人類が発酵を発明したのではなく。
発酵が人類を作った。
サンダー・エリックス・キャッツ
酵母こそがキリストのシンボル
ビールの国はプロテスタントが多い
ワインの国はカトリックが多い
サンフランシスコ・サワードゥ・フレンチブレッド→ブーランジェリー・ブーディン
→サンフランシスコのサワー種でつくるフランスパンの伝説*1
ブルゴーニュとジュラの境から来たパン職人
→フォーティーナイナーズ(ゴールドラッシュ時代:1849年に金鉱を探しに来た人)のひとり
→独自の酵母になった→ラクトバチルス・サンフランシスケンシス
加熱より発酵が先だった。
臼歯の縮小化は食べ物を柔らかくして消化しやすく方法をみつけたことを意味している。しかし、時代的に類人猿から分かれた時点から肉を焼いていたことになる。発酵は加熱せずに柔らかくすることができる。しかも、加熱はビタミンを破壊するが、発酵は栄養の質を変える。
人間が牧畜を始めたのは、肉を食べるためではなかった。ミルクの生産し、乳製品を作っていた。
穀物は作りにくく効率が悪い。
まず、野生の穀物からビールやパンを食べるようになり、やがで穀物を栽培するようになった。キリスト教の成立にまつわる物語にも、パンと葡萄酒が登場する。
熟した果実のアルコール(エタノール)をめあてに、果実を探していた。
肉
熟成→乾燥→塩漬け
ハカール
サメ肉を発酵させ、吊るして数か月間乾燥させた食品
ポソル
トウモロコシとカカオで作った飲み物
https://mexicosizen.fc2.net/blog-entry-1471.html
トルコのアイラン
ヨーグルトに塩と水を加えて撹拌した発酵飲料
https://kumiko-jp.com/archives/272260.html
ラクフィスク
→マスを発酵させた保存食の一種
コカ・コーラのレシピ
→ワイン、コカノキの葉、コーラの木の種子、ダミアナ
https://note.com/etre1018/n/n6436950f629c
ジンジャーエール→発酵させている
→ショウガ、砂糖水、ケフィア・タイプのバクテリア共生体「スコビー」
ラオス シンヘン→乾燥肉
プルケ→キシコ高原数十種類のアガベを原材料にして造られる醸造酒
チチャ→主にトウモロコシを発酵させて作られる。トウモロコシを噛んで唾液の酵素で発酵させるのが、もともとの作り方であった
ハギス→羊の内臓を羊の胃袋に詰めて茹でたスコットランドの伝統料理
リクアメン→ガルムに似た魚醤
https://natgeo.nikkeibp.co.jp/atcl/news/18/012400030/?P=5
グラブラックス
漁師が鮭を塩漬けにし、満潮時の海面よりも高い砂浜に埋めて軽く発酵させたもの
ガルム、スコンブロス
ガルム、ラテン人はこれとは別に「ムリア」を作っていたが、その語源はアッカド語の「ムラトゥム」で、ジャン・ボテロはこれを塩辛いと訳している。ガルムやムリアは地中海沿岸において、ベトナム料理のニョクマムに相当するものである。古代ギリシア・ローマ人は乳酸発酵した魚の汁で、料理やいくつかの飲み物に味をつけていた。古代ギリシア・ローマ人は魚のソース(魚醤)に目がなかった。ギリシア人はエジプト人からそれを教わり、エジプト自身は、前4000年紀頃にメソポタミアに定住したシュメール人から受け継いだ。
地中海沿岸には何種類ものガルムが存在していた。最高級品は主に「スコンブロス」、サバで作られた。魚の血やはらわたといった、本来なら捨てられてしまう部分を塩漬けにする。
もっとも評価の高いものは、ガルム・スキオールム、スパインのガルム、黒ガルム、ないしはガルム・ノビレと呼ばれ、魚の血と内臓だけで作られている。
この最高級のガルムにつけられた「ソキオールム」は「企業」という意味でつかわれる「ソサエティー」のことでこれはおそらく商標、ある種の品質ラベルだった。産業のはしりともいえるこのソキオールムは、専用の漁場と製塩所全体にたいする使用料を支払うことで、ローマ国家に莫大な富をもたらした。
フレネット
アブラムシが分泌する蜜液に含まれる糖分によって、自然に発酵したセイヨウトネリコの葉を煎じたもの
独身男のジャム(confiture de vieux garçon)
https://www.marieclaire.fr/cuisine/confiture-de-vieux-garcon,1210307.asp
果実、砂糖、ブランデー
タジ→蜂蜜酒
https://globalnewsview.org/archives/8041
東欧の伝統的な微炭酸の微アルコール性飲料
ポリッジ
オートミールと温かい牛乳で作った粥
https://happyoatmeal.com/how-to-make-porridge/
スメン
カイユボット p.205
目次
序章
◎「ここで」好まれ「よそ」で嫌われ
◎通過儀礼
第一部 発酵と人間の文明
第1章 野蛮人と文明人
◎初めに発酵ありき
◎社会の種
◎文化の種
◎伝播の種
◎人間らしさの種
第2章 神、英雄、祖先
◎神の起源
◎普遍的な献酒
◎不死の食べ物
第3章 聖性から民間伝承へ
◎誕生から墓場まで
◎懐胎の食べ物
第4章 もてなしと共食
◎親睦の食べもの
◎もてなしの食べもの
◎作法と節度
◎共同生活の流儀
第二部 人間のいるところに発酵食あり
第5章 肉製品 熟成から塩漬けまで
◎熟成肉の味
◎乾燥肉
◎普遍的な塩漬け
◎百年卵
第6章 海の風味
◎古代の産業
◎いまも変わらぬ昔の美食
◎ガルム、古代の高価な液体調味料
◎ウフ・アン・ムーレットとニョクマム
第7章 発酵飲料の世界
◎酔っ払ったサルとハトの木
◎蜂蜜酒から先史時代のカクテルまで
◎先史時代のビールから現代のビールまで
◎世界を制覇したブドウのワイン
◎酢、ワインの最終的運命
◎アルコールを含まない発酵飲料
第8章 ポップコーンからパンへ
◎粥は食物の母
◎ガレットからパンへ
◎世界最古のパンとその後
第9章 チーズ 乳製品の最高峰
◎牛を飼育する以前にどうやってミルクを飲んでいたか
◎遊牧民の発酵
◎定住民の発酵
第10章 驚くほど長持ちする野菜と果物
◎世界各地の「酔っ払い草」
◎シュークルートとその仲間たち
◎果物からつくられるのは果実酒だけではない
◎豆類とアジア
第三部 衰退と復活
第11章 細菌は追っ払ってもすぐにもどってくる
◎発酵か腐敗か
◎発行の担い手とその役割
◎熟成から酪酸発行まで
◎科学を越えて
第12章 健康を祝して
◎私たちを守る微生物
◎より栄養価のある食べもの
◎健康的で安全な食べもの
◎現代医療が民間薬に関心を示すとき
第13章 世界を席巻する殺菌
◎発酵の婉曲化
◎微生物への恐怖
◎殺菌とピューリタニズム
◎工業化のまやかし
◎発酵のない社会?
第14章 発酵食品の抗しがたい復活
◎テロワールの重要性
◎「うま味」はおいしさの欺瞞か?
◎生乳チーズ論争、決定的転換
◎画一化されたユニバーサル・モデルの挫折
結びにかえて
謝辞
地図
参考文献
原注
[レシピ]発酵を体験する