・ソーセージ。

 

マリネード漬けのキュウリではない塩漬けのキュウリを切って、玉ねぎ、トマト・ピューレ、薬味(パセリ、ディル、胡椒、月桂樹の葉一枚)といっしょにフライパンで蒸し煮する。

これをまぜたものをブイヨンの中に入れて、5-7分程たったら、切った肉の具を加え、さらに5分したらオリーブの実とケッパーを加える。

ここでスープを火からおろす。食卓に出す前にレモン汁をふりかけ、食卓にレモンとサワークリームを出す。

ブイヨンはぴりっとして香ばしくかつ濃くなければならない。

 

10 ハルチョーをちょーだい!

ペリメニ(シベリア風水餃子)

プロフ→中央アジア風ピラフ

アラグビ→グルジア料理レストラン

 

ハルチョー

https://jp.rbth.com/cuisine/81327-boumei-roshia-ryouri-harucho-no-tsukurikata

 

まず初めに、ハルチョーはラム肉で作るのではなく牛肉を使う。一般的に、グルジア人は、他のどの種類の肉よりも牛肉を好む(唯一ライバルとなりうるのは鶏肉だ)。それで、約1㎏の牛肉の赤身を使う。これを2、3㎝角に切り、3ℓの水を注いで、1時間半ほど火にかける。肉を取り出し、ブイヨンをこし器で漉したら沸騰させ、そこにカップ1/2の米をまんべんなく振り入れる。塩を加えて肉を戻し入れる。10分ほどしたら、一回目の香辛料を入れるときだ。

 

 一回目の香辛料は――中サイズの玉ねぎ4個をみじん切りにし、小麦粉大さじ1、パセリの茎1本、砕いた胡椒10粒分と一緒に炒める。5分経ったら、砕いた生のクルミカップを入れる。

  二回目の香辛料は5分後に加える。(刻んだ)パセリの葉大さじ2、乾燥バジル小さじ1、胡椒とシナモン各小さじ1/2だ。その後に酸味を加える。グルジアの人たちはトクラピ(トケマリという乾燥スモモ)を使う。しかし、われわれのところにはトクラピがないので、ザクロジュース1/2カップか、いざというときには、トマトピューレ(濃縮でないもの)カップ1/2を入れよう。古典的なレシピにはフメリ・スネリが欠かせないが、われわれにはそれもない。ロシア人がやっている店にはたいていアジカという香辛料が売られているからこれを使おう。その場合は、唐辛子は省く。

  5分したら火を消す。ニンニク5片を潰したものを加え、コリアンダーの葉を大さじ2と、バジルかセロリの葉を大さじ1/2入れ、5分ほど置いたら出来上がり!

 

 

11 シャルロートカはロシアの名前

 ドイツでは、フレンチトーストのことアルメ・リッター、哀れな騎士と呼ぶらしい。

で、これには興味がないがシャルロートカは興味がある。

 

シャルロートカ

棒型パンから皮を取り去って厚切りにし、卵と生クリームを混ぜたものの中によくつけて柔らかくする。

パンをつけている間に、リンゴの皮をむき、平べったいスライスにする。

ラニュー糖を少しふりかけ、それが全部しみこむまでしばらくおく。

壺の内側の壁と底にバターを塗る。

こののちにパンを敷き詰めて、そこにグラニュー糖とシナモンとナツメグの粉をぎっしりまき散らかし、それからリンゴを敷き詰める。これを繰り返して、一番上まで詰めていく。

残った隙間には全部、バターをたっぷり詰め込む。

表面に粉砂糖を少しふりかけると、それできれいな焦げ色が付く。

蓋をして適度に温めた天火に入れる。40分程して、リンゴが柔らかくなったらできあがり。

 

哀れな騎士

パンの厚切りを生クリームに漬けて柔らかくし、グラニュー糖を振り、フライパンを使ってバターでクルトンみたいにこんがりと狐色に焼く。こんなに簡単なものはない。

 

12 反ユダヤの百合

アイオリ・ソース→ニンニク入りマヨネーズ

すりおろしたニンニク大さじ二杯に卵黄一個分、ディジョンマスタード大さじ一杯、レモン汁大さじ一杯、オリーブオイルカップ一杯を混ぜ合わせる。

混ぜ合わせたものに塩・胡椒をして、しっかり泡立てる。

 

エスカルゴ用のあつあつソース

オリーブオイル半カップとパセリの葉大さじ二杯、乾燥させたエストラゴン小さじ一杯を熱して、すりおろしたニンニク大さじ一杯を加え、1分したら火を止める。

 

16 キノコの形而上学

キノコはポーランド産かイタリア産の干しヤマドリタケ

 

キノコのスープ

キノコ五個を冷たい水につける。

二時間ほどしたらキノコを取り出して、切って煮る。

つけ汁は捨てずにあとからスープに注ぎ足せるように取っておく。

ブイヨンに、にんじん一本と玉ねぎ一個とパセリの根を入れる。

一時間すれば、キノコは煮あがる。

流派1:キノコを取り出して、玉ねぎと一緒に焼き直して、元に戻していれる。

流派2:ただ炒めた玉ねぎをスープに入れる。

スープにつける風味は、バーミセリでも蒸した玉麦(大麦を真珠状の細かく丸い玉に精製したもの)でもいい。

ディルは必ず入れて、サワークリームで味付けしなければならない。

 

キノコのミートボール

干しヤマドリタケを煮て、みじん切りにし、サワークリーム、溶かしバター、卵、胡椒、下ろし金でおろした玉ねぎ、パン粉を加える。

かたまりを球状に丸めて、パン粉をまぶしたら、油でいためる。

ミートボールをブイヨンに入れてもいいし、それだけでサワークリームを添えて出してもいい。

 

キノコのソース

みじん切りにした玉ねぎ一個をごく弱火でしばらく蒸し煮にする。

玉ねぎの汁が出たら、このソースに細かく砕いたキノコをほんの一個だけ入れ、30分したらサワークリームを加えて、このソースを好きなものに書ける。

 

マッシュルーム

切って、水気のないフライパンで焼いて汁を出す。

10分ほどして、汁がみんな蒸発したら(このため、フライパンには蓋をしない)

炒めた玉ねぎとサワークリームを加える。

ここで蓋をして、キノコを5分程煮立てたら、食卓に出す。

 

17 ボトヴィニヤ攻防戦

オクローシカ→クワスに野菜と肉などを刻み込んだ冷たいスープ

ベラルーシユダヤ風のビートスープ

 

ビートスープ

瓶詰のビート(もちろん、自分で煮ればもっといい)、煮た肉、固ゆで卵、キュウリ、葉玉ねぎ、ディルをみじん切りにして、三分の二をとって、肉挽き器かフード・プロセッサーにかける。

出来上がったものをビートの液でひたひたにして、冷所に少なくとも二時間以上置く。

テーブルに出したら、挽かずに残しておいた材料の残りの三分の一の方も入れる。

ディル小さじ一杯をすりつぶして、マスタード小さじ二杯、サワークリーム大さじ二杯とレモン汁を合わせる。

 

酸乳のスープ

キュウリ大五本、ニンニクふたかけ、きれいに殻を剝いたクルミカップ、葉たまねぎ半カップを切って、ディル大さじ二杯、塩・胡椒と混ぜる。

三分の二を肉挽き器にかけ、発酵牛乳(ケフィール)1.5リットルを注ぎ、冷所に置く。

食卓に出す前に、硬いままの残りの三分の一を加え、レモン汁をかける。

 

ボトヴィニヤ

ビートの茎とギシギシを柔らかくなるまで軽く蒸し煮にして、キュウリ、葉たまねぎ、ディルと一緒にみじん切りにし、クワスを注ぎ、ワサビ、胡椒、レモン汁を加える。

少量の熱湯の中で、2、3分、塩漬けか燻製の魚(チョウザメ、サケ、オヒョウ)を煮る。

これをスープと合わせて、冷所で少なくとも一時間以上おいてスープに味を出させる。

 

 

18 自分の羊のところに帰ろう

シャシリク

酢と玉ねぎと胡椒の漬け汁の中に肉を漬け込む。

 

リュリャ・ケバブ

肉と玉ねぎを細かく切って、キンザとパセリを混ぜ、塩を振り、胡椒もよく振りかける。

このタネを串に張り付けるか、単に細長のメンチカツの形に整えて、グリルでこんがり焼く。

 

コロラキ

アルメニア料理

小鍋にブイヨン一カップを注ぎ、たまねぎ二個を刻み、トマト・ピューレ大さじ三杯、小麦粉大さじ一杯、油大さじ一杯、葡萄酢小さじ1/2杯、胡椒、パセリ、バジリコを加える。

10分程煮たら、小さな団子状にマトンの肉片を注ぐ。

さらに15分程度とろ火で煮る。

 

20 ウハーはスープではなく満足への近道

小魚を崩れるまで煮て、だしをとり(5リットルの容量の鍋に1キロ弱の勘定)、その後捨てる。

煮出し汁をこしてから弱火にかけ、玉ねぎ、パセリの根、セロリ、パセリの葉、月桂樹の葉、粒胡椒、塩を加える。

20-30分ほどしたら、細い棒状に切ったにんじんとジャガイモ、エストラゴン、バジリコを加える。

(鱈、ニジマス、ウスリーシロサケ、ステルリャチがもっともよい)を数分間煮る。

別途、カップの中でサフランの糸数本に熱いブイヨンをかけ、それを火からおろした鍋に注ぎ入れる。

すると、ウハーは金色を帯び、香しくなる。

鍋にバターをひとかけら入れ、3-4分ほどそのままにしてスープに香りを添え、ディルと葉玉ねぎを撒き入れてから食卓に出す。

 

21 母国語のように愛しいタン

タンを茹で、青菜、塩漬けキュウリ、西洋わさびをそえるだけ。

タンを茹でるブイヨンは、玉ねぎ一個、セロリ二本、にんじん二本、パセリの根、月桂樹の葉一枚、黒コショウにジャマイカ・ペッパー、塩。

 

タンのゼリー

煮汁に白ワイン(ブイヨン1リットルに対して半カップ)を足し、バジリコかマジョラムをひとつまみ入れ、火にかける。

沸騰したら、すぐ火を止める。

こした液にゼラチンでとこみをつけ、スライスして並べて置いたタンにかける。

 

コーカサス風タン

ぶ厚く切ったタンとタマネギをさっと炒め、ブイヨン二カップを加える。その上に刻んだジャガイモ(大きさはタンをスライスしたものと同じくらい)を並べて火にかければ、三〇〜四〇分ですてきな焼き物ができ上がる〉

〈こんな焼き物には赤ワインがぴったりで、一方コールド・タンにはきゅんと冷やしたウォッカがなくてはお話にならない〉

 

22 ユダヤペニシリン

チキン・ブイヨン(古典的ユダヤ風ブイヨン)

第一に、ごくごく弱火で煮ること。第二に、根菜をけちらないこと。

使用する鶏肉は脂がたくさん出るので、オンドリの方がよい。

沸騰したらこまめにアクを掬いとること。出来れば鍋の淵についたのもキッチンペーパーなどで拭きとると良いとある。

鍋に刻んだ玉ねぎ大一個、大きめに刻んだにんじん二本、大きめのセロリ一本、パセリの根、月桂樹の葉一枚、粒の黒胡椒、ジャマイカ・ペッパー、クローブを一粒。

できれば、ディルやパセリの切れ端も入れる。

40分ほど煮たら塩を振り、鶏肉を取り出して、スープをこす。

根菜も捨てずにこし器を使って裏ごしし、鍋に残す。

 

ビーフ・ブイヨン

上等な骨なし牛肉の塊を2キロ半。その他の材料はチキンブイヨンと同じ。

違いはビーフ・ブイヨンは三時間くらいと煮込み時間が長い。

 

 

スープの中で煮た肉は、スープと別に食べる。

付け合わせは、西洋わさび、ジュッと音がするくらい熱く熱したバターをたっぷりかける。

 

23 サラダとサーロ

ロシア人とフランス人の違いは、フランス人はカエルを食べる。

本物フランス風サラダは、レタスだけでできている。

 

レタスのサラダ

水を一リットル沸騰させ、ロメインレタスを一個刻んで入れ、再び沸騰したら湯を捨てる。

フライパンにオリーブオイルを熱し、みじん切りのニンニク三かけを2分ほど炒める。

レタスを加え、中火で3-4分。塩、胡椒してできあがり。

 

蟹のむき身500グラムを、みじん切りしたセロリの茎二本と小粒のケッパー大さじ一杯半、アボカドの果肉二個分と混ぜ合わせ、ほんの少し胡椒を振るが、塩はしない。

好みでマヨネーズを加え、混ぜる。

ロシア風なら、アボカドのかわりにゆでたジャガイモ小二個

東洋風なら、炊いた米を一カップ入れる。

 

オリビエ・サラダ

https://jp.rbth.com/cuisine/83037-kyukyoku-no-roshia-sarada-no-tsukurikata

 

 

24 メンチカツの名誉回復

挽き肉カツレツ→ルブレナヤ・コトレータ

本来のカツレツはオドビヴナヤ・コトレータ→たたいて柔らかくしたカツレツ

 

・カツレツはフード・プロセッサーではなく肉挽き器でひいたばかりの挽き肉で作ること

・四分の三が牛の挽き肉

・牛乳に浸した耳を除いた白パンを加える。

・卵白だけをよく泡立てて挽き肉に混ぜる

 

25 香りの冒険

たとえば、朝につきものという点では目覚まし時計と同じくらいありふれた料理、オムレツはどうだろう?

卵3個、生クリーム1/4カップ、炭酸水大さじ1に塩と挽いたばかりの黒胡椒(オムレツでなくとも、黒胡椒は必ずその場で挽くものだ)を加え、ドライ・バジリコを大さじ1杯入れて泡立て器で泡たてる。

こま切れにしたトマトを油で炒め、さきほど泡立てたものを加えてふたをし、五分ほど焼く。

出来上がったオムレツはフライパンの上で半分に折り、さっと食卓へ。

表面はこんがり狐色だが中は半熟状態、というのがオムレツの正しいあり方である。赤・黄・緑色の混じったオムレツの載った皿は、さながらタンポポとケシの花咲く夏の草原のようだ。

 

26 肉なしスープで狼は満腹、羊は無事

ラソーリニク→塩漬けキュウリ入りの肉、または魚のスープ

 

27 なまけ者のためのペリメニ

ペリメニ→ロシア風餃子

ヒンガリグルジア風餃子

ボラキ→アルメニア風餃子

マントゥイ→ウズベク風餃子

バルィク・バレク→トルクメン風餃子

 

28 缶入りの貴族たち

サーモン・ステーキ

サーモンの切り身をアルミホイルの上に置き、レモン汁をかけ、切り身の上に刻んだ玉ねぎを数切れ、にんじんの薄切りを1、2枚、塩、バターひとかけのせる。

ていねいにアルミホイルで包み、天火で30分。

 

サーモンの缶のスープ

水を張った鍋にじゃがいも、にんじん、たまねぎ、パセリの根、月桂樹の葉を入れて、20分後、グリーン・ピース、缶詰のサーモン、バター大さじ一、塩、挽きたての胡椒と青菜を加える。

 

サーモン・スフレ

あつあつのマッシュ・ポテト500gに卵黄4個分を割り入れ、それを、缶詰1個分のサーモンをほぐしたものと混ぜ合わせる。

そこへ、みじん切りのタマネギ1個、ピーマン少々、牛乳1/4カップ、塩・胡椒を加える。

均質なかたまりができるまで混ぜ、それを鉄板に平らに伸ばし、さっき割った4個分の卵白を泡立てたものを塗ってオーブンへ。

25分ほどしたら、焼きあがったスフレをオーブンから出して、白ワインと、もちろん誇りも添えて食卓へ。

 

29 漬け汁の中のふるさと

ラソーリニク

仔牛のタンを半分に得たところで冷水に漬け、皮をむく。

タンをゆで汁ごと腎臓の入ったフライパンに移し、熱湯を足して、30分煮る。

精白大麦大さじ二杯を冷水でよく洗って、熱湯をかけてふたをしてふやかす。

キュウリのピクルスを刻み、アクをとりながら十分ほどその漬け汁で煮る。

にんじん、パセリ、セロリは千切り、じゃがいも一個はさいの目切りに。

つぎに全部混ぜるが、まず、スープに根菜類と大麦を入れる。

十分したら、じゃがいもと、みじん切りした玉ねぎ二個を。

そして、全部が煮えて初めてキュウリのピクルスを、漬け汁と一緒に入れる。

味付けは塩ではなく、キュウリの漬け汁を多めに加える。

出来上がる三分前に、ディル、パセリ、セロリの葉、それから月桂樹の葉を三枚、黒胡椒六粒、ジャマイカ・ペッパー二粒を入れる。

そして、ガスを止め、ふたをして、スープのうまみが増すのを待つ。

サワークリームを落として黒パンと一緒に食べる。

 

 

31 皮つきの従兄弟

ロシア風マッシュ・ポテト

かたまりが残らぬようせっせとジャガイモをつぶす。

つぶしながら、ひっきりなしに熱した牛乳とバターを加える。

サワークリームか泡立てた卵白を大さじ2-3杯も加えれば、ふわふわときめ細かくなる。

 

ラトケ

生のジャガイモを一番細かいおろし金でおろし、小麦粉を少々加えて、タネをすくいながら油で揚げる。

シクヴァルキ(獣脂から脂を取り除いた後のかりかりしたかす)と一緒に食べる。

 

フライド・ポテト

じゃがいもを太すぎず細すぎず、拍子木切りに。

それをはじめはふたをして、最後はふたをとって炒める。

まめにひっくり返さなければならないが、荒々しくならぬように。

半分くらい炒まったら、生のたまねぎと月桂樹の葉、場合によってはニンニクを少々加えてもよい。

フライパン中が健康的で黄色がかった茶色に輝き始めたら、サワークリームをかけて食卓へ。

 

ジャガイモの皮(ポテトスキン)

じゃがいもを洗って皮をむき、その皮を高温の油の中へ。

5分ほどしたら引き上げ、ペーパータオルで油をきり、塩を振って食べる。

 

32 ピレネーの宴

パエリヤ・マリスカーダ→海の幸のパエリヤ

大きな平鍋でみじん切りしたたまねぎとセロリを弱火でいため、そこへみじん切りのパセリ二カップを加え、オリーブオイルを少し注いで、刻んだニンニク8-10かけを入れる。

そのうえ、あらかじめさっとゆでておいた海老と生の帆立貝の貝柱、生魚の白身を数切れ、カニのむき身を並べる。

全体にたっぷりとエストラゴンをふりかける。

二ダースのムール貝を熱くして薄く油を引いたフライパンに入れ、蓋が開いて汁が出てくるまで待つ。

それを貝殻も汁も一緒にその他の魚貝の入った鍋に移し、必要なら海老のゆで汁も加えて、五分ほどとろ火で蒸し煮する。

別の鍋で米を炊く。

そのとき赤ピーマン、クルミひとつかみ、サフランを入れる。

 

 

33 癖も臭みもある異国情緒

チーズのフライ

モッツァレラやプロバローニあるいはギリシャ産カッセリなどのチーズを2.5センチほどの厚さに切って卵と小麦粉をまぶし、たっぷりの油を熱したフライパンに。

片面きっかり一分ずつ揚げたら、できあがり。

 

34 仔牛肉のように優しく愛して

春のいぶき

鍋の湯が煮立ったところへ、下ごしらえした仔牛肉、新じゃが一個、カリフラワーを何房か、セロリ、乾燥パセリの根を入れる。

カブとグリーンピースを加える。

30-40分煮たら、ディルと挽きたての黒胡椒をたっぷりかけ、サワークリームと、シェリー酒といっしょ。

 

焼き物

さっと焼いた肉にたっぷりと甘胡椒(ハンガリーのパプリカなどの辛くない胡椒)を挽いて振りかける。

フライパンに辛口の白ワインを半カップ注ぎ、ふたをして弱火でコトコト30分。

それから塩を振り、生クリームとつぶしたニンニクをほんの少し加えて、もう5-7分火にかける。

木槌で肉を半ば透明な状態になるまで叩いて柔らかくする。

小麦粉かひき割り小麦、卵、パン粉の順でまぶしたものを高温の油で揚げる。

 

ウィーン風カツレツ

揚げた肉にレモンを絞り、ケッパーをふりかけ、レタスの葉を一枚飾る。

 

ミラノ風カツレツ

衣におろしたチーズを入れる。

 

37 毎日がお祭り

マンパル→ウズベクの羊入りヌードル

ロシア式パイ

・クレビャー

・ラステガイ

 

プーシキン風ポテト→ゆでた皮つきじゃがいもにバターをのせて炭火焼したもの

ルーマニア風ブリンザ(羊乳チーズ)

 

38 本物の偽ウサギ

にせうさぎ→肉入りプディング→うさぎに由来するものが何も入っていないから、偽ウサギ

たまねぎ大一個のみじん切りとセロリ少々を、少量の油でタマネギがあめ色になるまで炒める。

大きなボールに牛ひき肉200グラム、炒めたたまねぎ、オートミール、ケチャップ、牛乳半カップを混ぜる。

次に薬味。ドライ・パセリ大さじ一、キャラウェイひとつまみ、そしてドライ・マジョラムを大さじ1/2杯。

塩・胡椒は好みで。

混ぜ合わせた材料の半分を、細長い型に入れる。

型は最終的に8-10センチの高さのプディングがおさまるくらいの深さのものにすること。

具を入れたら、その上にさっきのプディング生地の残り半分を置き、175-190度の天火で40-50分。

 

39 酒をめぐる醒めた話

アマレットというリキュールと牛乳をグラスに三対一の割合のカクテル。

 

40 最初にして最後の料理

ブイヤベース→プロヴァンス風スープに次ぐ、スープの王様

 

小魚でブイヨンを作る(たまねぎ、にんじん、月桂樹の葉、胡椒を入れ、30分煮たら、濾す)

次に、大鍋にオリーブオイルを温め、みじんぎりのたまねぎとニンニク(5かけほど)2-3炒める。

プロヴァンスの香りがし始めたら、鍋にブイヨンと辛口ワインの白を一カップ

缶入りトマトを汁ごと入れる(トマトはあらかじめフォークでつぶしておく)

次は薬味。鍋に「ブーケ・ガルニ(月桂樹の葉、みじん切りしたパセリ、すりおろしたオレンジの皮、バジリコひとつまみ、熱湯をかけておいたサフランカップ)」をいれる。
鍋に魚を入れたら、15-20分で火を止める。

出来上がる5分前に、下ごしらえしておいたムール貝(フライパンに入れて、ふたが開いて汁が出るまで加熱する)と、生のむき海老を十尾加える。

 

ルイソース

マイルドなヨーロッパのブランドのマヨネーズをオリーブオイル、パプリカ、大量のつぶしたニンニクと混ぜる。

 

41 スメタナを勧めたな!

スメタナサワークリーム

 

ロシアの潤滑剤、スメタナの価値をしっかり認識するには、スメタナとキャベツの「丸パン」という、外国人もびっくりのユニークな料理を作ろう。

 

キャベツの葉を数枚、深めで大きいフライパンに敷き、バター1かけらを溶かしたものを入れる。そして、葉一枚一枚にスメタナを厚めに塗って、下の葉に押し付けていく。

6~7層くらい重ねて、こうしてできたもの全体にスメタナを塗り、パン粉をまきちらしたら、天火に30分間入れる。取り出して、パイみたいに切り分け、納得する。 イタリア人のオリーブオイルよりも、ドイツ人のラードよりも、その他もろもろよりも、わが国の潤滑剤の方がすぐれていると。

 

42 アメリカとロシア、その最大の違いは?

アメリカのパンほどまずいものはない。

 

43 東は東、西は西、されどこの両者亡命ロシア人の食卓で出会う

フォルシュマクロシア風パイ

 

悪魔入り(ディアブル)コンソメスープ

白パンをを切り、バター、おろはチーズ、卵、トマトを混ぜたものを塗る。

それを天火で焼き、皿に入りて、コンソメスープをかける。

 

にんじん色のグラタン

耳を切り落とした白パンを牛乳に浸したところへ、泡立てた卵、砂糖、ほんの少しの塩を加える。

それを均一でドロドロになるまで混ぜる。

油を敷き、パン粉を振った鉄板に、このドロドロを流しいれて天火で30分。

ホイップ・クリームか、キセーリ(果物などをピューレ状にした飲み物)

あるいはあっさりとサワークリームをかける。

 

ユダヤ三大珍味

甘酸っぱ料理

カワカマスのすり身

ガチョウのシクヴァルキ

 

甘酸っぱ料理

脂身の多い牛肉(1.5キロ)から脂身を切り取り、その脂身を鍋で溶かす。

そこに大きめに切った肉を入れる。

少したって肉が焼けたら玉ねぎを多めに加え、さらにもう少ししたら、

肉がすっぽりかくれるくらいに熱湯を注ぐ。

次に火を弱め、ふたをして二時間ほどにくをそっとしておいてやる。

 

つぎにスープを作る。

耳を切り落とした黒パン300グラム程を冷水につける。

パンが粥状になったら塩、砂糖大さじ二、クエン酸小さじ一を加える。

ほぼ肉に火が通ったら、ソースを混ぜ、さらに20分蒸し煮にする。

 

クワス→麦で作る微アルコール性清涼飲料水

 

44 食いしん坊に乾杯!

魚料理にはプロヴァンス・ソース

ロシア風メンチカツ

カラハツタケ入りパイ

クルニク 鶏肉饅頭

グリエフ風ミルク粥

 

パンチ

スープ皿の底にドライフルーツを置く。

アルメニア・コニャクをカップ一杯、ラム酒カップ一杯。

そして、グリューワインを作る。

辛口の赤ワインを半リットルを沸騰させてとても濃い紅茶をカップ二杯混ぜる。

さらに、砂糖をカップ半、チョウジ3-4かけ、シナモン1/2さじ、バニラとナツメグを一つまみずつ、ジャマイカ・ペッパーを一つまみ。

煮立たせないうちに、火からおろして、スープ皿に。

最後に、スープ皿の上に金網のようなものを掛けて、その上に2-300グラムの角砂糖を載せ、ラム酒を注ぎ、火をつける。

砂糖が青白く炎を上げて燃えながら崩れ落ちたら完成。

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目次

1 壺こそ伝統の守り手

2 お茶はウォッカじゃない、たくさんは飲めない

3 シチーの香り

4 卵も殻だけでは三文の値打ちもない

5 帰れ、鶏肉へ!

6 それ、ソリャンカだ!

7 魚の呼び声

8 一〇〇%人生ジュース

9 流行らない美徳

10 ハルチョーをちょーだい!

11 シャルロートカはロシアの名前

12 反ユダヤの百合

13 カメレオンの昼食

14 失われた食欲を求めて

15 われらの水中生活

16 キノコの形而上学

17 ボトヴィニヤ攻防戦

18 自分の羊のところに帰ろう

19 クルコヴィの木で絞首刑!

20 ウハーはスープではなく満足への近道

21 母国語のように愛しいタン

22 ユダヤペニシリン

23 サラダとサーロ

24 メンチカツの名誉回復

25 香りの冒険

26 肉なしスープで狼は満腹、羊は無事

27 なまけ者のためのペリメニ

28 缶入りの貴族たち

29 漬け汁の中のふるさと

30 女性解放ボルシチ

31 皮つきの従兄弟

32 ピレネーの宴

33 癖も臭みもある異国情緒

34 仔牛肉のように優しく愛して

35 蒸されることの喜び

36 マグロは海の鶏ではない

37 毎日がお祭り

38 本物の偽ウサギ

39 酒をめぐる醒めた話

40 最初にして最後の料理

41 スメタナを勧めたな!

42 アメリカとロシア、その最大の違いは?

43 東は東、西は西、されどこの両者亡命ロシア人の食卓で出会う

44 食いしん坊に乾杯!

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ロシア料理

http://blog.livedoor.jp/anchoa/archives/cat_50044078.html