akon2.00βのよっぱらいの戯言

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コトラーのマーケティング4.0

 

 

コトラーマーケティングは、製品中心、消費者志向、価値主義、自己実現とバージョンアップしてきた。

マズローの欲求5段階説的には自己実現で頂点に立ってしまったわけだけど、ウイズコロナ時代はカスタマージャーニーがかわってしまったので、つまり、ショールーミングやウェブルーミングのあり方がかわってきたので、2月にマーケティング5.0が出版されたけど、改定が必要だと思う。

 
第一部:マーケティングを形作る基本的なトレンド(1〜4章)

垂直統合が進み、産業の境界が薄れている。

ひとつの産業内でも垂直統合が行われ、サブセクターの区別がつかなくなる。

 

個人から社会へ

購買決定は、個人的な選好だけでなく、社会的同調要求によっても動かされてきた。

 

新しいタイプの顧客

→移動性と接続性の高い中流階級の若い都市居住者

→モバイルなので移動性が高い。

→きわめて社交的で、お互いにコミュニケーションをとり、信頼しあう。企業やブランドより、友達や家族のネットワークを信頼している。つまり、接続性が高い。


デジタル時代における三つの主要セグメント

YWN:若者(youth)、女性(women)、ネティズン(netizen)

サブカルチャー(主流文化からはずれた規範や信念を持った集団が担っている文化)はYWNから生まれる。


4P(Product、Price、Place、Promotion)を売り込むことから、4C(Co-Creation、Currency、Communal Activation、Conversation)を利益につなげることへ


第二部:デジタル経済におけるマーケティングの新しいフレームワーク

顧客は常に大量のメッセージにさらされているため、タッチポイントの増大が必ずしも影響力の増大にはつながらない。

 

4Aから5Aへ

カスタマージャーニーでは、AIDA(注目:Attention、興味:Interest、欲求:Desire、行動Act)が使われてきた。

デレク・ラッカーの修正版4A(認知:awareness、態度:attitude、行動:act、再行動:act again)

接続性の時代では、4Aの直線的で個人的な漏斗のようなプロセスはアップデートされる必要がある。

つまり、ブランドを理解するという点において、顧客はお互いに積極的につながり、質問したり推奨したりする関係を築く。このつながりは、カンバセーション中のバイアスによって、ブランドの訴求力は強化されることもあれば、希薄化されることもある。そこで、5A(認知:Aware、訴求:Appeal、調査:Ask、行動:Act、推奨:Advocate)を提唱している。


認知から推奨に進ませるOゾーン(自身:Own、他者:Others、外的:Outer)



購買行動率(PAR)とブランド推奨率(BAR)の導入

 

コンバージョン率を上げるために企業ができる介入

BAR=①訴求/認知×②調査/訴求×③行動/調査×④推奨/行動

ロイヤルティ=①誘引力×②好奇心×③コミットメント×④親近感

①ポジショニングの見直し、マーケティング・コミュニケーション

②コンテンツ・マーケティング、コミュニケーション・マーケティング

③チャネル・マネジメント、セールスフォース・マネジメント

④ロイヤルティ・プログラム、顧客ケア


産業ごとにマーケティングファネルの構造は4つの類型に分けられ、それぞれに適した戦略がある。すなわち
・ドアノブ型(toC パッケージ製品):親近感を高める
・金魚型(旅行など好奇心を掻き立てるもの):好奇心を最適化する。コミットメントを高める。親近感を高める
・トランペット型(高級車、時計など):コミットメントを高める
・漏斗型(耐久消費財、サービス産業):コミットメントを高める。親近感を高める

 

 

4つの産業グループのベスト・プラクティスから学ぶ
BARの幅が広く、BARの中央が高い場合は、ブランド管理
BARの幅が狭く、BARの中央が高い場合は、チャネル管理
BARの幅が広く、BARの中央が低い場合は、サービス管理
BARの幅が狭く、BARの中央が低い場合は、セールス管理


第三部:デジタル経済におけるマーケティングの戦術的応用

デジタル人類学はブランドが対処すべき人間の潜在的な不安や欲求を明らかにする方法を提供する。

・ソーシャル・リスニング
SNSなどでブランドがどのように語られているかモニターする。顧客は同じ立場の人には率直な意見をする為、心の奥底の不安・欲求を表現する。SNS上のビッグデータを解析するツールにより調査をする。

 ・ネトノグラフィー
マーケターがコミュニティに参加し、そこの人間関係に深く関わり交流することでコミュニティーメンバーと共感を深める。その為にはマーケターは目的を正直に伝え、メンバーの承認を得ることが重要。

・共感的リサーチ
ネトノグラフィーよりもコミュニティに深く関わり、マーケターがメンバーと直接会って観察したり、対話やブレインストーミングや協働を通じて知見を統合する伝統的な民族学に近い手法。


Leaders without Titles(スティーブン・サンプソン)の「横の関係のリーダーの特性」をブランドの人間的側面にあてはめる。
この特性とは、他者を支配しようとせず、他者を惹きつける人間的特性を備えるブランド。威圧的にならず、寄り添うような横の関係、すなわち友達として顧客の態度変容に影響を与えるための人間中心のブランドの6つの特性
・身体的魅力
すぐれたデザインのロゴや巧みに作成されたタグラインなどのブランド・アイデンティティから生まれる。
・知性
革新的で他のプレイヤーや顧客がそれまで思いつかなかった製品サービスを世に送り出し、顧客の問題を効果的に解決できる能力。
・社交性
顧客との会話を恐れず、顧客から直接の言葉はもちろん、顧客間の会話にも耳を傾けたり、顧客との繰り返しのコミュニケーションでエンゲージメントを強化するとともに、SNSでも顧客を引きつける投稿するなど、顧客と積極的にコミュニケーションを行うこと。
・感情性
顧客の感情をかき立て、好ましい顧客行動を促進する力。感情に訴えるメッセージで、顧客と感情レベルでつながる。
・パーソナビリティ
自己認識であり、ブランドがなんのために存在しているのかを正確に知っており、欠点も知っている自己認知。自信と自発性を持って自らのブランドを高めようとする。
・道徳性
倫理的で強い誠実さをブランドが備える。強い道徳性を持ったブランドは、倫理的配慮がビジネス決定の重要な要素にもなる。

 

コンテンツは新しい広告になり、ハッシュタグは新しいタグライン

コンテンツマーケティング
コンテンツに関するカンバセーション(ネット上や直接の会話)を生み出すために、明確に限定されたオーディエンス・グループに対して、彼らにとって興味があり、役立つコンテンツを、制作・編集・配信・拡散する手法

 

段階的なコンテンツ・マーケティング

①目標設定
コンテンツマーケティングキャンペーンでなにを達成したいか

ブランド構築目標
売上増大目標
目標がないと進むべき方向性を見失う。ビジネス全体の目標の整合性を意識し、評価指標の明示。

②オーディエンスマッピング
顧客は誰で、彼らの不安や欲求はなにか

顧客のプロファイリングとペルソナ
顧客の不安や欲求
重点的に狙いたいオーディエンスは「若者全般」などのような大まかな言葉ではなく、より限定的に絞り込む。詳細なオーディエンスを決定し、プロファイリングを行いペルソナを書き出す。ペルソナの不安や欲求を明らかにして、それらを解決するコンテンツを提供する。

③構想とプランニング
コンテンツの総合的なテーマ、ロードマップはどのようなものとなるか

コンテンツのテーマ
コンテンツの形式とミックス
コンテンツのストーリーラインとスケジュール
コンテンツのアイデアを見つけ、プランニング。どのようなストーリーにするのか、どんなタイミングでコンテンツを配信するのかを計画。

④コンテンツの制作
誰がいつコンテンツを制作するのか

コンテンツ制作者:社内か外部の制作会社か
コンテンツの制作スケジュール
内制するのか外注かを検討し、制作スケジュールを確定。定期的な更新ができるように綿密に計画。
⑤コンテンツの配信
コンテンツ資産をどこで配信したいか

自社チャネル
有料チャネル
どのような流入経路を想定するのかによりコンテンツの内容や予算にも影響。

⑥コンテンツの拡散
コンテンツ資産をどのように活用して顧客と交流するか

コンテンツを軸にしたカンバセーションを生み出す
インフルエンサーを利用する
配信したコンテンツをどのように拡散していくのかを計画。配信コンテンツを軸にどのような会話を生み出したいのかを検討。

⑦コンテンツの評価
コンテンツマーケティングはどのくらい成功したか

コンテンツマーケティングマトリックス
総合的な目標達成
設定した販売面、ブランド面の指標を評価。ソーシャルリスニングや分析ツールを使い、コンテンツのパフォーマンスをカスタマージャーニーに沿って評価。 どのくらい世間に知られているか(認知)、関心を持たれたか(訴求)、検索されたか(調査)、行動につながったか(行動)、シェア・いいねされたか(推奨)の5Aの5カテゴリで評価。

⑧コンテンツの改善
原稿のコンテンツマーケティングをどのように改善するか

コンテンツのテーマの変更
コンテンツの改善
コンテンツの配信、拡散方法の改善
実施したコンテンツマーケティングの評価・改善。課題を洗い出し、改善を繰り返すことで効果を高め、顧客のエンゲージメントを高め、より多くの推奨を得られるように調整。

 

オムニ・チャネルマーケティング
ショールーミング
実店舗をショールーム代わりに「商品・製品を見て、触れて実物を操作したり確認するもので、商品に備え付けのタグなどの二次元バーコートを読み込み、ECサイトから購入したり、家に帰ってからその店のECサイトで購買することの一連の流れ。

・ウェブルーミング
消費者がブランドサイトやECサイトを検索し商品の情報・価格・レビューなどを調べ、次にオフラインの実店舗に訪問して商品を直接確認して購入する、という流れ。

 

段階的なオムニチャネル・マーケティング
①カスタマー・ジャーニー全体に、考えられるすべてのタッチポイントとチャネルをマッピングする
②最も重要なタッチポイントとチャネルを特定する
③最も重要なタッチポイントとチャネルを改善、統合する

 

モバイル時代のエンゲージメント強化施策

・モバイルアプリの提供

・ソーシャルCRMソーシャルメディア上で、顧客とコミュニケーションを取ることで顧客の満足度や好感度を高め、企業のイメージアップや購買につなげる

ゲーミフィケーション→ゲームの原則をゲーム以外の場面で利用すること。たとえば、航空会社のマイレージプログラムは、マイルを貯める動機づけのために、会員種別に階層がついていて、最上位階層には多くの特権がついている。会員は特典を得るために飛行機に乗ったり、ショッピングをしたりとゲームの経験値を稼ぐように、マイルを貯めたくなる仕組みが設けられている。